婚約破棄されまして(笑)

連載

年越し準備！ 69

「色々理由があってって事か。」

「会社で言えば専務兼秘書兼愛人？ってコトかな？主人となる人間の求めでバランスが変わるから、嫉妬はどうかな……？肉体関係メインって殆ど無いからかしら？」

うん。焼き餅焼く相手にならないんだよね。
実際に決まったら分からないけど。

「そうか。エリーゼの中じゃあ、許せる相手なんだな。」

「まぁね。私が腐女子だからって事じゃなくて、婚姻すればお兄様達と交代で大型討伐に行く事になるでしょ。その間は離れて暮らすんだもの、多方面でフォローしてくれる側近は大事だと思うのよ。」

朝から晩まで一緒にいてくれるって大事だと思う。それがたとえ肉体関係あったとしても、欲求不満でストレス溜めるよりなれた人に相手してもらってスッキリてもらった方が良いと思う。
ストレスフリーって大切だと思ってる。

「多方面……？」

「そ。朝から晩まで一緒なのよ、顔色も自分じゃ分からなくても気が付いてくれるだろうしね。仕事も討伐もフォローしてくれて、性欲もフォローしてくれるのが側近でしょ。ただ、抱けそうに無い人を選ぶと討伐に出てる間はストレス溜まると思うから抱けそうな人を選んだ方が良いと思うの。」

「あくまで抱く前提なんだ。」

「だってサテュロスゲットの旅で思い知ったでしょ。大型討伐は毎晩あの状態になるんだと思うわよ。」

ムゥ……と黙り込んだルークはしかめっ面でボンヤリとした視線だ。きっとあの熱い夜とか思い出してるんだと思う。
アレは凄いもんね……

「アレが毎晩とか堪えるな。でも遮音魔法で乗り切れば……ってダメか。うっかり夜中にトイレに起きたら地獄だな……」

想像したのかブルリと震えると、どこか遠い目になった。

「まぁ、あれよ！習うより慣れろ！の世界だし、分からない事は側近に聞いたら良い訳だし！」

「えっ！そうなのか？！」

ビックリしてます。

「そうよ。その為に小さい頃から色々学習して側近になってくのよ。ある意味高等専門職だから簡単になれる職業でもなくなってるのよ。」

容姿端麗で頭脳明晰、文武両道じゃないとなれないのが側近だって事は頭で分かってる。
出来れば許容範囲内の容姿の人が良いな！
こう……王道BLカプ的な感じが……

「……今、何か考えたろ。分かるぞ。」

「バレた？てへぺろ～♡」

ルーク、BL感知能力高過ぎ！