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年越し準備! 54

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「ワァーッハッハッハッ!これは凄いな!」

お祖父さま……来たのが丸わかりです。

「父上!さ、一杯どうぞ!」

……お父様ェ……

「おお!これはエリーゼお勧めの酒だな!ハイル、お前も飲め!」

「はいっ!」

……似たもの親子か……
マップ見なくても何処にいるか良く分かる。そんな大きな声です。
コンロの方から香ばしい香りがっ!

「では、赤いクラーケン料理を楽しもうではないか!乾杯!」

ぅおおおぉぉぉぉ!

早速のお父様の宴会スタートの合図です。
いつの間にやら大勢の領主隊隊員がいました。コップ酒持って。
中身は分からないので、まぁ……個人個人にお任せです。
あちこちに置かれたワイン樽も開いてるし、今日は本格的に飲むのかも……

「さて、皆も揃ったし飲んで食べようか。」

私がキープしてるテーブルはコンロに近い場所で、端っこの邪魔にならない場所なのでうちのカワイコちゃん達やルークの所のノエルとルチルはテーブルの向こうの放牧場になってる前庭に屯ってます。

それぞれのお皿にちょっとずつ乗せて渡して行きます。勿論、ヒナだけは別です。(今回、何故かココナッツ希望されたので渡したら脚でパキャッ!と割って楽しんでました。)

「困った人ねぇ。いつまでも若いつもりでいるんだから。」

「仕方ありませんわ。シュバルツバルトの方はそういうお血筋なのだもの。」

「あら?でも貴女の生んだキャスバルやトールはハイルと違って大人しく見えるのだけど。」

「お義母様、子供の頃のあの二人を思い出して下さいな。ハイルと良く似ていたでしょう。」

「フフフ……そうねぇ、確かに似ていたわねぇ。」

「でしょう。見栄えは良くなっても根は変わってませんわ。」

「まぁ!困ってしまうわねぇ。」

「でも仕方ありませんわ。好きで婚姻したのだもの、覚悟はしておりますわ。」

「そうね……貴女は強いわよねぇ。私は覚悟が足りなかったわ……いやぁね、湿っぽくなるわ。さ、私達も頂きましょう。」

「ええ、頂きましょう。」

……お母様とお祖母さまの会話がなんと言うか……嫁と姑の会話なんだけど、こう……嫁と姑と言うより何かちょっと違う……共に苦労した仲間的な感じがほんのり漂って来る……
てか、お祖父さまもお父様も一緒になって苦労したのか……
何だろう……ちょっと遠い目になっちゃうな……
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