婚約破棄されまして(笑)

連載

年越し準備！ 36

あんまり気になるのでマップでお母様をチェック！
マップが勝手に3Dみたいになって、地下へとマーカーが移動していくのが分かります。
地下……地下って、拷問部屋とかあったよなぁ……犬を躾たのも地下だったし……
ちょっぴり遠い目になっちゃうな……
マップ見るのやめよう。

「それにしても凄いわねぇ。ふふっエリーゼの婚姻式はこちらでやるのでしょう、だったらエリーゼの華やかなドレス姿も見れるかしら？」

チラリとお祖母さまに全身チェックされてピクリと動きが止まる。
……ドレス姿じゃないので、お祖母さまの視線が突き刺さってます。
今日はドレス着る予定無いんで、ごめんなさいだ。

「そう……ですね、何だかあっちこっちでドレスを勧められそうで迷いそうなんですけど。」

本当に。本来のドレスもあるし、きっと今から作るだろうし……その辺りの話し合いをしないと揉めるな。

「ルークは何か希望はあるのかしら？」

前世の知識もあるし、希望するデザインとかあるかも知れない……
ジッと見つめられてます、何でしょう。

「そうだな。どんなドレスも似合いそうだけど、確かシュバルツバルトの伝統的なドレスってこう……胸の下で切り替えのあるヤツだよな。」

良く見てるわね。

「夫人が着てたやつだろ？」

「その通りよ。エンパイアラインね。こっちではシュバルツバルト風って言うのだけど。後、王国風はプリンセスライン。帝国主義風はAラインって言うわ。」

うーん……と考え込んでるけど、どうしたのかしら？

「あのさ、王国の婚姻式ってちょっと帝国風で裾を引き摺るヤツだろ。それじゃなくて、こう……シュッとしたやつで裾を引き摺るのって無いのか？」

……マーメイドとかスレンダーとかか？

「作ればあると思うけど……ローブデコルテとかも既に用意されてるみたいだし……」

私何枚着る事になるのかしら？

「え？既に？」

「ついでに言うと、白無垢の用意もされてるわよ。」

「じゃあ、紋付き袴あるのか！？」

当然の質問来た！

「今からかな～……」

多分……

「そうか……」

「エリーゼ、分かるように話してくれないかな？」

キャスバルお兄様から注意が飛んできました！

「何から説明したら良いのかしら……」

何処から説明すれば良いのか、何処まで説明したら良いのか……困りますなぁ！