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サテュロスゲットの旅 2

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領都の大通りは領主隊の大隊列が通る為、広く頑丈に造られている。私達はその大通りを馬と馬車で構成された隊列で進んでいる。そのスピードは所謂安全なスピードだ。最も馬の速歩のスピードだから歩行者は気を付けてね!なスピードだ。
止まる事無く進み、二時間ほどで城壁と言っても差し支えない石壁の門へと辿り着く。いよいよ領地内の各街を繋ぐ大街道を進む。ここからはもう少し早くなる。スピードの上がった隊列に合わせてチョロギーの速度もあがる。当然、並走しているユキとヒナもスピードが上がる。どれ程のスタミナがあるか分からない以上一声掛けておくべきか?

「ユキ、ヒナ!疲れたら言って!スタミナ温存の為に一旦島に行って貰うから!」

(はいっ!)

(分かった!)

今見る限り、2匹共余裕があるように見える。

領都の近くは領主隊の華下部組織の若年隊や領地隊で小・中型の討伐を行ってる為余程の事が無い限り最も安全な大街道だ。大型の餌となる魔物がいないからだ。だから領都から離れれば離れる程大型の遭遇率が跳ね上がる。私達が行く目的地は国境線となる山脈に近い火山地帯の麓に当たる辺鄙な場所だ。
トールお兄様の三番隊とルークの隊となる四番隊が同行しているのは大型を用心しての同行だ。私の我が儘かも知れないが、領地の未来も係ってる。
食は文化だ。食が豊かであれば、人の心も豊かになると思う。まだ見ぬ食材だってある筈。
今回の度は何か良い感じがする。それは私に限った事なのか、領地の者にもなのかは分からないけどそんな気がする。
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