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春
為当神社の祭りの日(日曜日) 7
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母さんの言葉に頭の中はぐるぐるしてたけど、オムソバは普通に美味しかったしおにぎりもまぁまぁ食べれた。
「……うん……母さんのが美味い…………」
「隼、お前そーゆー事言うなよ。確かに美香さんのご飯美味いけど!」
たまーに弁当のおかずを奪われて、優輝は母さんの料理の味を知ってる。
食べるたんびにブチブチ言われるから、ウンザリする。
食べ終わってゴミを持って優輝と一緒に厨房?に向かう。ゴミ袋はあっちにあるからだ。
「優輝そろそろ和室から出て、向こうに行ってね!」
「あっ!隼も行きなよ-!こっち、そろそろ巫女ちゃん達来るから!」
「「はいっ!」」
俺達は返事をすると、和室に戻って荷物を持って集会所を出る。
道中、巫女ちゃん達とそのお母さん達とすれ違った。
「隼、向こうでゲームしようぜ。」
「ん?ああ……分かった。」
多分、優輝の最大のお目当ての餅投げまでやる気だな……思わず、ジト目で見る。ハハハ……と笑う優輝。
「俺のコト分かってくれてる隼には、感謝感謝だよ!母さんの目につくトコだと怒られるからさぁ。」
「優輝がちゃんと勉強してれば、智子さんもあんまり怒らないと思うぞ。」
「んー勉強かぁ……」
「成績とかテストとか……その辺をある程度キープしとけば良いんだよ。素行は悪くないんだし、ちょっと頑張れよ。成績良いと親も優しいぞ。」
「マージかぁ……頑張るかな……」
神社について玉垣の辺りまで歩いてく。
「マジだって。俺、ソフト自分で買ってないもん。」
「ハアッ!マジか!」
優輝は自分のお小遣いから買っている。しかも中学からだ……俺は今までずっと買って貰っていた。母さんいわく『ちゃんと勉強してるご褒美かなぁ?』らしい。
「マジです。俺が持ってるソフトもゲーム関係全部、親からだよ。」
「スゲー羨ましいんですけど。」
「母さん、学生の本分は勉強でその結果が成績だったりテストだから結果を出してる以上認めないと!って父さんを説き伏せてた。父さんの本分は仕事で結果を出してるからお給料とかボーナス貰って来るでしょって……そう言う所は子供だからとか大人だからってのと違うでしょ!だって。お母さんはそんな父さんや俺が毎日つつがなく過ごせるようにするのが本分なので、やってます!そのご褒美はちゃんと父さんから貰ってますよ!父さんは仕事して私達を養ってくれる社長さんみたいなもんだけど、社員を大事にしない会社からは社員は逃げちゃうから大事にしてね!だって……」
「なる程なぁ……」
「母さんの考え方ってちょっと一般的じゃないかもって思ったけど、それぞれに立場とか役割があるからいきなり理解しろとは言わないけど知ってるだけで違うって言われた。隼は子供で学生だから、勉強をちゃんとする事と親の意見はとりあえず耳に入れておきなさいって……聞く聞かないは大きくなれば判断出来ると思うけど、お父さんもお母さんも隼の事を考えてるし心配してる事を知っていて欲しい……って。今は学生だから子供だから良いけど、大人になって社会に出たら自分の結果がお金とか評価とか信頼とかリアルにダイレクトに分かるようになるわよって言われてさぁ……それからかなぁ、マジで頑張らないとって思ったのはさ。」
チラッと見た優輝はマジな顔で、俺の事を見ていた。
「…………隼の母さんてスゲェな…………」
「だってマジで恐くない?学生のうちに頑張った分だけ、社会に出た時に評価されて生活が変わるって言われたらさぁ……勉強だけじゃないぞぉ~とかも言われたしさぁ……」
「えっ!」
「勉強だけなら学校の必要性は少ないって気が付け~!だって、集団生活や人付き合いとかもだな!って笑ってた。上下関係や集団の中での事も勉強の内かな?…………母さんはいじめられっ子は助けても良いと思うけど、やり方はちゃんと考えろって言ったな……いじめっ子は付き合うなって言った。」
「普通、逆じゃね?」
「俺もそう思った。でも……いじめっ子は社会に出たらアウトローか犯罪者になる確率が高いからダメだって。本人は上手くやってるつもりでも、すぐにバレて人が離れる…社会はそんなに甘くないって。」
「コエーよ……」
「学生でやってけるのは十数年だけ、社会は何十年もあるそれこそ死ぬまでだよ。縛りなんて会社か地域位のペラッペラなもので、気に入らない人間を切る事に躊躇う人は少数派だよって。だいたい卒業したら、自分の好きな人間としか連絡取らないでしょっ!って……確かに俺、同中の奴で連絡とってるの仲の良かった数人だけだもん。納得するしかないよ。」
「確かに……そっか……そうだな。俺、もうちょっと頑張るわ。」
「でも、今はゲームしたいんだろ?日曜だし。」
「おぅ、餅投げまでの間だけな。」
ひとしきり笑い合い、ゲームを始めた。
「……うん……母さんのが美味い…………」
「隼、お前そーゆー事言うなよ。確かに美香さんのご飯美味いけど!」
たまーに弁当のおかずを奪われて、優輝は母さんの料理の味を知ってる。
食べるたんびにブチブチ言われるから、ウンザリする。
食べ終わってゴミを持って優輝と一緒に厨房?に向かう。ゴミ袋はあっちにあるからだ。
「優輝そろそろ和室から出て、向こうに行ってね!」
「あっ!隼も行きなよ-!こっち、そろそろ巫女ちゃん達来るから!」
「「はいっ!」」
俺達は返事をすると、和室に戻って荷物を持って集会所を出る。
道中、巫女ちゃん達とそのお母さん達とすれ違った。
「隼、向こうでゲームしようぜ。」
「ん?ああ……分かった。」
多分、優輝の最大のお目当ての餅投げまでやる気だな……思わず、ジト目で見る。ハハハ……と笑う優輝。
「俺のコト分かってくれてる隼には、感謝感謝だよ!母さんの目につくトコだと怒られるからさぁ。」
「優輝がちゃんと勉強してれば、智子さんもあんまり怒らないと思うぞ。」
「んー勉強かぁ……」
「成績とかテストとか……その辺をある程度キープしとけば良いんだよ。素行は悪くないんだし、ちょっと頑張れよ。成績良いと親も優しいぞ。」
「マージかぁ……頑張るかな……」
神社について玉垣の辺りまで歩いてく。
「マジだって。俺、ソフト自分で買ってないもん。」
「ハアッ!マジか!」
優輝は自分のお小遣いから買っている。しかも中学からだ……俺は今までずっと買って貰っていた。母さんいわく『ちゃんと勉強してるご褒美かなぁ?』らしい。
「マジです。俺が持ってるソフトもゲーム関係全部、親からだよ。」
「スゲー羨ましいんですけど。」
「母さん、学生の本分は勉強でその結果が成績だったりテストだから結果を出してる以上認めないと!って父さんを説き伏せてた。父さんの本分は仕事で結果を出してるからお給料とかボーナス貰って来るでしょって……そう言う所は子供だからとか大人だからってのと違うでしょ!だって。お母さんはそんな父さんや俺が毎日つつがなく過ごせるようにするのが本分なので、やってます!そのご褒美はちゃんと父さんから貰ってますよ!父さんは仕事して私達を養ってくれる社長さんみたいなもんだけど、社員を大事にしない会社からは社員は逃げちゃうから大事にしてね!だって……」
「なる程なぁ……」
「母さんの考え方ってちょっと一般的じゃないかもって思ったけど、それぞれに立場とか役割があるからいきなり理解しろとは言わないけど知ってるだけで違うって言われた。隼は子供で学生だから、勉強をちゃんとする事と親の意見はとりあえず耳に入れておきなさいって……聞く聞かないは大きくなれば判断出来ると思うけど、お父さんもお母さんも隼の事を考えてるし心配してる事を知っていて欲しい……って。今は学生だから子供だから良いけど、大人になって社会に出たら自分の結果がお金とか評価とか信頼とかリアルにダイレクトに分かるようになるわよって言われてさぁ……それからかなぁ、マジで頑張らないとって思ったのはさ。」
チラッと見た優輝はマジな顔で、俺の事を見ていた。
「…………隼の母さんてスゲェな…………」
「だってマジで恐くない?学生のうちに頑張った分だけ、社会に出た時に評価されて生活が変わるって言われたらさぁ……勉強だけじゃないぞぉ~とかも言われたしさぁ……」
「えっ!」
「勉強だけなら学校の必要性は少ないって気が付け~!だって、集団生活や人付き合いとかもだな!って笑ってた。上下関係や集団の中での事も勉強の内かな?…………母さんはいじめられっ子は助けても良いと思うけど、やり方はちゃんと考えろって言ったな……いじめっ子は付き合うなって言った。」
「普通、逆じゃね?」
「俺もそう思った。でも……いじめっ子は社会に出たらアウトローか犯罪者になる確率が高いからダメだって。本人は上手くやってるつもりでも、すぐにバレて人が離れる…社会はそんなに甘くないって。」
「コエーよ……」
「学生でやってけるのは十数年だけ、社会は何十年もあるそれこそ死ぬまでだよ。縛りなんて会社か地域位のペラッペラなもので、気に入らない人間を切る事に躊躇う人は少数派だよって。だいたい卒業したら、自分の好きな人間としか連絡取らないでしょっ!って……確かに俺、同中の奴で連絡とってるの仲の良かった数人だけだもん。納得するしかないよ。」
「確かに……そっか……そうだな。俺、もうちょっと頑張るわ。」
「でも、今はゲームしたいんだろ?日曜だし。」
「おぅ、餅投げまでの間だけな。」
ひとしきり笑い合い、ゲームを始めた。
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