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皇宮ラ・ラ・ラ・ラブソディ 2

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皇帝陛下の謁見室から飛び出した二人はボソボソと小声で相談しながら長兄の執務室はと向かっていた。

「兄上、どういった催しにしますか?」

「ああ、ルークは大変な猫好きだったからな。ほら、いつだったか猫の耳の頭飾りと猫の尻尾を付けたメイドが見たいな……と言ってた事があっただろ?」

「ああ!覚えてる!まだ十にも満たない年だったが、面白い事を言うなと思ったな!」

この兄達、ろくでもない事を思い出してます。

「なのでな、ルーク個人を祝う宴では猫の耳と尻尾を付けたメイドを使おうと思うんだが、どうだ?」

「それは良い考えです!ルークが喜べば婚姻した令嬢もルークの笑顔を見て喜ぶに違いない!」

斜め上です。女心を理解してないのでしょうか?既に妻を娶って子供もいるのに、思いやりの方向が間違ってます。

「良し!そうと決まれば選りすぐり、猫の耳と尻尾を作らせねばな!」

「出入りの者を早速呼び出してましょう!」

ヘタに権力と行動力があるため、兄バカな二人の動きは迅速でした。
その日の内に猫の耳と尻尾をどうするか、出入りの仕立て屋と相談しまずは試作を幾つか作らせ後日メイド数名に付けさせ、意見を述べて貰い更に良い物を作る事としました。
なぜか仕立て屋はもの凄く乗り気で広い執務室の中、ああでも無いとかこうでも無いとテンションアゲアゲでアピールしまくり、兄達二人もああしよう!こうしよう!とやっぱりテンションアゲアゲになっていき、もはや誰も止める事など出来ない有様でした。
こうしてメイドに付けさせる小物の話しが終わって、やれやれと従者達がホッとしたのも束の間。

「宴の室内もそれらしく飾り付けするようにせねばな!」

「流石兄上!どの様な飾り付けをお考えなのですか!」

「うむ……そこが難しい所なのだ。猫が住まう部屋っぽくするべきか、猫が遊ぶ庭の様にするべきか……」

「流石兄上!私では思いつきもしない飾り付けです!」

それは劇団○○のキャッ……じゃないか……お前さん方、ある意味能力高過ぎじゃね?

「うむ!そうかそうか、ルークが使っていた辺りのホールを二つ使って飾り付けするか!扉一つで雰囲気が変わる様にすれば皆も楽しめるだろう!」

そう声高らかに言うと、従者達は一斉に動き出します。
こうして部屋の飾り付け……と言うより大々的な模様替えの発注をする段取りが行われました。
その日の内に呼ばれた大工やら何やらは二人の皇子の相談わ受け、実際に模様替えをする部屋を見せて貰い帰って行きました。
後は従者達に任せたとばかりに二人は執務を行うと言い、仕事を片付ける事にしました。
が、従者達はこの皇子達の思いつきで苦労する事となりました。
長兄はいずれ皇太子となり、次兄はその補佐や代行者となるのですがなぜに弟の事となるとこんなにも斜め上になるのか従者達は皆首を傾げるばかりです。
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