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婚約者 9 (ラーラルーナ)

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突き刺さる視線!シマッタ!私ついペロリと心の声が出ていた?誤魔化さないと!

「キャスバル様、レイ様はとても気遣いの出来る方なんですのね。素晴らしいですわ。私ね、側近と言われる方にお会いするのは初めてですの。キャスバル様からどれ程お側に置いてるか教えて頂けると嬉しいですわ」

主に主従モノとしての興味しか無いけどね!あのプリッとした尻は受け以外の何者でも無いわよね!愛されボディよ!堪らないわ!

「そうですね。レイは私が十五……十六からの付き合いですから、長いですよ。一度側近となればずっと側に置くのが普通ですしね、勿論例外もおりますが……やはり一番最初に選ばれる者が能力も高いですし、気心も知れると」

「例外?!その……そういった方も?」

主従解消?どう言う事?興味しか湧かないのだけど!

「あー……たまにいるんですよ。何が気に入らないのか側近を一年足らずですげ替えてしまう輩が。だが、そんな事をすれば能力の高い側近候補達は嫌がって違う者の所に行ってしまうんですよ。側近も能力の高い者程引く手あまたなので」

「そう……そんな事があるのね……」

えー……一年足らずで首切りとか主としてクズじゃん。サイテー。でも実際にいるのね……だから口に出して……って身近にいたとか?

「いずれ聞く事になるでしょうが、他の者から他愛ない噂混じりで聞いてしまうよりも今のうちに私の口から教えた方が良さそうですしね。実はルーク殿下が我が家に婿入りする以上、我が家の決まり事を守って貰う事となったのです。でルーク殿下の側近が所謂側近外しにあった者で、以前は別の者についていた側近がルーク殿下の側近として今お側についてるんですよ」

ルーク殿下に側近がっ?!じゃあ前世最推しが晴れてBLに!そんな設定無かったから、この世界は乙女ゲームの世界じゃなくてよく似た世界だって事よねっ!
どんな側近?てか初めてじゃないから誘い受け?え?ノンケのルーク殿下をそっちに導いた的な?

「そうなんですね……」

「元は帝国皇子ですからね、気落ちなさらないで下さい」

「いえっ!気落ちなんてっ!………してません。驚きはしましたけど……」

ヤッバ!もうちょっとで本心言っちゃう所だったわ!焦った~。
これで楽しみがひとつ増えたってもんよ!
今日の夜はあちこちの天幕から聞こえるかしら?ウフフ……楽しみぃ♡
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