婚約破棄されまして・裏

そしてファッションショップのチビナビちゃん達は戦士となる。

〈良くお聞きなさい。マスターエリーゼは水着を所望のようです。同じ様な物を何とか作り上げましょう〉

現場（ファッションショップ）は混乱しました。

チビナビちゃん達はデータとしてマスターエリーゼの記憶（脳内データ）を閲覧する事が出来ますが、化繊を作り上げる技術が圧倒的に足りません。
勿論、材料も足りません。

「マズイですー！」

「これは難題ですー！」

「材料無いですー！」

「機械も無理ですー！」

チビナビちゃん達は最近やっとトヨタ博物〇見学で見た自動織機を復元した所です。
コットンやウール、リネンにシルク（天蚕糸）などやりたい放題で作りまくった。
染色も草木染めは勿論、貝からも染めてみたりと様々な色のバリエーションも作りだしエリーゼ前世に近い洋服も作りだしていました。
でもそれは天然素材の物に限ったのです。
当然ポリエステルとかフリースとかは無理です。

「こんな時は魔物素材ですー！」

「そうですー！探すですー！」

「図鑑見てたですー！該当しそうな素材を見つけるですー！」

それはもう必死です。

「あったですー！」

「コレとかコレが良さそうですー！」

「どっちも水場のですー！」

「報告するですー！」

「報告ですー！海にいる大型が該当するですー！ヒレの膜が最適素材ですー！お願いですー！マスターエリーゼに倒して貰いたいですー！」

〈マスターエリーゼに報告しておきましょう。湯に浸かる為の水着代わりの物を試作しておくように〉

「分かったですー！」

「頑張るですー！」

「早速会議ですー！」

「「「おーー！！」」」

チビナビちゃん達は頭をくっつける様にゴニョゴニョ相談してます。
ショップの奥、自動織機は動き続けてます。

「良いのがあったですー！」

「水着の上に着る短パンとかキュロットとかあるですー！」

「それだけじゃないですー！上に羽織るパーカーなる物もあるですー！」

「色々あるですー！」

「作ってみるですー！」

「短パンとキュロットは最近出来た丈夫な生地が最適ですー！」

「パーカーは羽織る前提なので薄手の物にするですー！」

「パーカーの下はコットンで可愛いのを作るですー！」

こうしてチビナビちゃん達は水着代わりの服を作り出し始めました。
ちなみにチビナビちゃん達が言っていた丈夫な生地とはいわゆるデニムである。
と言ってもリアルなデニムは良く分かってないので、良く似た物である。
チビナビちゃん達の明日はどっちだ！（笑）