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初体験♡
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夕闇の中、男達は肉を食らいワインを飲み上機嫌だった。
その中に背丈は小さいがずんぐりむっくりし髭モジャなドワーフの一人、名はカシムと言うのだが。
そのカシムは肉を振り回し大声で叫ぶ。
「ぅおーい!今日は新しい建物を探検するぞい!」
「「「おおーーっ!」」」
同じようなドワーフの男達が賛同し手にした肉を振り回し応える。
「こっちのも湯浴みが出来るって話しだぞい!楽しみだぞい!」
カシムは嬉しくて堪らないらしい。
なぜなら集落には小さな湯船しかなくて、いつも身を縮こませて入っていたのだがこの大きな建物の湯船はどれもこれも大きい。
それこそ四肢をうんと伸ばしても一緒に入ってる仲間に当たりもしない。
もっとも同じ湯船に入ってる事もあんめり無いのだが。
そうしてここに居る男達の誰よりも早く晩飯を食べて、カシム達ドワーフの男達は新しいスーパー銭湯へと突撃した。
彼等もドライの魔法を知ってる為、体一つで入って行き好きな湯船に浸かるのだ。
勿論、湯船に入る前に水石鹸で頭から髭から足先までちゃんと洗ってから入るのだ。
今日のカシムは一つ一つの湯船を見てどれにしようか考えていた。
「ふぅむ……向こうとは違うのが幾つもあるな」
小さな部屋があったり幾つも並ぶ湯船はボコボコと泡が勢い良く出てたり、黄色い何か良い香りのする実がプカプカ浮いていたりしたが外にも湯船が幾つもあって悩みだした。
「外も良さそうだぞい……」
カラカラと横に動かす扉を開け外に出る。目隠しの板は高く登るような不粋な真似はしない。
木の湯船に石で囲まれた湯船?は一見すれば小さな池の様にも見えるが立ち上る湯気が違う事を教えてくれる。
「むぅ……この池みたいなのに入ってみるぞい……」
白く濁ってるように見える岩露天風呂の階段を下りて浸かる。
「気持ち良いぞい……」
体は湯で温まるのに頭は冷えた夜の冷気でシャンとする。
カシムは十分温まったし中の良く分からない湯船を試してみようと岩露天風呂から出た。
次にカシムが向かったのはジェットバスだった。
それだけは緩く湯が動いているが、なぜか捕まるような棒があちこち付いていて半分だけ魔石が出ていて「魔力を注いで下さい」とか注意書きがしてあるのだ。
入って驚いたのだが、何と座れるようにもなっていたが立って入れるようにもなっていた。
カシムは立って入るにはちょっと辛いと思ったらしく魔石に魔力を注ぐとすぐさま座った。
注意書きには魔力を注いだら立ったままか座って捕まって下さいとあった。
そして水の勢いは徐々に強くなり、水流は腰やら足やらにぶつかってきた。
「な……なんじゃ!」
うっかり棒から手を離したら危ないとカシムは必死だった。
「いつになったら終わるぞい!」
カシムの叫びも虚しくそれはかっきり五分で止まった。
「お……驚いたぞい……でも、気のせいか?腰と足が気持ち良いぞい……こんなの初めてぞい」
カシムのジェットバス初体験は中々驚いたものの良い思い出になったようだった。
その中に背丈は小さいがずんぐりむっくりし髭モジャなドワーフの一人、名はカシムと言うのだが。
そのカシムは肉を振り回し大声で叫ぶ。
「ぅおーい!今日は新しい建物を探検するぞい!」
「「「おおーーっ!」」」
同じようなドワーフの男達が賛同し手にした肉を振り回し応える。
「こっちのも湯浴みが出来るって話しだぞい!楽しみだぞい!」
カシムは嬉しくて堪らないらしい。
なぜなら集落には小さな湯船しかなくて、いつも身を縮こませて入っていたのだがこの大きな建物の湯船はどれもこれも大きい。
それこそ四肢をうんと伸ばしても一緒に入ってる仲間に当たりもしない。
もっとも同じ湯船に入ってる事もあんめり無いのだが。
そうしてここに居る男達の誰よりも早く晩飯を食べて、カシム達ドワーフの男達は新しいスーパー銭湯へと突撃した。
彼等もドライの魔法を知ってる為、体一つで入って行き好きな湯船に浸かるのだ。
勿論、湯船に入る前に水石鹸で頭から髭から足先までちゃんと洗ってから入るのだ。
今日のカシムは一つ一つの湯船を見てどれにしようか考えていた。
「ふぅむ……向こうとは違うのが幾つもあるな」
小さな部屋があったり幾つも並ぶ湯船はボコボコと泡が勢い良く出てたり、黄色い何か良い香りのする実がプカプカ浮いていたりしたが外にも湯船が幾つもあって悩みだした。
「外も良さそうだぞい……」
カラカラと横に動かす扉を開け外に出る。目隠しの板は高く登るような不粋な真似はしない。
木の湯船に石で囲まれた湯船?は一見すれば小さな池の様にも見えるが立ち上る湯気が違う事を教えてくれる。
「むぅ……この池みたいなのに入ってみるぞい……」
白く濁ってるように見える岩露天風呂の階段を下りて浸かる。
「気持ち良いぞい……」
体は湯で温まるのに頭は冷えた夜の冷気でシャンとする。
カシムは十分温まったし中の良く分からない湯船を試してみようと岩露天風呂から出た。
次にカシムが向かったのはジェットバスだった。
それだけは緩く湯が動いているが、なぜか捕まるような棒があちこち付いていて半分だけ魔石が出ていて「魔力を注いで下さい」とか注意書きがしてあるのだ。
入って驚いたのだが、何と座れるようにもなっていたが立って入れるようにもなっていた。
カシムは立って入るにはちょっと辛いと思ったらしく魔石に魔力を注ぐとすぐさま座った。
注意書きには魔力を注いだら立ったままか座って捕まって下さいとあった。
そして水の勢いは徐々に強くなり、水流は腰やら足やらにぶつかってきた。
「な……なんじゃ!」
うっかり棒から手を離したら危ないとカシムは必死だった。
「いつになったら終わるぞい!」
カシムの叫びも虚しくそれはかっきり五分で止まった。
「お……驚いたぞい……でも、気のせいか?腰と足が気持ち良いぞい……こんなの初めてぞい」
カシムのジェットバス初体験は中々驚いたものの良い思い出になったようだった。
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