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初陣 29 (ルーク)
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モンハ〇で言う所の隣のエリアみたいな位置へと到着して、俺達はすぐに散開する。
無闇矢鱈と近付いて攻撃するのが良い訳ではないが、奴は火を吹く。
変な距離だと攻撃が当たる。
「近付き過ぎれば奴の攻撃が当たるぞ!近接は奴の胴体の下か尻尾の付け根辺りだ!」
既に落とし罠に嵌まり翼を広げて威嚇行動をしている奴の腹辺り、脚の付け根へと走り込む。
ほぼ同時にキースも俺の隣に陣取る。
「キース!そっちの脚の付け根を任せる!ノエル!」
とにかく脚の付け根を剣で切り刻んでいく。
「にゃーん!どうしたにゃ?」
「罠の効果が切れると足踏みする!次の罠は仕掛けてるのか?」
「もちろんにゃ!おとしわなはもう、さんこしかけてるにゃ!」
「良し!もう少し仕掛けてくれ!絶対に奴を倒すからな!」
大声で宣言する。あちこちから「やるぞ!」とか「おおー!」とか聞こえる。
尻尾の付け根にバートンと同じ年頃の隊員が並んで攻撃をしているのが視界の端っこに見える。
それだけじゃなくて、ルシウスもやはり同じ年頃の隊員と一緒に攻撃をしている。
そうだ、ルチルに攻撃中止させないと不味い!
「ルチル!攻撃はするな!やるなら打撃か引っ掻きだけだ!」
「わかったピカ!」
うっかり感電とかありえんからな。
近接の殆どは金属製の武器が殆どだ、ルチルの攻撃で感電してる最中にこっちが攻撃してたら影響うけまくりだからな。
こういう時はエリーゼのテイムメンバーが羨ましくなる。バリエーションが豊富だからな……
フワリと赤竜の体が浮く。罠の効果が切れた証拠だが、すぐに赤竜は足踏みをして落とし罠に掛かる。
赤竜の足元、目一杯地面を掘ってはパンパンと地面を叩くノエルの姿が目に入る。
「魔方陣で赤竜の火を消せぇ!」
どこか遠くで叫んでる声が聞こえる。ゲームと違って何のアクションも無く火を吹くんだな……とそんな考えが脳裏を掠める。
「もうじき尾が落ちるぞ!」
「「「おう!」」」
バートンの声が聞こえる……そうか、もうじき尻尾が落ちるか。紅玉マラソンとか懐かしいな……
「俺達も奴の脚をぶった切るぞ!」
「はいっ!ルーク様っ!」
大分斬りつけて赤竜の骨が見えてきた。バートン達に侮られる訳にはいかないが冒険して真正面から挑むなんて真似は出来ない。
俺は……俺達は必ず帰らなければいけないから。
無闇矢鱈と近付いて攻撃するのが良い訳ではないが、奴は火を吹く。
変な距離だと攻撃が当たる。
「近付き過ぎれば奴の攻撃が当たるぞ!近接は奴の胴体の下か尻尾の付け根辺りだ!」
既に落とし罠に嵌まり翼を広げて威嚇行動をしている奴の腹辺り、脚の付け根へと走り込む。
ほぼ同時にキースも俺の隣に陣取る。
「キース!そっちの脚の付け根を任せる!ノエル!」
とにかく脚の付け根を剣で切り刻んでいく。
「にゃーん!どうしたにゃ?」
「罠の効果が切れると足踏みする!次の罠は仕掛けてるのか?」
「もちろんにゃ!おとしわなはもう、さんこしかけてるにゃ!」
「良し!もう少し仕掛けてくれ!絶対に奴を倒すからな!」
大声で宣言する。あちこちから「やるぞ!」とか「おおー!」とか聞こえる。
尻尾の付け根にバートンと同じ年頃の隊員が並んで攻撃をしているのが視界の端っこに見える。
それだけじゃなくて、ルシウスもやはり同じ年頃の隊員と一緒に攻撃をしている。
そうだ、ルチルに攻撃中止させないと不味い!
「ルチル!攻撃はするな!やるなら打撃か引っ掻きだけだ!」
「わかったピカ!」
うっかり感電とかありえんからな。
近接の殆どは金属製の武器が殆どだ、ルチルの攻撃で感電してる最中にこっちが攻撃してたら影響うけまくりだからな。
こういう時はエリーゼのテイムメンバーが羨ましくなる。バリエーションが豊富だからな……
フワリと赤竜の体が浮く。罠の効果が切れた証拠だが、すぐに赤竜は足踏みをして落とし罠に掛かる。
赤竜の足元、目一杯地面を掘ってはパンパンと地面を叩くノエルの姿が目に入る。
「魔方陣で赤竜の火を消せぇ!」
どこか遠くで叫んでる声が聞こえる。ゲームと違って何のアクションも無く火を吹くんだな……とそんな考えが脳裏を掠める。
「もうじき尾が落ちるぞ!」
「「「おう!」」」
バートンの声が聞こえる……そうか、もうじき尻尾が落ちるか。紅玉マラソンとか懐かしいな……
「俺達も奴の脚をぶった切るぞ!」
「はいっ!ルーク様っ!」
大分斬りつけて赤竜の骨が見えてきた。バートン達に侮られる訳にはいかないが冒険して真正面から挑むなんて真似は出来ない。
俺は……俺達は必ず帰らなければいけないから。
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