上 下
564 / 754

側近選び 19 (ルーク) BL注意!

しおりを挟む
側近にするならコイツだと直感で決めていた。
ただ他の者の方が相性が合うのかも知れないと幾つか質問を投げかけてみたりしたが、上の空だったり上手く返事が出来なかったりと緊張してるにしてもこの先きちんとやって行けるのか不安になるような対応だった。
落ち着きが無いのも困る。
唯一、冷静に対応したのがキースだけだった。
見た目は冷たそうだが時折見せる表情は悪く無かった。
サラサラと溢れる髪を耳にかける仕草も悪く無い。

「どうした?緊張してるのか?初めてじゃないのにか?」

我ながら意地の悪い質問だ。

「はい……その……前の主は最初から思いのままに為さる方だったので」

思いのまま……か、言いようだな。様はしたいようにしてたって事だろ。
男を抱くなんて、そう思ったが全く無理だとは思えない。
確かに受け入れがたい事だとは思った、だが討伐に出ればそうも言ってられないだろう。
いや、婚姻式まで五ヶ月ある。
その間一人で手コキで処理するのかと思うと虚しい感じもする。
婚姻式までの間、討伐にも出て側近との連携に励むと聞いた以上試してみても良いと思った。
試してどうにもダメなら諦めるだけだ、でも試して抱けたのなら……

「俺は最初から思いのままヤルとかした事が無いから分からんな、キース……どうしたい?男を抱くなんて初めてで困ってるんだ」

嘘だ。
前世じゃあ妹に付き合ってBL本の原稿の手伝いもしたし、参考資料だ!とか言ってゲイビ鑑賞を一緒にやった。
一番上の兄上が男達から弄ばれてる姿も見たし、その流れで父上の弄ばれてる姿も見せられ聞きたくも無い事実を聞かされた。
何処までBLネタが付き纏うのか?!と思ったらネタ所か自分自身がどっぷりハマりそうな立場なんてな。
笑うに笑えない。

「失礼致します、少し……いえ、結構灯りを落とします」

寝室を歩き回り明るかった寝室の灯りが絞られ、何とか互いの存在が分かる程度な暗さへと変わった。
ここまで暗くなると男だと強く思わないと気にならないもんだな。

「失礼致します……」

俺の前で跪いたのが分かる。
俺の膝の間に体をねじ込ませ、俺の服を丁寧に寛がせていく。
上半身は着たままだがペニ〇が優しく手で包まれる様に取り出される。

ペチャリ……

今世では初めての事だった。

「ん……ふっ……」

鼻に掛かった少し高い声。ピチャピチャと聞こえる水音。掛かる鼻息。
揺れる髪の色がエリーゼも思わせる……違う髪色なのに暗さのせいで錯覚させる……
しおりを挟む
感想 3,408

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【短編】復讐すればいいのに〜婚約破棄のその後のお話〜

真辺わ人
恋愛
平民の女性との間に真実の愛を見つけた王太子は、公爵令嬢に婚約破棄を告げる。 しかし、公爵家と国王の不興を買い、彼は廃太子とされてしまった。 これはその後の彼(元王太子)と彼女(平民少女)のお話です。 数年後に彼女が語る真実とは……? 前中後編の三部構成です。 ❇︎ざまぁはありません。 ❇︎設定は緩いですので、頭のネジを緩めながらお読みください。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

もう終わってますわ

こもろう
恋愛
聖女ローラとばかり親しく付き合うの婚約者メルヴィン王子。 爪弾きにされた令嬢エメラインは覚悟を決めて立ち上がる。

幼馴染

ざっく
恋愛
私にはすごくよくできた幼馴染がいる。格好良くて優しくて。だけど、彼らはもう一人の幼馴染の女の子に夢中なのだ。私だって、もう彼らの世話をさせられるのはうんざりした。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

3回目巻き戻り令嬢ですが、今回はなんだか様子がおかしい

エヌ
恋愛
婚約破棄されて、断罪されて、処刑される。を繰り返して人生3回目。 だけどこの3回目、なんだか様子がおかしい 一部残酷な表現がございますので苦手な方はご注意下さい。

前世を思い出したので、最愛の夫に会いに行きます!

お好み焼き
恋愛
ずっと辛かった。幼き頃から努力を重ね、ずっとお慕いしていたアーカイム様の婚約者になった後も、アーカイム様はわたくしの従姉妹のマーガレットしか見ていなかったから。だから精霊王様に頼んだ。アーカイム様をお慕いするわたくしを全て消して下さい、と。 ……。 …………。 「レオくぅーん!いま会いに行きます!」

処理中です...