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準備よ!準備するのよ!(フェリシア)

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エリーゼが忙しい中、私の部屋に立ち寄ってくれた。忙しい最中に来てくれるだけでも嬉しいのに、なんと着物を仕立ててほしいなんて!

「フェリシア様、何人程呼ばれますか?」

「何人でもよ!二十歳のお祝い用と婚姻の時のも必要でしょ!お母様がいらっしゃると言ってたし、ドレスも新しく仕立てるのだから大忙しになってしまうから人数は多いに越したことが無いわ。」

「楽しみですね。」

エミリが呑気な事を言ってる。

「エミリ、アニスだってエリーゼの翌年にはお祝いするんでしょう?だったら今から準備したって良い位でしょう。」

「え?それは……」

「エリーゼもアニスもここが里でしょう。だったら私達がきちんとやってあげないと!」

ハッとなったエミリ。私とエミリは私の里帰りでお祝いをして貰ったのだ。

「そう……そうですね!私、ボンヤリしておりました!フェリシア様、大至急呼び寄せましょう!機織り職人と染色職人も呼んでしまいましょう!こちらの染色は少ないですから!」

「ええ!染めに必要な物も一緒に持ってくるように手配して頂戴!」

「畏まりました!小物の職人達も呼びましょう!」

「簪職人もよ!飾り櫛は職人が居るから良いけど、簪職人は居ないから呼ばないと!」

フェリシアとエミリはエキサイトした。だが、シンシアもソニアもうんうんと頷いていた。自分達も母親達が一生懸命に考えて仕立ててくれたのだ。二十歳に着る着物は特別なのだ。

「キャスバルとトールが見つけた素材!あれの御振り袖とか最高に素敵な仕上がりになると思うのよ!」

「フェリシア様、それだけじゃありません!他の素材でもきっと美しい仕上がりになるものが!」

「ああ!楽しみだわ!染めに刺繍に!まさかエリーゼから着物を……なんて言ってくれると思わなかったわ!」

「良かったですね、フェリシア様!」

「全くよ!」

キャイキャイと実に楽しそうである。エミリはガリガリと手紙を書き、ハーピーに手渡す。フェリシアは凄まじい勢いで手紙を捌いていく。シンシアとソニアはニコニコとお茶を淹れたりと細々とした事をしていく。


職人達が来てからも、大騒ぎになるけど、今回はここまで。
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