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八丈島にて 3

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「ひとりでがんばるピカ!あしでまといはイヤピカ!」
 
(ピカ、本気?)

「ほんきピカ!てきはおおきいやつだけじゃないピカ!いつまでもヒナにたよってばかりはダメピカ!」

(わかった。ピカの本気見てみたい。じゃあ、私リコと一緒にやる技を完成させる!)

「さすがヒナピカ!」

(ピカ太郎、出来る?)

「ユキママ、だいじょうぶピカ!リコのわざみて、できそうなのがあったピカ!」

(分かった。頑張ってね!)

「がんばるピカ!」

こうしてピカ太郎はリコ達と分かれ、一人……いや一匹でチビナビ達の居ない草原へと向かった。ピカ太郎は頬袋に電気を溜めバチバチといわせながら走り出す。スピードが乗った所で前転し、そのまま回転する。頬袋からの電気と摩擦で青い電気が走るがピカ太郎の望む攻撃力には届かない。何度も何度も繰り返す。悔しくて叫びにも似た鳴き声を上げて回転した時だった、頬袋のバチバチと言う電気がバリバリと音を変え回転する体が光り輝きより強い電気を放電しだしたのだ。
この技を確実にするため何度も練習するピカ太郎。そして難なく、この技わ出せるようになったピカ太郎は倒れるように草原で寝落ちした。
そのピカ太郎にソッと近寄り、クルンと体で包み込みペロペロと舐めるユキがいた。

一方ヒナとリコは順調に技を合わせていた。
元々、攻撃力の高いリコだがヒナの蹴りによって高さや速さを出すとなればヒナの蹴る力加減も大事になってくる。ヒナも最初はかなり加減していたが、最終的にはピカ太郎を蹴る加減に近しい所までイケる事を確認した。これによってリコは更なる攻撃力を持つ事となった。
何度かやる内にリコはある程度方向を変える事に成功。えげつない技が完成した。


「ニャンニャニャッ♪ニャニャニャ♪ニャンニャニャッ♪ニャニャニャ♪ニャニャン♪ニャニャン♪ニャニャン♪ニャニャン♪ニャッニャッニャッニャッニャ!」

タマがあのリズムの鼻歌を歌いながら、全身でお鍋のお玉を掻き回してます。

「ノリノリだにゃん!どうしたにゃ?」

浅鍋を全身のバネを使って振りながらトラジが聞きます。

「きいてほしいにゃ!りょうりのうでごあがったにゃ!トラジにおいついたにゃ!」

トラジが尻尾をピーンと伸ばし、おひげをピクピクさせてます。

「さすがタマにゃ!もっとりょうりじょうずになるにゃ!めざせ、名コックにゃ!」

スキルの称号を叫ぶトラジ。トラジは名コックになりたいんですね。タマも大きく頷きました。

「いつか名コックにゃ!」

「そうにゃ!とりあえずはきょうのばんごはんをつくりあげるにゃ!」

「にゃ!」

ロッジの厨房でタマとトラジの二匹は熱く叫んでおりました。
それぞれが思い思いに過ごしています。
今日の八丈島も平和です。

追伸
「ピカ太郎が大人しいと島はこんなに平和!ユキには感謝しかない!」
黒×黒コロボックル風なチビナビリーダー
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