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男達は語らう

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絶賛拉致連行されて、ドキッ!男ばかりのトークショーの会に強制参加してるルークです。ワイン片手にイケメンだらけの群れに放り込まれてます。ノエルとルチルを抱っこして癒されたい。

「それにしても、エリーゼ嬢が帝国皇子であるルーク様と婚約なさるとは。」

ハインリッヒ殿、俺をつまみにトーク展開は止めて貰いたい。義父予定の侯がニコニコしてるじゃないか。

「ハッハッハッ!それなりに損はしたが、同じ皇子でも帝国皇子の方が遥かに良い。」

ハインリッヒ殿もだが、キャスバルとトールも少しだけ苦い顔になってるが……それなりってどれだけか聞きたくないな。
……笑ったが、すぐさま真顔になったな……

「ふんっ!どれだけの金が無駄になったとて、娘が泣く様な事になる位ならばどうとも思わぬ。あの愚かな王子に付き合ってられるか!いや、キンダー侯爵家からすれば側妃として入宮してる以上他人事では無かったな。申し訳ない。」

ハインリッヒ殿が苦い顔になった。普通、貴族同士であれば感情を表に出す事はしないが付き合いが長いのか?

「いえ、妹は側妃として入宮するのは間違いない事です。ただ妹の気持ちを思うと……王子宮は武器の持ち込みが禁止されてるので、うっかりした事は無いと思いますが……少し不安です。」

は?何を言ってる?侯もだがキャスバルもトールも大笑いしてる……話に付いて行けてない分、ツライな……

「ハーッハッハッハッ!うむ、ルークよ。実はキンダー侯爵夫人は見た目と違って中々雄々しい方でな、ハインリッヒ殿を生んだ後キンダー侯爵に向かって斧をぶん投げた事があってな。しかもハインリッヒ殿の弟であるキャスバル殿を生んだ後は斧を三本ぶん投げたと、実に有名な話があってな!アンネローゼ嬢も夫人を見習って斧の二本や三本はぶん投げれるとか!」

斧を二本や三本……ぶん投げる?令嬢が?待て!待て待て待ってくれ!ちょっとおかしいだろう!

「ハッハッハッ!アンナはエリーゼ様を見習って、剣の一つも振りまわせれないなんて武門の一つであるキンダー侯爵家令嬢の名折れですわ!とか言ってね。いやぁ、見た目と随分違っちゃってね。」

「ルーク、気にしなくて良い。ハインリッヒ殿とは度々、一緒に大型討伐に行った仲だからね。」

キャスバルと大型討伐か……それはちょっと、俺も行きたい。
大型って何を討伐したんだろう?

「ああ、白大兎の時か。アイツ、結構あちこちにいるから一冬で随分稼がせて貰ったな。」

白大兎!俺も狩りたい!今ならノエルもルチルもいるから、難易度低い筈!

「うん?ルークはどうやら大型討伐に興味がありそうだな。」

「ええ、そうですね。」

俺の返事を聞くと、俺以外の全員が実に優しい笑顔で俺を見て微笑みました。
これは俺は受け入れられたのだろうか?
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