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主気分になってみよう!(トラジ)

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サリサリサリ……
サリサリサリサリサリ…………

うん?何で頬に何か……

「めがさめたにゃ?ご主人はおねぼうさんにゃ!」

ちょっとだけ舌先が出てるトラジの目が丸くキラキラとしている。

「ご主人がおねぼうさんだから、いっぱいご主人をなめれたにゃ!」

キュと両前足を突っ張り、ちょっとだけ体が離れる。

「ご主人!ご主人、きょうもガンバルにゃ!ボクもガンバルにゃ!」

離れた体をもう一度寄せて来て、鼻先を軽く頬に当ててピョンと離れる。
向こうを見ているけど、トラジ……尻尾がピンと立ってるよ。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




「かえってきたにゃ!ご主人、おかえりにゃ!ボク、ご主人のかえりをまってたにゃ!」

トタタタと走って来た、縞模様の体が抱っこをせがむ子供のように両前足を上げてて可愛い。
両前足を両手で掴むと、嬉しそうに跳ねる。

「にゃっ?ご主人のて、つめたいにゃ!むこうにいくにゃ!むこうでボクがご主人のてをあっためるにゃ!」

クイクイと両前足で部屋に早く行こうと引っ張って行く。
部屋に入ってソファに座ると、ヨジヨジと膝の上に登り片手を両前足で挟んでモニモニと揉んでくる。

「あっためるにゃ!ご主人のてはボクがあっためるにゃ!」

一生懸命です。

「あったまってきたにゃ!ご主人のて!こんどはこっちにゃ!まっててにゃ!」

うん、一生懸命です。

いつでも一生懸命です。
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