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蜜水⑤ BL風味注意

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エリーゼは長い説教&説明が終わり、庭に桃の木が生えていた事や厨房に蜂蜜があることを思い出していた。

「キャス兄さまとレイのためにつくるのだから、レイをかりよう。」

なんとも無邪気に言い放ち、兄の部屋に向かった。
コンコンコンとノックをすると、レイが扉を開けた。

「あれ?今、確か………」
「レイ、キャス兄さまにようがあるの。いれてちょうだい。」

「………どうぞ。」

レイはこの小さな令嬢を主の部屋に招き入れ、お茶の用意をするため厨房へと向かった。
エリーゼは座る事も無く、立ったままキャスバルに近づいた。

「キャス兄さま、つくりたいものがあるのでレイをかしてください。」

「………今日だけかい?」

「…………とりあえず、きょうかしてください。」

「とりあえず……ね、分かった。用件はそれだけかな?」

「…………うーん?どうかしら?ひょっとしたら、つかいごこちのためにキャス兄さまにもがんばってもらわないといけないかしら?」

…俺もか……そんな呟きが洩れましたが、エリーゼは聞いておりません。
エリーゼは必要な事は伝えたし、了承も貰えたとウキウキしました。
早速、部屋を出ていこうと踵を返したがキャスバルに止められる。  

「じきにレイがお茶を持ってくる。少しゆっくりしたらどうだ?」

コテンと首をかしげ、少し考える素振りをしてからソファへと移動する。
小さな声でヨイショと言いながら、座るとニコニコしながら待ちます。

それ程時間を置かずにレイは紅茶を持って来ました。

「エリーゼ様、こちらをどうぞ。それと厨房に何やら変わった物が届いておりましたよ。頼まれ物だとか。」

パァッと輝くような笑顔でした。
キャスバルもレイも、こんなに嬉しそうな笑顔のエリーゼを見るのは初めての事です。

「とどいたのね!キャス兄さま、レイをおかりしますわ!レイ、いっしょにちゅうぼうにきてちょうだい。」

紅茶をフゥフゥと冷ましながら、慌てて飲んでいきます。

「エリーゼ、無理して飲む事は無いよ。」

「むりしてないわ。のみたいからのんでるのよ、キャス兄さま。」

「そうか。レイ、悪いがエリーゼに付き合ってくれ。」

「かしこまりました。キャスバル様。」

こうして、レイはエリーゼのお手伝いをする事になりました。

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