124 / 207
仁義
始動
しおりを挟む
「――さて、偉そうに宣言したものの……課題は山積みだね」
ソウタは、座椅子の背凭れに身を委ね、クバシ城の天井を見上げながら、大きく溜め息を吐いた。
翌日の正午――ソウタは昼食も兼ね、アヤコやシオリと席を同じくし、昨日刀聖の名において宣言した、シオリを正式な大巫女の座に着けるため、彼女をテンラクに帰還させる事と、そのための謀反一派への対処についての議論へと入っていた。
「ええ、しかも……これほど早期に、コウオウが南コクエに降伏する事態となるだなんて。
チヨ様の――いえ、かつての人々の懸念を知る者としては、更なる『目覚めた人々』の台頭までをも絡んでは、先導者がテンラク様に戻るだけでは、事が収まらなくなってしまいました」
シオリは、前に並ぶ膳から茶碗を取り、一口茶を啜った。
この日の午前――ツクモ中に、衝撃的な占報が発せられていた。
コウオウが……侵攻して来ている南コクエに対して、降伏を宣言するサトコの姿である。
『皆さん――私はここに、皇軍の皆に武装解除の皇命と、コクエ共生共和国軍に対しての降伏を宣言いたします……
我が国の皆さんには、敗戦という――堪えるに難い、苦難な憂き目を与えてしまう事となるでしょう。
ですが……現在、臣下公者がその苦難を極力和らげ様と、コクエ共生共和国との折衝に入り、私もその為なら、身命も厭わない覚悟で臨む思いです。
ですから、どうか――心静かに、この大事の末を見守ってください……』
――そう言ったサトコの瞳には、満々と湛えた涙が見え、それを溢さない様に堪えて言葉を紡ぐ、悲壮な彼女の思いが、界気鏡を通じて世界中を駆け巡っていた。
「――まあ、先にチヨさんから聞いていたとはいえ、こうなるまで放って置いた、自分の阿呆ぶりには呆れてる……」
天井を仰ぐソウタは、両目を手で覆って、小さく溜め息を吐いて押し黙り、微かに覗ける口元では、悔しげに歯を軋らせていた。
「皇軍敗退の報を、チヨ様から先に聞いておられていたと………お二人とも、新参の私にも早々に教えて頂けないのは、少々お人が悪うございます」
シオリは、情け無さそうにそう呟き、茶碗を茶托に置きながら苦笑する。
「――これ、守を敷いていないのですから、神言の秘密に関わる話はお止めなさい。
もうすぐ、ヒカリたちが膳を片付けに来ますよ?」
そう、アヤコが言い終えるかどうかという時に――
「――失礼致します、膳を下げてもよろしいでしょうか?」
――と、食事をしている部屋にヒカリの声が響いた。
「――構いませんよ、お入りなさい」
アヤコのその言葉を合図に、部屋に入って来たのは――ヒカリ、レン、ミユの三人。
三人は、給仕用の割烹着風の服を纏い、テキパキと膳を片付け始める。
「レン――ヒカリの手伝いをしているのか?」
「はい、お世話になっているだけでは、心苦しいので……」
自分の膳に手を掛けたレンに、ソウタは現われた理由を尋ねた。
「貴女とユキは、言わばオリエさんからの預かり物なのですから、気にせずにと言ったのですがね。
手伝わせて欲しいと、退かないそうです」
「今日の炊きつけは、レンちゃんのお手製だよ♪、お料理上手で、私たちもビックリ!」
二人の会話を聞きとめたアヤコは、レンが給仕に加わる経緯を話し、そのアヤコの膳を片付けているヒカリは、レンの料理の腕を褒めた。
「――ミユ、あなたも……」
「はい、身体を動かしていた方が気が紛れますし、一ヶ月ぶりに大神官様のお世話がしたいと、ヒカリさんに頼み込んだのです」
ミユは、嬉しそうに作業をしながら、シオリの尋ねに笑顔で応える。
「さて――山積みの課題を、片付けて行くためには、何から手を着けるべきかを、しっかり見定める事が肝要です」
三人が膳を片付ける様子を前に、その様から連想する様に、アヤコはソウタとシオリを見渡して語り始める…
「当座の喫緊事項は――謀反一派が各国家に対して秘匿している、テンラク様の不当占拠とユリ様の死……そして、その謀反一派もまだ知らない、シオリへの御神具継承の事実を、白日の下に世界中へと発表する事でしょう」
アヤコは目を瞑り、現在の状況を整理する体で言い並べ、語尾に溜め息を混ぜて言う。
「そうですね――どれも本来なら、遅滞無く世界中に知れ渡っていなければならない、世界規模の重大事」
「占報を使ってでも、知れ渡らせるべき事柄だが……ツツキには如何せん、占報を"送信"出来る設備も、それを操れるだけの人数の界気使いも居ねぇ」
シオリとソウタも、渋い表情を浮べてアヤコの発言に応じ、喫緊の課題の詳細を並べ直す。
占報の"受信施設"は、それこそ小さな村レベルにまでも行き渡っている、ある意味ツクモの"ライフラインの一種"なのだが、"送信施設"に関しては、旧三大国の首都やオウク、テンラクなど、大規模な都市にしか設置されていない。
それに"界気鏡"という名のとおり、占報は界気を用いる特殊技術。
それを操れるほどに界気の使用に長けた人物――しかも、送信に用いるに必要な界気量は、途方も無く莫大な量が必要なため、人一人で成せるモノではなく、そういう人物が相当数必要である。
送信施設から離れた場所から、占報を行うための"中継機器"も、あるにはあるが――それらは、大国の五軍規模の軍隊にしか存在しない。
ちなみに、ノブタツがヤマカキ村の虐殺現場から行った占報は、その中継機器を使用したものだ。
「――旧ハクキ君主の娘である、私の言動や行動は政治的な影響力を持つ故、合衆連邦は、このツツキに占報の送信機器を設ける事は認めなかった。
それが、こういう形で仇となるとはね……」
アヤコは、苦虫を噛んだ様な表情をして、悔しげに下を向く。
「やはり、日数が掛かったとしても、ハクキの都――"コウラン"へと向かい、連邦の送信施設を間借りするしか、方法は無いと考えますが……」
シオリは頭を捻り、最良と思えた策をアヤコたちに告げる。
「それしか――手は無いでしょうね。
現在の連邦宰相である、ノブユキ様は聡明な好人物で、私の古い友人でもあるので、この事態の危急さは、忖度して頂ける事柄でしょうし」
アヤコは小さく頷いて、シオリの意見を支持する。
「――いんや、今のハクキじゃ、頼んで直ぐに送信施設を貸してもらえる体勢じゃねぇでしょ?
こっから急いでコウランへ向かうには、俺が早馬にシオリさんを乗せたとしても、樹海も通る事を考えれば、五日はかかる……そう仮定しても、きっと、宰相に会うだけでも更に数日――決定機関である"議会"の議題に挙げて貰い、その承認を得る事に、更に更に数日――と、時間ばかりが掛かっちまうがオチだろうし、アヤコ様が一枚噛んでるってだけでも、反対だと駄々を捏ねる輩も出てくる。
何時、謀反起こした連中が、偽の神具を持った大巫女を奉るか解からねぇんだ――サッサと、シオリさんの事を知らしめねぇと、民を困らせる事になっちまいますよ」
――と、ソウタはアヤコとシオリの意見に異を唱え、諦め気味に手を振って見せる。
「では、他に方法があると?
この危急の時に、対案無き反対をされては困りますよ?」
アヤコは、不満気にソウタを見据え、厳しい表情で彼を睨む。
「アヤコ様――レンたちは、"風聖丸"に乗って来たんですよね?」
「ええ、それが何か?」
自分の尋ねに対して、明朗にアヤコが応えると、ソウタはニヤっと笑い――
「――んで、確か今、風聖丸は……不具合があった箇所の整備のために、まだツツキに停泊してる……」
――と、試す様な眼差しをアヤコに向けた。
「――っ?!、では、まさか……」
ソウタの思惑に気付いた、アヤコは目を見張り――
「――風聖丸ならば、早馬でコウランへと行くのと、ほぼ同じ日数で――オウビまで行く事が出来る。
そのオウビの送信施設を、使うと言うの?」
――と、驚きの眼差しでソウタに返した。
「――そうです。
オウビの流者たちなら、ハクキの公者たちよりもハナシは早ぇだろうし、オリエさんっていう、街のお偉方への伝手もある――サッサと事を運ぶには、最良の策だと察しますけど?」
ソウタは言い終えると、自分の前にある茶碗に入った茶を、呷り気味に飲み干した。
「風聖丸からは、明朝発つとの連絡が届いています――乗船交渉を急がないと!」
アヤコは、ソウタの意見への支持の意を込め、更なる意見を被せた。
「俺が行きますよ……タツゴロウのおっさんとは、顔見知りだしね♪」
ソウタはスッと立ち上がり、フラッとそよ風の様に部屋を後にする。
「わっ、私も行きます!、交渉がまとまれば、乗船させて頂くのは私なのですから!」
シオリは慌てて立ち上がり、ソウタの後を追った。
ソウタは、座椅子の背凭れに身を委ね、クバシ城の天井を見上げながら、大きく溜め息を吐いた。
翌日の正午――ソウタは昼食も兼ね、アヤコやシオリと席を同じくし、昨日刀聖の名において宣言した、シオリを正式な大巫女の座に着けるため、彼女をテンラクに帰還させる事と、そのための謀反一派への対処についての議論へと入っていた。
「ええ、しかも……これほど早期に、コウオウが南コクエに降伏する事態となるだなんて。
チヨ様の――いえ、かつての人々の懸念を知る者としては、更なる『目覚めた人々』の台頭までをも絡んでは、先導者がテンラク様に戻るだけでは、事が収まらなくなってしまいました」
シオリは、前に並ぶ膳から茶碗を取り、一口茶を啜った。
この日の午前――ツクモ中に、衝撃的な占報が発せられていた。
コウオウが……侵攻して来ている南コクエに対して、降伏を宣言するサトコの姿である。
『皆さん――私はここに、皇軍の皆に武装解除の皇命と、コクエ共生共和国軍に対しての降伏を宣言いたします……
我が国の皆さんには、敗戦という――堪えるに難い、苦難な憂き目を与えてしまう事となるでしょう。
ですが……現在、臣下公者がその苦難を極力和らげ様と、コクエ共生共和国との折衝に入り、私もその為なら、身命も厭わない覚悟で臨む思いです。
ですから、どうか――心静かに、この大事の末を見守ってください……』
――そう言ったサトコの瞳には、満々と湛えた涙が見え、それを溢さない様に堪えて言葉を紡ぐ、悲壮な彼女の思いが、界気鏡を通じて世界中を駆け巡っていた。
「――まあ、先にチヨさんから聞いていたとはいえ、こうなるまで放って置いた、自分の阿呆ぶりには呆れてる……」
天井を仰ぐソウタは、両目を手で覆って、小さく溜め息を吐いて押し黙り、微かに覗ける口元では、悔しげに歯を軋らせていた。
「皇軍敗退の報を、チヨ様から先に聞いておられていたと………お二人とも、新参の私にも早々に教えて頂けないのは、少々お人が悪うございます」
シオリは、情け無さそうにそう呟き、茶碗を茶托に置きながら苦笑する。
「――これ、守を敷いていないのですから、神言の秘密に関わる話はお止めなさい。
もうすぐ、ヒカリたちが膳を片付けに来ますよ?」
そう、アヤコが言い終えるかどうかという時に――
「――失礼致します、膳を下げてもよろしいでしょうか?」
――と、食事をしている部屋にヒカリの声が響いた。
「――構いませんよ、お入りなさい」
アヤコのその言葉を合図に、部屋に入って来たのは――ヒカリ、レン、ミユの三人。
三人は、給仕用の割烹着風の服を纏い、テキパキと膳を片付け始める。
「レン――ヒカリの手伝いをしているのか?」
「はい、お世話になっているだけでは、心苦しいので……」
自分の膳に手を掛けたレンに、ソウタは現われた理由を尋ねた。
「貴女とユキは、言わばオリエさんからの預かり物なのですから、気にせずにと言ったのですがね。
手伝わせて欲しいと、退かないそうです」
「今日の炊きつけは、レンちゃんのお手製だよ♪、お料理上手で、私たちもビックリ!」
二人の会話を聞きとめたアヤコは、レンが給仕に加わる経緯を話し、そのアヤコの膳を片付けているヒカリは、レンの料理の腕を褒めた。
「――ミユ、あなたも……」
「はい、身体を動かしていた方が気が紛れますし、一ヶ月ぶりに大神官様のお世話がしたいと、ヒカリさんに頼み込んだのです」
ミユは、嬉しそうに作業をしながら、シオリの尋ねに笑顔で応える。
「さて――山積みの課題を、片付けて行くためには、何から手を着けるべきかを、しっかり見定める事が肝要です」
三人が膳を片付ける様子を前に、その様から連想する様に、アヤコはソウタとシオリを見渡して語り始める…
「当座の喫緊事項は――謀反一派が各国家に対して秘匿している、テンラク様の不当占拠とユリ様の死……そして、その謀反一派もまだ知らない、シオリへの御神具継承の事実を、白日の下に世界中へと発表する事でしょう」
アヤコは目を瞑り、現在の状況を整理する体で言い並べ、語尾に溜め息を混ぜて言う。
「そうですね――どれも本来なら、遅滞無く世界中に知れ渡っていなければならない、世界規模の重大事」
「占報を使ってでも、知れ渡らせるべき事柄だが……ツツキには如何せん、占報を"送信"出来る設備も、それを操れるだけの人数の界気使いも居ねぇ」
シオリとソウタも、渋い表情を浮べてアヤコの発言に応じ、喫緊の課題の詳細を並べ直す。
占報の"受信施設"は、それこそ小さな村レベルにまでも行き渡っている、ある意味ツクモの"ライフラインの一種"なのだが、"送信施設"に関しては、旧三大国の首都やオウク、テンラクなど、大規模な都市にしか設置されていない。
それに"界気鏡"という名のとおり、占報は界気を用いる特殊技術。
それを操れるほどに界気の使用に長けた人物――しかも、送信に用いるに必要な界気量は、途方も無く莫大な量が必要なため、人一人で成せるモノではなく、そういう人物が相当数必要である。
送信施設から離れた場所から、占報を行うための"中継機器"も、あるにはあるが――それらは、大国の五軍規模の軍隊にしか存在しない。
ちなみに、ノブタツがヤマカキ村の虐殺現場から行った占報は、その中継機器を使用したものだ。
「――旧ハクキ君主の娘である、私の言動や行動は政治的な影響力を持つ故、合衆連邦は、このツツキに占報の送信機器を設ける事は認めなかった。
それが、こういう形で仇となるとはね……」
アヤコは、苦虫を噛んだ様な表情をして、悔しげに下を向く。
「やはり、日数が掛かったとしても、ハクキの都――"コウラン"へと向かい、連邦の送信施設を間借りするしか、方法は無いと考えますが……」
シオリは頭を捻り、最良と思えた策をアヤコたちに告げる。
「それしか――手は無いでしょうね。
現在の連邦宰相である、ノブユキ様は聡明な好人物で、私の古い友人でもあるので、この事態の危急さは、忖度して頂ける事柄でしょうし」
アヤコは小さく頷いて、シオリの意見を支持する。
「――いんや、今のハクキじゃ、頼んで直ぐに送信施設を貸してもらえる体勢じゃねぇでしょ?
こっから急いでコウランへ向かうには、俺が早馬にシオリさんを乗せたとしても、樹海も通る事を考えれば、五日はかかる……そう仮定しても、きっと、宰相に会うだけでも更に数日――決定機関である"議会"の議題に挙げて貰い、その承認を得る事に、更に更に数日――と、時間ばかりが掛かっちまうがオチだろうし、アヤコ様が一枚噛んでるってだけでも、反対だと駄々を捏ねる輩も出てくる。
何時、謀反起こした連中が、偽の神具を持った大巫女を奉るか解からねぇんだ――サッサと、シオリさんの事を知らしめねぇと、民を困らせる事になっちまいますよ」
――と、ソウタはアヤコとシオリの意見に異を唱え、諦め気味に手を振って見せる。
「では、他に方法があると?
この危急の時に、対案無き反対をされては困りますよ?」
アヤコは、不満気にソウタを見据え、厳しい表情で彼を睨む。
「アヤコ様――レンたちは、"風聖丸"に乗って来たんですよね?」
「ええ、それが何か?」
自分の尋ねに対して、明朗にアヤコが応えると、ソウタはニヤっと笑い――
「――んで、確か今、風聖丸は……不具合があった箇所の整備のために、まだツツキに停泊してる……」
――と、試す様な眼差しをアヤコに向けた。
「――っ?!、では、まさか……」
ソウタの思惑に気付いた、アヤコは目を見張り――
「――風聖丸ならば、早馬でコウランへと行くのと、ほぼ同じ日数で――オウビまで行く事が出来る。
そのオウビの送信施設を、使うと言うの?」
――と、驚きの眼差しでソウタに返した。
「――そうです。
オウビの流者たちなら、ハクキの公者たちよりもハナシは早ぇだろうし、オリエさんっていう、街のお偉方への伝手もある――サッサと事を運ぶには、最良の策だと察しますけど?」
ソウタは言い終えると、自分の前にある茶碗に入った茶を、呷り気味に飲み干した。
「風聖丸からは、明朝発つとの連絡が届いています――乗船交渉を急がないと!」
アヤコは、ソウタの意見への支持の意を込め、更なる意見を被せた。
「俺が行きますよ……タツゴロウのおっさんとは、顔見知りだしね♪」
ソウタはスッと立ち上がり、フラッとそよ風の様に部屋を後にする。
「わっ、私も行きます!、交渉がまとまれば、乗船させて頂くのは私なのですから!」
シオリは慌てて立ち上がり、ソウタの後を追った。
0
お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ファンレター~希望、繋ぐ馬へ~
緋野 真人
ライト文芸
【第10回ネット小説大賞一次選考通過作品】
かつて、縁があったサラブレットにファンレターを送る程、その馬を応援していた優斗は、その馬の初重賞制覇が掛かる一戦をテレビ観戦中、ある病魔に襲われて生死を彷徨う事となる。
一命を取り留めた優斗は、その病気の後遺症で身体に障害を負ってしまい、彼がそんな身体で生きていく事に絶望していた頃、その馬……クロダテンユウも次のレース中、現役続行が危ぶまれる大怪我を負ってしまう。
退院後、半ば自堕落な生活を貪っていた優斗は、リハビリを担当していた言語療法士で、幼馴染でもある奈津美に誘われてクロダテンユウの故郷でもある牧場を訪問、そこで謀らずも、怪我からの復帰のために奮闘する彼と再会する。
そこで、クロダテンユウとその関係者たちの、再起に向けて諦めない姿を知った事で、優斗の苛まれた心は次第に変わって行き、クロダテンユウとその関係者たちもまた、優斗の様なファンの思いに応えようと、有馬記念での本格復帰を目指すのだった。
※…優斗の半生は、病気も含めて筆者の人生を投影した、私小説の意味合いもあります。
尚、『小説家になろう』さんにて、当初書き上げたのが2016年(※現在は削除)のため、競馬描写に登場する設定やレース名などが、現在と異なる点はご容赦ください。
※2022年10月1日より、カクヨムさんでも重複掲載を始めました。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
婚約破棄ですか???実家からちょうど帰ってこいと言われたので好都合です!!!これからは復讐をします!!!~どこにでもある普通の令嬢物語~
tartan321
恋愛
婚約破棄とはなかなか考えたものでございますね。しかしながら、私はもう帰って来いと言われてしまいました。ですから、帰ることにします。これで、あなた様の口うるさい両親や、その他の家族の皆様とも顔を合わせることがないのですね。ラッキーです!!!
壮大なストーリーで奏でる、感動的なファンタジーアドベンチャーです!!!!!最後の涙の理由とは???
一度完結といたしました。続編は引き続き書きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる