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深淵
真意
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ここは、スヨウの都であるオウザン――この都は、大陸南部のほぼ中央にある、世界第7位の標高を誇る秀峰、レッパ岳の山麓に築かれた城塞都市である。
この山麓を螺旋状に切り開き、徐々に頂きへ向け制覇して行くが如く開発を進め、大陸有数の大都市としてへと昇華させて行ったのが、スヨウ建国の始まりだ。
元々、レッパ岳には、背に大きな二枚の羽根を持ち、それを用いる事で単体での飛行が可能な亜人種――鳳族の集落が有り、降臨伝承の頃に入植を望んだヒトとは、激しい民族紛争を起こしていた場所であった。
その紛争を解決したのが、アマノツバサノオオカミに和平交渉を任されたノブヨリという男で、彼は、互いに疲弊しきっていた紛争を止め――ヒトは、この地を発展させる知恵を、鳳族は、この地で生きて行くためのノウハウを、互いに教え合う事で、この秀峰で共に暮す事を提案。
ヒトと亜人種の間にある価値観の違いを、争いとして壊すのではなく、利として活かす術を模索した。
その懸命な姿勢は鳳族にも伝わり、このノブヨリの提案は、民族紛争解決の最初の例として語り継がれている。
『スヨウ』という国名は、建国時の鳳族の族長が、眩いばかりに鮮やかな朱色の翼を持つ男で、その族長が"私の羽根の色は、ヒトの言葉で何と言うのか?"と、ノブヨリに尋ねた際、それを国名に加えようと言った逸話を元に、鳳族の象徴として、族長の羽根の色を表し、ヒトの象徴として太陽の神である、アマノツバサノオオカミへの敬意を表す言葉を組み合わせ、鳳族とヒトとの絆の証として名付けられた。
そして、ノブヨリが最初の国守に就く際、言わば、族長の座を奪う形になってしまう事を嘆いた彼は――国名を名字として名乗る事を、オオカミに申し出て、それが後の他国の建国にも派生したのが、"名字持ち"が生まれた秘話である。
国守の居宅――及び、首都防衛の要として、レッパ岳の山頂に造られたヤグリ城の主殿で、ノブタツは、実にふてぶてしい様で、界気鏡を眺めていた。
『――私は、戦う事を選びました。
これは、ヒトとヒトの争いに"枷"を付け、それを抑制するという、"始祖神"の意思に反する行いだと言えるでしょう。
この、先祖から引き継いだ地を、そこに住まう民を、戦火に晒す事を選ばざる負えなくしてしまう――私は、そんな、愚かで未熟な皇です――ですが、あの様な謂れの無い悪態を付け、あまつさえ、それを武力で認めさせようとする――それを受け入れる"当世の皇"では、"皇国”ではあってはならぬと、私は思ったのです。
民に――この決断を、支持して欲しいとは言いません、誰にも――私に従えとは、言えるはずがありません!
ですが、私は当世の皇としてっ!、ツクモ中に拡がろうとしている、この悪しき火種を!、ココで消さなければならないと、断じたのです!
この、愚かな選択を、聞きながらも私の意を汲み、それに応じてくれる――"心ある者"が、現われる事を望みます――』
「……"愚かで未熟"などと、そう、自らを卑下してくださるな――我の思惑に気付いただけで、あなたは、聡明で立派な若き皇でありますよ」
界気鏡に映された、サトコの占報を観て、その声明を聴いたノブタツは、そう呟いて不遜な笑みを浮べ、側に置かれた、茶碗に入った茶を一口呑んだ。
「聡明な物腰にして、若くて、とびきり可憐な美女――そんな今生の皇が、凛として、我らへ向けて抗戦の旗を振りかざす――これで我らは、すっかり悪役ですな」
――ノブタツ以上に、不遜な笑みを造り、嘲笑う様に界気鏡を観ていたのは、失礼にも、"能面の様な黒い仮面"を被った、声からして男だとは思われる人間だ。
「ふふ……そうだな、ユキムネよ。
しかし、それが――お前の筋書きであろうよ?」
――と、ノブタツは笑いながら言った。
このユキムネという男――余程、黒色の地が好きなのか、仮面に飽き足らず、帯刀している鞘、履物の足袋まで……異質なほど、"黒"にこだわった也をしている。
仮面のせいで、年の頃は解らないが……身のこなしの若々しさから、少なくとも老人の扮装ではないのは解る。
「はい、"この幕"でのスヨウの役どころは、可憐な皇に矛を向け、聖域に傷痕を付けた、前代未聞の暴国――翼域に貼られた"侵入禁止"の張り紙を、ビリビリと剥がす役ですからなぁ」
ユキムネは、もちろん仮面のせいで、表情は解らないが――ノブタツと同じく、笑っている様な口調でそう言う。
「これでは、相当な義兵や義援物資が、コウオウに集まるでしょうね。
軍師殿――暗衆に命じて、荷狩りを強化しなければならないのでは?」
――と、ユキムネに向けて尋ねたのは、ノブタツの小姓であるシゲマル――ノブタツに付き従い、ヤマカキ事変の発見者となった、あの時の"部下らしき男"である。
ついでに、ではなかったが――この彼の問い掛けで、ユキムネがスヨウ軍の"軍師"らしい事が解った。
「いえいえ、シゲマル殿――その必要はないのですよ」
「――えっ?」
少し、緊張感に欠けるユキムネの返答に、シゲマルは苛立つ表情を見せる。
「そうだ――あの不自然な荷狩り策は、我が皇様に送ったヒント……まあ、随分と気付くのが――いや、その報せが御耳に届くのは、少々遅かった様だがな」
――と、ノブタツは茶碗の残りを喉元に煽り、その茶碗を小姓であるシゲマルに突き出しながら言った。
茶の"おかわり"の所望だと察したシゲマルは、茶碗を受け取って――
「――しかし、義兵や物資が増えては、我が軍は不利になるのでは?
特に……"無能守将"が率いる、烏合の衆の皇軍だけならば、安易だったものを……戦いのプロと言える傭兵の類や、志を持って参じる義兵が加わっては、屈強たる我が軍でも、相手に取るには厄介ですぞ?」
――と、茶を淹れながら、懸念される"スヨウ軍苦戦"のシナリオを並べる。
「――シゲマル殿、我らの"役どころ"をお忘れか?
この戦に……我らの勝敗は、"後の流れ"には関係無いのですぞ?」
――と、まるで他人事の様にユキムネは、シゲマルを少し、小馬鹿にする様に言い放った。
「はっはっはっ!、ユキムネよ、許してやれ。
この者は、近衛から我が小姓へと引き上げたクチでな――生粋の武人としては、関係無くとも"勝ちたい"のが、"性"というモノよ」
ノブタツはそう言って、余程気分が良いのか、笑みを絶やさぬまま――
「――シゲマル、この戦はなぁ……翼域と皇様が御身を、来るべき"真の動乱"の際に守るのが、我が軍と成るか――皇軍と成るかの戦いよ」
――と、この宣戦の真意をそう表した。
「今のツクモに蔓延る、混沌たる雰囲気……その原因を、白日に晒すのが我の望み。
例えば――その原因を、ツクモの"膿"としよう……その内在した"膿"を、皆の眼下に晒すため、翼域という"帯"を外し、その下の腫れ上がった患部に傷を付けて、その"膿"を搾り出す――それが、この戦を謀った、真なる意図なのだ」
この、ノブタツの抽象的な解説に、ユキムネは何度も頷く。
「まあ、確かに、お前と同じ思いは我にもある――我も、負け戦を望んで、派兵を行うような国守ではない。
我も、先の性持つ武人の端くれではあるでな」
ノブタツは、側に置いた黄金に覆われた柄が眩い、自分の愛刀を掲げる。
そして――そこまで言った後、御機嫌だったはずのノブタツの表情は、突如として一気に曇り出し――
「――我は、大勢の我が民を、謀略の贄として殺す事を命じた……これは、末代までも――いや、その先に至っても、決して晴れぬ……重い、重い罪であろうな」
――そんな思いを振り払う様に、彼は、先程シゲマルが淹れ、側に置いていた……まだ、熱いはずの茶を一気に喉元に煽り、一口で飲み干した。
「――ふぅ、よし!、シゲマル、出るぞ!」
――と、ノブタツは立ち上がり、纏った黄金の甲冑を揺らしながら、コウオウへと派兵する第三軍の出陣式が行われる、天守の眼下に居並ぶ兵たちを鼓舞するため、踊り場へと向けて歩き出した。
この山麓を螺旋状に切り開き、徐々に頂きへ向け制覇して行くが如く開発を進め、大陸有数の大都市としてへと昇華させて行ったのが、スヨウ建国の始まりだ。
元々、レッパ岳には、背に大きな二枚の羽根を持ち、それを用いる事で単体での飛行が可能な亜人種――鳳族の集落が有り、降臨伝承の頃に入植を望んだヒトとは、激しい民族紛争を起こしていた場所であった。
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その懸命な姿勢は鳳族にも伝わり、このノブヨリの提案は、民族紛争解決の最初の例として語り継がれている。
『スヨウ』という国名は、建国時の鳳族の族長が、眩いばかりに鮮やかな朱色の翼を持つ男で、その族長が"私の羽根の色は、ヒトの言葉で何と言うのか?"と、ノブヨリに尋ねた際、それを国名に加えようと言った逸話を元に、鳳族の象徴として、族長の羽根の色を表し、ヒトの象徴として太陽の神である、アマノツバサノオオカミへの敬意を表す言葉を組み合わせ、鳳族とヒトとの絆の証として名付けられた。
そして、ノブヨリが最初の国守に就く際、言わば、族長の座を奪う形になってしまう事を嘆いた彼は――国名を名字として名乗る事を、オオカミに申し出て、それが後の他国の建国にも派生したのが、"名字持ち"が生まれた秘話である。
国守の居宅――及び、首都防衛の要として、レッパ岳の山頂に造られたヤグリ城の主殿で、ノブタツは、実にふてぶてしい様で、界気鏡を眺めていた。
『――私は、戦う事を選びました。
これは、ヒトとヒトの争いに"枷"を付け、それを抑制するという、"始祖神"の意思に反する行いだと言えるでしょう。
この、先祖から引き継いだ地を、そこに住まう民を、戦火に晒す事を選ばざる負えなくしてしまう――私は、そんな、愚かで未熟な皇です――ですが、あの様な謂れの無い悪態を付け、あまつさえ、それを武力で認めさせようとする――それを受け入れる"当世の皇"では、"皇国”ではあってはならぬと、私は思ったのです。
民に――この決断を、支持して欲しいとは言いません、誰にも――私に従えとは、言えるはずがありません!
ですが、私は当世の皇としてっ!、ツクモ中に拡がろうとしている、この悪しき火種を!、ココで消さなければならないと、断じたのです!
この、愚かな選択を、聞きながらも私の意を汲み、それに応じてくれる――"心ある者"が、現われる事を望みます――』
「……"愚かで未熟"などと、そう、自らを卑下してくださるな――我の思惑に気付いただけで、あなたは、聡明で立派な若き皇でありますよ」
界気鏡に映された、サトコの占報を観て、その声明を聴いたノブタツは、そう呟いて不遜な笑みを浮べ、側に置かれた、茶碗に入った茶を一口呑んだ。
「聡明な物腰にして、若くて、とびきり可憐な美女――そんな今生の皇が、凛として、我らへ向けて抗戦の旗を振りかざす――これで我らは、すっかり悪役ですな」
――ノブタツ以上に、不遜な笑みを造り、嘲笑う様に界気鏡を観ていたのは、失礼にも、"能面の様な黒い仮面"を被った、声からして男だとは思われる人間だ。
「ふふ……そうだな、ユキムネよ。
しかし、それが――お前の筋書きであろうよ?」
――と、ノブタツは笑いながら言った。
このユキムネという男――余程、黒色の地が好きなのか、仮面に飽き足らず、帯刀している鞘、履物の足袋まで……異質なほど、"黒"にこだわった也をしている。
仮面のせいで、年の頃は解らないが……身のこなしの若々しさから、少なくとも老人の扮装ではないのは解る。
「はい、"この幕"でのスヨウの役どころは、可憐な皇に矛を向け、聖域に傷痕を付けた、前代未聞の暴国――翼域に貼られた"侵入禁止"の張り紙を、ビリビリと剥がす役ですからなぁ」
ユキムネは、もちろん仮面のせいで、表情は解らないが――ノブタツと同じく、笑っている様な口調でそう言う。
「これでは、相当な義兵や義援物資が、コウオウに集まるでしょうね。
軍師殿――暗衆に命じて、荷狩りを強化しなければならないのでは?」
――と、ユキムネに向けて尋ねたのは、ノブタツの小姓であるシゲマル――ノブタツに付き従い、ヤマカキ事変の発見者となった、あの時の"部下らしき男"である。
ついでに、ではなかったが――この彼の問い掛けで、ユキムネがスヨウ軍の"軍師"らしい事が解った。
「いえいえ、シゲマル殿――その必要はないのですよ」
「――えっ?」
少し、緊張感に欠けるユキムネの返答に、シゲマルは苛立つ表情を見せる。
「そうだ――あの不自然な荷狩り策は、我が皇様に送ったヒント……まあ、随分と気付くのが――いや、その報せが御耳に届くのは、少々遅かった様だがな」
――と、ノブタツは茶碗の残りを喉元に煽り、その茶碗を小姓であるシゲマルに突き出しながら言った。
茶の"おかわり"の所望だと察したシゲマルは、茶碗を受け取って――
「――しかし、義兵や物資が増えては、我が軍は不利になるのでは?
特に……"無能守将"が率いる、烏合の衆の皇軍だけならば、安易だったものを……戦いのプロと言える傭兵の類や、志を持って参じる義兵が加わっては、屈強たる我が軍でも、相手に取るには厄介ですぞ?」
――と、茶を淹れながら、懸念される"スヨウ軍苦戦"のシナリオを並べる。
「――シゲマル殿、我らの"役どころ"をお忘れか?
この戦に……我らの勝敗は、"後の流れ"には関係無いのですぞ?」
――と、まるで他人事の様にユキムネは、シゲマルを少し、小馬鹿にする様に言い放った。
「はっはっはっ!、ユキムネよ、許してやれ。
この者は、近衛から我が小姓へと引き上げたクチでな――生粋の武人としては、関係無くとも"勝ちたい"のが、"性"というモノよ」
ノブタツはそう言って、余程気分が良いのか、笑みを絶やさぬまま――
「――シゲマル、この戦はなぁ……翼域と皇様が御身を、来るべき"真の動乱"の際に守るのが、我が軍と成るか――皇軍と成るかの戦いよ」
――と、この宣戦の真意をそう表した。
「今のツクモに蔓延る、混沌たる雰囲気……その原因を、白日に晒すのが我の望み。
例えば――その原因を、ツクモの"膿"としよう……その内在した"膿"を、皆の眼下に晒すため、翼域という"帯"を外し、その下の腫れ上がった患部に傷を付けて、その"膿"を搾り出す――それが、この戦を謀った、真なる意図なのだ」
この、ノブタツの抽象的な解説に、ユキムネは何度も頷く。
「まあ、確かに、お前と同じ思いは我にもある――我も、負け戦を望んで、派兵を行うような国守ではない。
我も、先の性持つ武人の端くれではあるでな」
ノブタツは、側に置いた黄金に覆われた柄が眩い、自分の愛刀を掲げる。
そして――そこまで言った後、御機嫌だったはずのノブタツの表情は、突如として一気に曇り出し――
「――我は、大勢の我が民を、謀略の贄として殺す事を命じた……これは、末代までも――いや、その先に至っても、決して晴れぬ……重い、重い罪であろうな」
――そんな思いを振り払う様に、彼は、先程シゲマルが淹れ、側に置いていた……まだ、熱いはずの茶を一気に喉元に煽り、一口で飲み干した。
「――ふぅ、よし!、シゲマル、出るぞ!」
――と、ノブタツは立ち上がり、纏った黄金の甲冑を揺らしながら、コウオウへと派兵する第三軍の出陣式が行われる、天守の眼下に居並ぶ兵たちを鼓舞するため、踊り場へと向けて歩き出した。
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