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第166話 たばこ。8
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「おいハゲ!たばこ売れよ!」
「刺し殺すぞ」
今日はたばこボーイが店にやってきた。慣れというものは恐ろしいもので、俺の接客がどんどん雑になっていく。こいつが悪いんだからな???
「おいハゲ!小学生に向かってなんてこと言うんだカス!!!サイコパスかよ!!!」
「あ、今お前自分で小学生って言ったな???はい、未成年にはたばこは売れませんー!ばーかばーか!」
「くっそ!ムカつく!!!」
「自分で墓穴を掘ったのが悪いんだよ!ばーか!大人なめんなよ!!!」
和気あいあいとクソガキとコミュニケーションを取っていると、商品補充を終えたあざらしが戻ってきた。丁度いい機会だ。未成年にたばこを売るのを断る練習なんてなかなかできるもんじゃないし、接客を任せるか。
「日配の補充終わったのですよ」
「おい、あざらし。今このクソガキがたばこほしいって言ってるから対応してくれ」
「了解なのですよ」
会話が聞こえる程度の離れた位置で二人の様子を見守る。……売ったりしないといいんだが。
「お兄ちゃんたばこ売ってよ!」
「未成年はたばこを買っちゃだめのですよ」
「あれれー?前に来た時は別のお兄ちゃんが普通に売ってくれたよー?」
「……そうなのですか?」
また巧妙な嘘をつきやがって。前の人は売ってくれたとかそういう言い方をすると、まるで自分の対応は間違っているような感覚になる。慣れている店員なら対応できるが、新人となると悩んでしまうのも仕方ないかもしれない。……しかしだ。こんなガキの言葉を鵜呑みにするな。頑張れ。あざらし。
「そうそう!だからたばこ売ってよ!!どうしてもほしいんだって!」
「……どうしてもほしいのですか?」
「ほんとほんと!どーしてもほしい!これがなきゃ生きてないんだって!!!」
「……そんなにほしいのですか?」
「ほしいほしい!何でもする覚悟あるよ!!!」
なんかあざらしが押し負けしそうだ。流石にフォローに入ったほうがいいか?
「……わかったのですよ」
「本当!?やったぜ!!!」
「おい!あざらし!」
「……ただし、法律を変える覚悟があるのなら、たばこを売ってもいいのですよ」
「……へ?」
「……いやいやいや!!!そんな覚悟があっても絶対に未成年にたばこを売るな!!!」
「刺し殺すぞ」
今日はたばこボーイが店にやってきた。慣れというものは恐ろしいもので、俺の接客がどんどん雑になっていく。こいつが悪いんだからな???
「おいハゲ!小学生に向かってなんてこと言うんだカス!!!サイコパスかよ!!!」
「あ、今お前自分で小学生って言ったな???はい、未成年にはたばこは売れませんー!ばーかばーか!」
「くっそ!ムカつく!!!」
「自分で墓穴を掘ったのが悪いんだよ!ばーか!大人なめんなよ!!!」
和気あいあいとクソガキとコミュニケーションを取っていると、商品補充を終えたあざらしが戻ってきた。丁度いい機会だ。未成年にたばこを売るのを断る練習なんてなかなかできるもんじゃないし、接客を任せるか。
「日配の補充終わったのですよ」
「おい、あざらし。今このクソガキがたばこほしいって言ってるから対応してくれ」
「了解なのですよ」
会話が聞こえる程度の離れた位置で二人の様子を見守る。……売ったりしないといいんだが。
「お兄ちゃんたばこ売ってよ!」
「未成年はたばこを買っちゃだめのですよ」
「あれれー?前に来た時は別のお兄ちゃんが普通に売ってくれたよー?」
「……そうなのですか?」
また巧妙な嘘をつきやがって。前の人は売ってくれたとかそういう言い方をすると、まるで自分の対応は間違っているような感覚になる。慣れている店員なら対応できるが、新人となると悩んでしまうのも仕方ないかもしれない。……しかしだ。こんなガキの言葉を鵜呑みにするな。頑張れ。あざらし。
「そうそう!だからたばこ売ってよ!!どうしてもほしいんだって!」
「……どうしてもほしいのですか?」
「ほんとほんと!どーしてもほしい!これがなきゃ生きてないんだって!!!」
「……そんなにほしいのですか?」
「ほしいほしい!何でもする覚悟あるよ!!!」
なんかあざらしが押し負けしそうだ。流石にフォローに入ったほうがいいか?
「……わかったのですよ」
「本当!?やったぜ!!!」
「おい!あざらし!」
「……ただし、法律を変える覚悟があるのなら、たばこを売ってもいいのですよ」
「……へ?」
「……いやいやいや!!!そんな覚悟があっても絶対に未成年にたばこを売るな!!!」
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