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4 大人のキス
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つき合い始めてから約三週間後の二人の誕生日は、糸恵の部屋で二人だけのパーティーをすることにしていた。
当日は龍之介のアルバイトが終わる時間に間に合うように、午前中からいろいろと準備をした。掃除をし、あんまり得意ではないけれど、レシピを見ながら料理をいくつか作った。それからシャワーを浴びた。“そういうこと”になるのかならないのかわからないし、もしなるとしたらその時にシャワーを浴びるのかもしれないけれど、浴びないかもしれない。浴びないままそういう雰囲気になった時のことを考えて、念のためにだ。ムダ毛をチェックして、丁寧に体を洗った。けれどシャンプーやボディソープの匂いが残るのはいただけない。だって“いかにも”すぎる。絶対に龍之介にそんなふうに思われたくはなかったので、いつもより時間をかけて念入りにすすぎ流した。
部屋のベルが鳴ったのは八時半過ぎだった。スコープから覗くと、少し斜めを向いた龍之介が立っていた。すでに騒ぎ出していた心臓が、いよいよびくんびくんと跳ねだした。いつもアパートの前まで送ってもらってはいたけれど、部屋に招き入れるのは初めてだった。本当はもっと一緒にいたかったし、帰らないでほしかったけれど、断られるんじゃないか、嫌われるんじゃないかと思うと、それを口にする勇気が無かったのだ。向こうからそれとなく言ってくれればと思ったりもしたけれど、龍之介が言い出すこともなかった。
一つ大きく深呼吸をして、ドアノブに手をかけた。
お互い、ぎこちない笑顔を交わす。
買ってきたケーキを差し出した後、「おじゃましまーす」と小さな声で言いながら、龍之介は靴を脱いだ。
「これ全部糸恵が作ったの?」
小さなローテーブルいっぱいに並べられた料理を見て龍之介は驚いたように言った。
「そうだけど、そんなに難しいのじゃないよ。レシピ見ながら作ったけど、美味しいかどうかわからない」
事前に龍之介からチキンが好きだと聞いていたので、メインはチキンソテーのトマトソースがけにした。あとはブロッコリーとベーコンの炒め物とパスタサラダ。本当はスパニッシュオムレツにも挑戦したのだったが、焦げたりぐちゃぐちゃになったりして散々だったので捨ててしまった。そんなことより、テーブルのすぐ横はベッドだ。どうしても意識してしまう。
テーブルを挟んで座り、龍之介はビール、糸恵はグレープフルーツ味のお酒で乾杯をした。思わず勢いよく飲んでしまい、胸の辺りが少し熱くなる。口の中がカラカラだったのだ。龍之介もくっくっくっと喉に流し込んでいた。
プレゼントはいつ渡そう。食べる前の方がいいだろうけれど、向こうが先に差し出すのを待った方がいいのだろうか。けれど龍之介は「いいなあ。俺も一人暮らししたいなあ」とか言いながら、初めて来た糸恵の部屋を見回したりしている。別にどっちが先に出したっていいだろう。糸恵は膝立ちして手を伸ばし、本棚の上のリボンのついた紙袋を手に取った。きちんと座りなおして、龍之介へ差し出す。
「りゅう、誕生日おめでとう。これ、私から」
中に入っているのはマフラーだった。人気のメンズブランドのものだが、定番のものよりも色や柄は控えめで、少しボリュームのあるものを選んだ。龍之介なら何でも似合うだろうけれど、まだ彼の好みをそんなによく知っているわけではないので、気に入ってくれるか不安はあった。
「どう? 似合う?」
龍之介はさっそく首に巻いて、ちょっと照れくさそうに聞いた。
「もちろん似合う」
「俺もそう思う」
笑顔を交わす。次は龍之介の番だ。いったい何をくれるのだろう。だが彼は、自分の横に置いた紺色の紙袋をマフラーに埋もれた顔で見つめたまま、なかなか手に取ろうとしない。どうしたと言うのだろう。
「あの……さ……」
龍之介は何か言いにくそうに口を開いた。
「どうしたの?」
「俺もプレゼント持って来たんだけど、何て言うか、ちょっと失敗したって言うか、違うの用意するから、これはナシにしてほしいんだけど」
「どうして? それでいいよ」
「いや、でも……」
そんなふうに言われたら逆に気になって仕方がない。いったい何を買ってきたのだろう。
「それがいい。ちょうだい」
龍之介は苦笑いしながら渋々袋を差し出した。
中には、紙袋と同じ紺色の紙で包装された細長い箱が入っていた。白いリボンがかけられている。開けてみると、出て来たのは「R」がデザインされたイニシャルネックレスだった。
「かわいい! どうしてこれが失敗なの?」
「だって……」
糸恵のイニシャルである「I」が元々なかったのもあるけれど、自分のイニシャルをいつも糸恵に身に着けていてほしいと思って選んだのだそうだ。けれど後になって考えてみると、押しつけがましいというか、とても恥ずかしくなってしまったのだと彼は言った。
「そんなことない。すっごくうれしい。自分のイニシャルより絶対こっちのほうがいい」
心からそう思った。そして、勝手に恥ずかしがってヘコんでいる龍之介がとてもかわいかった。
龍之介は糸恵の手料理を美味しいと言って食べてくれたけれど、緊張のせいか糸恵本人は味もよく分からなかった。作るときには味見をしたから、少なくともすごく不味いということはなかったと思う。
「まさか、りゅうとこんなふうになれるなんて思ってもみなかったな。だってりゅうはみんなの注目の的で、私は“その他大勢”なのに。名前だって、今どき二十歳で糸恵なんて聞いたことないし」
字面だけ見て年配の人と間違われることはよくある。幼いころから、糸恵は両親が付けてくれた自分の名前が嫌いだった。古くさい。ダサい。ダサすぎるのだ。周りの友達のかわいい名前が羨ましくて、「どうしてこんな名前にしたの」と親の前で泣いたこともあった。
「それを言うなら、俺だって龍之介だし」
「『龍之介』はかっこいいよ。私とは違う」
「違わないよ。俺、好きだよ? 糸恵って名前。誰が付けてくれたの?」
運命の赤い糸なんて言葉があるけれど、両親は人との縁を“糸”として、赤い糸だけでなく、様々な色の素敵な糸にたくさん恵まれるようにと、この名前を付けたのだそうだ。それをりゅうに話すと、「ほら! やっぱりすっごくいい名前じゃん」と言ってくれた。こんなに素敵な人の彼女になれたのも、もしかしたらそのおかげなのかもしれない。自分の名前がちょっと好きになれる気がした。
「まあ、でも俺、糸恵の名前がトラジロウでもクマゴロウでも全然いいけど」
「何それ」
笑い合って、どちらからともなく目を逸らした。
つき合い始めてからわりとすぐ、キスをした。それから何度もキスしたけれど、まだそれ以上の関係にはなっていない。今日こそがきっとその日だと思うと、糸恵の頭の中はそのことでいっぱいだった。ファーストキスは高二の夏だったけれど、それ以上の経験はまだ無い。ちゃんと出来るだろうか。嫌われはしないだろうか。ずっとそんなことばかり考えていた。
二人とも言葉少なになり、そのうち会話も途切れた。どうしたらいいのか分からない。
「お水、飲もうかな」
糸恵が立ち上がると、後を追うように龍之介も立ち上がった。そして冷蔵庫の手前で後ろからいきなり抱きしめられた。背中に彼の鼓動が響く。共鳴するように、糸恵の鼓動も激しさを増した。
ゆっくりと二人は向かい合い、見つめ合った。いつものように、彼の頬に散らばるうすいそばかすが間近に見えたところで、糸恵は目を閉じた。
唇が重なる。龍之介が、支えるようにそっと糸恵の首の後ろに手を回した。次の瞬間、いつもとは違う感覚に糸恵の体はびくっと反応した。唇の間から彼の舌が押し入ってきたのだ。そして生き物のように糸恵の舌に絡みついた。なんだかいつもの龍之介ではないような気がして、糸恵は一瞬目を開けそうになった。が、逆にぎゅっと力を入れて瞼を閉じた。大人のキスも、初めてだった。
当日は龍之介のアルバイトが終わる時間に間に合うように、午前中からいろいろと準備をした。掃除をし、あんまり得意ではないけれど、レシピを見ながら料理をいくつか作った。それからシャワーを浴びた。“そういうこと”になるのかならないのかわからないし、もしなるとしたらその時にシャワーを浴びるのかもしれないけれど、浴びないかもしれない。浴びないままそういう雰囲気になった時のことを考えて、念のためにだ。ムダ毛をチェックして、丁寧に体を洗った。けれどシャンプーやボディソープの匂いが残るのはいただけない。だって“いかにも”すぎる。絶対に龍之介にそんなふうに思われたくはなかったので、いつもより時間をかけて念入りにすすぎ流した。
部屋のベルが鳴ったのは八時半過ぎだった。スコープから覗くと、少し斜めを向いた龍之介が立っていた。すでに騒ぎ出していた心臓が、いよいよびくんびくんと跳ねだした。いつもアパートの前まで送ってもらってはいたけれど、部屋に招き入れるのは初めてだった。本当はもっと一緒にいたかったし、帰らないでほしかったけれど、断られるんじゃないか、嫌われるんじゃないかと思うと、それを口にする勇気が無かったのだ。向こうからそれとなく言ってくれればと思ったりもしたけれど、龍之介が言い出すこともなかった。
一つ大きく深呼吸をして、ドアノブに手をかけた。
お互い、ぎこちない笑顔を交わす。
買ってきたケーキを差し出した後、「おじゃましまーす」と小さな声で言いながら、龍之介は靴を脱いだ。
「これ全部糸恵が作ったの?」
小さなローテーブルいっぱいに並べられた料理を見て龍之介は驚いたように言った。
「そうだけど、そんなに難しいのじゃないよ。レシピ見ながら作ったけど、美味しいかどうかわからない」
事前に龍之介からチキンが好きだと聞いていたので、メインはチキンソテーのトマトソースがけにした。あとはブロッコリーとベーコンの炒め物とパスタサラダ。本当はスパニッシュオムレツにも挑戦したのだったが、焦げたりぐちゃぐちゃになったりして散々だったので捨ててしまった。そんなことより、テーブルのすぐ横はベッドだ。どうしても意識してしまう。
テーブルを挟んで座り、龍之介はビール、糸恵はグレープフルーツ味のお酒で乾杯をした。思わず勢いよく飲んでしまい、胸の辺りが少し熱くなる。口の中がカラカラだったのだ。龍之介もくっくっくっと喉に流し込んでいた。
プレゼントはいつ渡そう。食べる前の方がいいだろうけれど、向こうが先に差し出すのを待った方がいいのだろうか。けれど龍之介は「いいなあ。俺も一人暮らししたいなあ」とか言いながら、初めて来た糸恵の部屋を見回したりしている。別にどっちが先に出したっていいだろう。糸恵は膝立ちして手を伸ばし、本棚の上のリボンのついた紙袋を手に取った。きちんと座りなおして、龍之介へ差し出す。
「りゅう、誕生日おめでとう。これ、私から」
中に入っているのはマフラーだった。人気のメンズブランドのものだが、定番のものよりも色や柄は控えめで、少しボリュームのあるものを選んだ。龍之介なら何でも似合うだろうけれど、まだ彼の好みをそんなによく知っているわけではないので、気に入ってくれるか不安はあった。
「どう? 似合う?」
龍之介はさっそく首に巻いて、ちょっと照れくさそうに聞いた。
「もちろん似合う」
「俺もそう思う」
笑顔を交わす。次は龍之介の番だ。いったい何をくれるのだろう。だが彼は、自分の横に置いた紺色の紙袋をマフラーに埋もれた顔で見つめたまま、なかなか手に取ろうとしない。どうしたと言うのだろう。
「あの……さ……」
龍之介は何か言いにくそうに口を開いた。
「どうしたの?」
「俺もプレゼント持って来たんだけど、何て言うか、ちょっと失敗したって言うか、違うの用意するから、これはナシにしてほしいんだけど」
「どうして? それでいいよ」
「いや、でも……」
そんなふうに言われたら逆に気になって仕方がない。いったい何を買ってきたのだろう。
「それがいい。ちょうだい」
龍之介は苦笑いしながら渋々袋を差し出した。
中には、紙袋と同じ紺色の紙で包装された細長い箱が入っていた。白いリボンがかけられている。開けてみると、出て来たのは「R」がデザインされたイニシャルネックレスだった。
「かわいい! どうしてこれが失敗なの?」
「だって……」
糸恵のイニシャルである「I」が元々なかったのもあるけれど、自分のイニシャルをいつも糸恵に身に着けていてほしいと思って選んだのだそうだ。けれど後になって考えてみると、押しつけがましいというか、とても恥ずかしくなってしまったのだと彼は言った。
「そんなことない。すっごくうれしい。自分のイニシャルより絶対こっちのほうがいい」
心からそう思った。そして、勝手に恥ずかしがってヘコんでいる龍之介がとてもかわいかった。
龍之介は糸恵の手料理を美味しいと言って食べてくれたけれど、緊張のせいか糸恵本人は味もよく分からなかった。作るときには味見をしたから、少なくともすごく不味いということはなかったと思う。
「まさか、りゅうとこんなふうになれるなんて思ってもみなかったな。だってりゅうはみんなの注目の的で、私は“その他大勢”なのに。名前だって、今どき二十歳で糸恵なんて聞いたことないし」
字面だけ見て年配の人と間違われることはよくある。幼いころから、糸恵は両親が付けてくれた自分の名前が嫌いだった。古くさい。ダサい。ダサすぎるのだ。周りの友達のかわいい名前が羨ましくて、「どうしてこんな名前にしたの」と親の前で泣いたこともあった。
「それを言うなら、俺だって龍之介だし」
「『龍之介』はかっこいいよ。私とは違う」
「違わないよ。俺、好きだよ? 糸恵って名前。誰が付けてくれたの?」
運命の赤い糸なんて言葉があるけれど、両親は人との縁を“糸”として、赤い糸だけでなく、様々な色の素敵な糸にたくさん恵まれるようにと、この名前を付けたのだそうだ。それをりゅうに話すと、「ほら! やっぱりすっごくいい名前じゃん」と言ってくれた。こんなに素敵な人の彼女になれたのも、もしかしたらそのおかげなのかもしれない。自分の名前がちょっと好きになれる気がした。
「まあ、でも俺、糸恵の名前がトラジロウでもクマゴロウでも全然いいけど」
「何それ」
笑い合って、どちらからともなく目を逸らした。
つき合い始めてからわりとすぐ、キスをした。それから何度もキスしたけれど、まだそれ以上の関係にはなっていない。今日こそがきっとその日だと思うと、糸恵の頭の中はそのことでいっぱいだった。ファーストキスは高二の夏だったけれど、それ以上の経験はまだ無い。ちゃんと出来るだろうか。嫌われはしないだろうか。ずっとそんなことばかり考えていた。
二人とも言葉少なになり、そのうち会話も途切れた。どうしたらいいのか分からない。
「お水、飲もうかな」
糸恵が立ち上がると、後を追うように龍之介も立ち上がった。そして冷蔵庫の手前で後ろからいきなり抱きしめられた。背中に彼の鼓動が響く。共鳴するように、糸恵の鼓動も激しさを増した。
ゆっくりと二人は向かい合い、見つめ合った。いつものように、彼の頬に散らばるうすいそばかすが間近に見えたところで、糸恵は目を閉じた。
唇が重なる。龍之介が、支えるようにそっと糸恵の首の後ろに手を回した。次の瞬間、いつもとは違う感覚に糸恵の体はびくっと反応した。唇の間から彼の舌が押し入ってきたのだ。そして生き物のように糸恵の舌に絡みついた。なんだかいつもの龍之介ではないような気がして、糸恵は一瞬目を開けそうになった。が、逆にぎゅっと力を入れて瞼を閉じた。大人のキスも、初めてだった。
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