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大魔王の困惑
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【恭華side】
「知らない天井だ 」
……何処かのラノベの主人公みたいなセリフが出てしまった。
「起きたようじゃな、恭華
何処か、不具合は無いか ?
嵐お兄ちゃんが、蝶子ちゃんの特性クッキーを食べた時にはヤバかったのじゃ。
数日の間、生死の境をさまよい、魂の一部が異世界に旅立ちをしてしまう程だったのじゃが……
流石、恭華は大魔王を役っているだけあり違うのじゃな 」
どうやら、ユリリンが わたしの看病をしてくれたようだけど……
「ちょっと、ユリリン !
確か、わたしのスキルに毒無効が有ったはずよ !
どうして、アフロディーテの毒が効いたのよ ! 」
ユリリンは考え込むように黙ってしまった。
元々、コイツが、わたしを大魔王にしたんだから理由を知っているはずよ。
「おそらくは、恭華が此方の世界に来る時に能力の一部が封印されたのでは無いじゃろうか。
鑑定を使っても恭華のステータスが弾かれて見えないから、何とも言えないのじゃが……」
そういえば、此方の世界に来る時に 大国主命から大魔王の力を封印されたのを忘れていたわ。
緩い封印だから、何時でも封印を破れると思っていたけど……この封印、緩そうに見えて壊せ無いわ 。
やはり、日本神話の神は油断出来ないわね。
「それとじゃな……アフロディーテと蝶子ちゃんは別人格じゃからな。
蝶子ちゃんの奥底にアフロディーテが居るけど、表に出てこれないところを見ると、蝶子ちゃんの方が力が強いのじゃろう。
恭華も気をつけるのじゃな、脳内お花畑のアフロディーテと違って、蝶子ちゃんは一筋縄ではいかない強かな娘なのじゃ 」
そう何故、わたしは疑問を持たずにアフロディーテのスイーツを食べたのかしら ?
確かに殺意とか悪意は感じられなかったけど、油断し過ぎだわ。
「由利凛ちゃん、代えのアイスノンを持って……恭華ちゃん !
良かった、気がついて 」
アフロディーテ……夜野蝶子が抱きついてきて泣きだした。
「ごめんなさい、ごめんなさい……蝶子の料理で倒れるなんて……ごめんなさい ! 」
これは……怒れないわね。
蝶子からは悪意が感じ取れない。
本当に料理が壊滅的に苦手なんだろうな。
何故なら、わたしも料理が苦手だからだ。
「もう、いいわよ。
貴女はアフロディーテとは違うのでしょう。
なら、許してあげるわ 」
「ありがとう、恭華ちゃん
ところで、恭華ちゃんは嵐くんのことを、どう思っているの ?」
アフロディーテ……蝶子の目が怖い……怖い、このわたしが !?
以前戦ったアフロディーテに対しても恐怖を感じなかったのに、人間である夜野蝶子に恐怖を感じたことに驚いた。
「わたしは光介……鹿島光介 一筋だから安心していいわよ、蝶子さん」
夜野蝶子はニッコリと笑いながら、
「良かった、蝶子と恭華ちゃんは仲良しさんに成れると思うの。
さん付けなんて他人行儀なことを言わないで !
『蝶子』と詠んで、恭華ちゃん !」
そうして何故か、夜野蝶子と友達に……やがて、親友に成るとは、この時のわたしは思わなかった。
「知らない天井だ 」
……何処かのラノベの主人公みたいなセリフが出てしまった。
「起きたようじゃな、恭華
何処か、不具合は無いか ?
嵐お兄ちゃんが、蝶子ちゃんの特性クッキーを食べた時にはヤバかったのじゃ。
数日の間、生死の境をさまよい、魂の一部が異世界に旅立ちをしてしまう程だったのじゃが……
流石、恭華は大魔王を役っているだけあり違うのじゃな 」
どうやら、ユリリンが わたしの看病をしてくれたようだけど……
「ちょっと、ユリリン !
確か、わたしのスキルに毒無効が有ったはずよ !
どうして、アフロディーテの毒が効いたのよ ! 」
ユリリンは考え込むように黙ってしまった。
元々、コイツが、わたしを大魔王にしたんだから理由を知っているはずよ。
「おそらくは、恭華が此方の世界に来る時に能力の一部が封印されたのでは無いじゃろうか。
鑑定を使っても恭華のステータスが弾かれて見えないから、何とも言えないのじゃが……」
そういえば、此方の世界に来る時に 大国主命から大魔王の力を封印されたのを忘れていたわ。
緩い封印だから、何時でも封印を破れると思っていたけど……この封印、緩そうに見えて壊せ無いわ 。
やはり、日本神話の神は油断出来ないわね。
「それとじゃな……アフロディーテと蝶子ちゃんは別人格じゃからな。
蝶子ちゃんの奥底にアフロディーテが居るけど、表に出てこれないところを見ると、蝶子ちゃんの方が力が強いのじゃろう。
恭華も気をつけるのじゃな、脳内お花畑のアフロディーテと違って、蝶子ちゃんは一筋縄ではいかない強かな娘なのじゃ 」
そう何故、わたしは疑問を持たずにアフロディーテのスイーツを食べたのかしら ?
確かに殺意とか悪意は感じられなかったけど、油断し過ぎだわ。
「由利凛ちゃん、代えのアイスノンを持って……恭華ちゃん !
良かった、気がついて 」
アフロディーテ……夜野蝶子が抱きついてきて泣きだした。
「ごめんなさい、ごめんなさい……蝶子の料理で倒れるなんて……ごめんなさい ! 」
これは……怒れないわね。
蝶子からは悪意が感じ取れない。
本当に料理が壊滅的に苦手なんだろうな。
何故なら、わたしも料理が苦手だからだ。
「もう、いいわよ。
貴女はアフロディーテとは違うのでしょう。
なら、許してあげるわ 」
「ありがとう、恭華ちゃん
ところで、恭華ちゃんは嵐くんのことを、どう思っているの ?」
アフロディーテ……蝶子の目が怖い……怖い、このわたしが !?
以前戦ったアフロディーテに対しても恐怖を感じなかったのに、人間である夜野蝶子に恐怖を感じたことに驚いた。
「わたしは光介……鹿島光介 一筋だから安心していいわよ、蝶子さん」
夜野蝶子はニッコリと笑いながら、
「良かった、蝶子と恭華ちゃんは仲良しさんに成れると思うの。
さん付けなんて他人行儀なことを言わないで !
『蝶子』と詠んで、恭華ちゃん !」
そうして何故か、夜野蝶子と友達に……やがて、親友に成るとは、この時のわたしは思わなかった。
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