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最後まで、あきらめたら そこで試合終了だよ ! 後編
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【明日菜side】
「ナメられたものね、わたし達も !」
英里香が、イラつくように言い捨てた。
先ほど来た、病院の事務員。
だけど、あきらかに不自然な対応だったので、ゴッド・アイしたら、于吉だった。
無理も無いでしょう。
彼はわたし達を普通の女の子だと思っているのでしょうから。
「アイツ、呪われているわね。
いい気味だわ、仮にも『神』と名のつくものを悪用しようとした罰ね !」
英里香ったら、しょうがない娘ねぇ~。
「アノ呪いは、古代中国の邪神よね。
四凶とか言っていたわ」
英里香の見立ては有っていると思う。
「渾沌、窮奇 、檮杌 、饕餮 の四柱ね。
確か、前に饕餮を悪用していたから侵食されたのでしょう」
「事情は理解したから、いい加減、土下座を止めなさい !
知らない人が見たら、誤解するでしょう !」
英里香が青筋を立てながら怒っている。
突然、現れた妹神であるへーべーとヘラクレスがジャンピング土下座をしてきたからだろう。
いったい、何処で覚えて来るのでしょうね、この二人は。
「で !? アンタが居ながら、導師とは云え人間に後れを取るなんて、自慢の筋肉が泣くわよ、英雄神様 !」
ヘラクレスのことが嫌いなのか、グチグチと嫌みを言う英里香。
「スマナイ、義姉さん。
限定バナナ味のプロテインの安売りが有ったので、妻に人間二人を任せた私の責任だ !
責めるなら、私だけにして欲しい」
「旦那さま…………ステキ💕」
それを見た英里香は、ゲシゲシとヘラクレスを蹴るが……
「イッ 痛ったったったったった !」
ダメージを負ったのは英里香だった。
鋼の筋肉を持つと言われる英雄神なんだから、良く考えればいいのに。
テポ テポ テポ テポ
ユリリンが嵐お兄さまの部屋から戻ってきた。
「一応、嵐お兄ちゃんは無事なのじゃ !
ただ、蝶子ちゃんのクッキーを食べたせいで疲弊しているだけなのじゃ !」
「そう…………とりあえずは良かったわ 」
なんだかんだ、嵐お兄さまを慕っている英里香。
「今、目覚め無いのは、衰弱している時に異世界召喚されたせいで、魂の一部が異世界に行ってしまったせいなのじゃ。
きっかけさえあれば、目覚めるはずなのじゃ」
由利凛の話しを聞いた英里香の目が、スゥーと細間った。
アッ ! 本気で怒っているわ、英里香。
「へぇ~、何処のバカが嵐お兄さまを召喚したのかしら ?
きっちり、お仕置きしないとね…………ウフッフッ !」
「それが異世界の人間じゃ無くて、異世界の女神らしいのじゃ !
お義母様にメールして聞いたから、間違いないのじゃ !」
あらあら、日本人が異世界召喚のターゲットにされやすいとは云え、わたし達の兄を異世界召喚するなんて、是非とも挨拶に行かなくては駄目ね。
◇◇◇
ICUに行くと、嵐お兄さまが様々な機械に繋がれて眠っていた。
「胃の洗浄が早めに行われたので、命の危険性は大丈夫らしいけど、ショックで昏睡状態が続いているそうだ。
『目覚めるのは、明日かも知れないし10年後かも知れない』と医者が言っていた。
今の俺たちは脆弱な人間であって、神とは違うから仕方ないとは云え……
情けないぞ、アレス !」
巧お兄さまが悔しそうに呟いていた。
いつの間にか、由利凛が嵐お兄さまの耳に、
「今晩はスキヤキなのじゃ !
いつまでも寝ている嵐お兄ちゃんには、椎茸を沢山プレゼントしてあげるのじゃ !
A5ランクの和牛は、妾たちが嵐お兄ちゃんの代わりに食べてあげるのじゃ !」
「しいたけ !椎茸は嫌だぁぁぁー ! 俺にも肉を喰わせろぉぉぉー !」
突如、ムクリと起き上がる嵐お兄さま。
どれだけ食いしん坊なんですか !
心配するだけ損をしましたね。
これは、英里香と一緒に異世界の女神とやらに…………フッフフ、あら嫌だわ。
どうやら、わたしもだいぶブラコンに成りかけているわね。
とりあえず、嵐お兄さまの無事は確認出来たから、まずは腹黒メガネたちの動向に気をつけることにしましょう。
「ナメられたものね、わたし達も !」
英里香が、イラつくように言い捨てた。
先ほど来た、病院の事務員。
だけど、あきらかに不自然な対応だったので、ゴッド・アイしたら、于吉だった。
無理も無いでしょう。
彼はわたし達を普通の女の子だと思っているのでしょうから。
「アイツ、呪われているわね。
いい気味だわ、仮にも『神』と名のつくものを悪用しようとした罰ね !」
英里香ったら、しょうがない娘ねぇ~。
「アノ呪いは、古代中国の邪神よね。
四凶とか言っていたわ」
英里香の見立ては有っていると思う。
「渾沌、窮奇 、檮杌 、饕餮 の四柱ね。
確か、前に饕餮を悪用していたから侵食されたのでしょう」
「事情は理解したから、いい加減、土下座を止めなさい !
知らない人が見たら、誤解するでしょう !」
英里香が青筋を立てながら怒っている。
突然、現れた妹神であるへーべーとヘラクレスがジャンピング土下座をしてきたからだろう。
いったい、何処で覚えて来るのでしょうね、この二人は。
「で !? アンタが居ながら、導師とは云え人間に後れを取るなんて、自慢の筋肉が泣くわよ、英雄神様 !」
ヘラクレスのことが嫌いなのか、グチグチと嫌みを言う英里香。
「スマナイ、義姉さん。
限定バナナ味のプロテインの安売りが有ったので、妻に人間二人を任せた私の責任だ !
責めるなら、私だけにして欲しい」
「旦那さま…………ステキ💕」
それを見た英里香は、ゲシゲシとヘラクレスを蹴るが……
「イッ 痛ったったったったった !」
ダメージを負ったのは英里香だった。
鋼の筋肉を持つと言われる英雄神なんだから、良く考えればいいのに。
テポ テポ テポ テポ
ユリリンが嵐お兄さまの部屋から戻ってきた。
「一応、嵐お兄ちゃんは無事なのじゃ !
ただ、蝶子ちゃんのクッキーを食べたせいで疲弊しているだけなのじゃ !」
「そう…………とりあえずは良かったわ 」
なんだかんだ、嵐お兄さまを慕っている英里香。
「今、目覚め無いのは、衰弱している時に異世界召喚されたせいで、魂の一部が異世界に行ってしまったせいなのじゃ。
きっかけさえあれば、目覚めるはずなのじゃ」
由利凛の話しを聞いた英里香の目が、スゥーと細間った。
アッ ! 本気で怒っているわ、英里香。
「へぇ~、何処のバカが嵐お兄さまを召喚したのかしら ?
きっちり、お仕置きしないとね…………ウフッフッ !」
「それが異世界の人間じゃ無くて、異世界の女神らしいのじゃ !
お義母様にメールして聞いたから、間違いないのじゃ !」
あらあら、日本人が異世界召喚のターゲットにされやすいとは云え、わたし達の兄を異世界召喚するなんて、是非とも挨拶に行かなくては駄目ね。
◇◇◇
ICUに行くと、嵐お兄さまが様々な機械に繋がれて眠っていた。
「胃の洗浄が早めに行われたので、命の危険性は大丈夫らしいけど、ショックで昏睡状態が続いているそうだ。
『目覚めるのは、明日かも知れないし10年後かも知れない』と医者が言っていた。
今の俺たちは脆弱な人間であって、神とは違うから仕方ないとは云え……
情けないぞ、アレス !」
巧お兄さまが悔しそうに呟いていた。
いつの間にか、由利凛が嵐お兄さまの耳に、
「今晩はスキヤキなのじゃ !
いつまでも寝ている嵐お兄ちゃんには、椎茸を沢山プレゼントしてあげるのじゃ !
A5ランクの和牛は、妾たちが嵐お兄ちゃんの代わりに食べてあげるのじゃ !」
「しいたけ !椎茸は嫌だぁぁぁー ! 俺にも肉を喰わせろぉぉぉー !」
突如、ムクリと起き上がる嵐お兄さま。
どれだけ食いしん坊なんですか !
心配するだけ損をしましたね。
これは、英里香と一緒に異世界の女神とやらに…………フッフフ、あら嫌だわ。
どうやら、わたしもだいぶブラコンに成りかけているわね。
とりあえず、嵐お兄さまの無事は確認出来たから、まずは腹黒メガネたちの動向に気をつけることにしましょう。
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