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大江戸家は、今日も賑やかです ①

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【由利子side】

 あんの~クソガキ共 ! 何処に行ったぁー !

 私は、大江戸家のリビングに行くと、娘達が勉強をしていた。

「 お母ちゃん、ウルサイのじゃ ! 皆で予習をしているのに何が有ったのじゃ?」

 娘である三女 由利凛ユリリンから怒られてしまった。
我が娘ながらしっかりしている。
 たまにひどいイタズラもするが、基本的に良い娘だ。

「すまん、すまん。 実は『あらし』と『たくみ』を探しているんだが、居場所を知っていたら教えて欲しいのだが ?」

「知らないよ、お母さん」

 次女 恵利凛エリリンが答えてくれた。
この娘は本当に素直で良い娘だ………少しどんくさいのが心配なのだが。

「私も知らないのですが、お兄様達が また何かヤラカシタのでしょうか?」

「まったく、あの二人は『落ち着き』と云うモノを知らないのだから困ってしまいますね、由利子おばさん」

 仁くんと勇気の娘 明日菜あすなと仁くんと楓の娘 英里香えりかも知らないようだな。

 ん? 一人足りないな、

「 パラスは、一緒に勉強をして居ないのか ? 」

 仁くんとアリスの娘 パラスが居ない。

「あの娘なら、タビとボンド達猫たちにエサをあげに行ってるわ!
本当は私も行きたかったのに………英里香に止められたんですよぉ」

「私が止めないと明日菜とパラスは、そのまま遊んじゃうでしょう!
普段は真面目な癖にパラスと一緒に居ると羽目をはずし過ぎる明日菜が悪いのよ !」

「うぅぅ、本当の事だから反論出来ないのが悔しいわ!」

「お母ちゃん。 お兄ちゃん達は、いったい何をヤラカシタのじゃ?」

由利凛が興味深そうに聞いて来た。
 一緒に暮らしているせいか、本当に兄妹姉妹のように仲が良い。

「うむ、実はな………
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