【完結】邪神ちゃん バンザーイ ！

120

【 恭華side 】

   私が執務室に戻った時には既に私のオヤツが持ち出された後だった。
一応、ユリリンとは情報を共有している。
   魔王軍の資料が散らばっているから、他の駄女神も一緒ね。


   フッフフフフフフ、ユリリンには、そろそろお仕置きが必要ね。
   どうしてくれようか、アノ駄邪神 ！


「 それは駄目よ ！ ユリリンちゃんには日本へ案内して貰うんだから
我慢しなさい 」

   振り返ると お母さんが居た。

「 お母さん ！  ………だって、ユリリンが………


「 『だって』 も 『あさって』 も無いのよ ！
元々は、貴女恭華がユリリンちゃんの『お萩』や『 きなこ餅』を勝手に食べたのが原因でしょう ！
自業自得なんだから今回は許してあげなさい ！ 」

「 お母さん、どうして それを知っているのよ ？ 」

「 ユリリンちゃんから『メール』で報告が有ったわよ ！
幼子おさなごのおやつを盗み食いするなんて、お母さん  情けなくて涙が出てくるわ ！ 」

   そう言って私の両方の頬ほおを引っ張った。

「 いひゃい  いひゃいよ痛い  痛いよ  ！ お母さん」

   クソゥ、ユリリンめ  覚えておけ………

   そう考えた時、お母さんの手に力が込もってより強い力で引っ張っられた。

「 いひゃい  いひゃいよ、お母さん。頬がのびゅる伸びるから止めてよ ！」

「 本当に反省しない娘だねぇ～ ！  お仕置きフルコースでもしようかしら ？」


   冗談ではない ！あんなの喰らったら 又 トラウマに成ってしまうわ。
私は 慌てて謝り お仕置きフルコースを回避した。

   お母さんに話を聞くとお忍びで日本に行く事に決めたらしい。
私、こちらの世界で手が離せないのに………

   だけど一時的にオリュンポスの女神の長 ヘラ様が見てくれるらしく私も内緒で誘われた。
   妹の優香ゆうかは普通の人間の為に世界を飛び越える事は出来ないらしく内緒で行く事が決まったのだ。


   お父さん、私の事 覚えているよね ？

   今は日本に行く為にユリリン への仕返しは諦あきらめる事にした。