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しおりを挟む【 忠助side 】
気がついたら、そこは白い空間だった。
「 異世界の者達よ !
どうか、私の世界を救いなさい !
私は、女神『 カッタリィナァー 』
無事に魔王を倒せたら元の世界に帰してやるから、『チャッ チャッ』と終わらせてね !
何か質問はある、無いわよね !
時間が無いから、さっさと送るわよ !」
女神を名乗る美人が俺達を送る前にやる事がある !
「 美しい女神さまぁ~ ! 僕と一緒に『 お茶 』しましょうよぉー ! 」
そう言って、女神様に飛びつこうとしたら、
「 きゃぁー ! 私が召還しようとしたのは女性三人なのに、何で男が混じっているのよぉー ! 」
半泣きに成りながら、俺に魔法らしきモノを投げつけた。
「 フッ、当たりはしない ! 伊達に『弾除けの忠ちゃん』と云われている訳では無いわぁー ! 」
魔法弾 ? らしきモノを投げつけているが、全て避けてやった。
「 キィィィー ! 何で当たらないのよぉー !
たかだか人間の癖に生意気よぉーーー!」
それでも魔法弾らしきモノを避け続けて
「 ハッハハハハハハァー ! 当たらなければ、どんなに強力な力も無意味なんだ……………
ゴキッ 誰かに後ろから攻撃されてしまった。
【 ヘラside 】
お茶を飲むのも忘れて『過去テレビ』に見入ってしまったわ。
どうやら一緒に召還された女性の一人に後ろから攻撃されたみたいね。
やがて、忠助を後ろから攻撃した女性が『女神 カッタリィナァー 』の前に出てきて
「 この馬鹿は、我々が連れて行きますので異世界に送ってください」
そう言って頭をさげていた。
「 ありがとう『勇者』よ ! 間違いとは云え召還してしまったから適当にその男にも『ギフト』を与えましょう
勇者よ、 その男をこき使って良いからね ! 」
そう言って、女神 カッタリィナァーが 忠助達を異世界に召還させていたわ !
カッタリィナァー
「 フゥーーーー! やぁっ~つとノルマが終わったわ !
早く帰って、ジパングの『金曜日の夫たち』を見ないといけないわね。
友達の話題に遅れちゃうわ 」
そう言いながら、その場から立ち去ってしまった。
……………配下の女神の報告だと我々より、かなり下の下級世界と云う事が解っている。
人間世界の会社組織で云えば、我々の世界が『本社』なら『支社』の孫請会社みたいなモノね。
他神まかせにしないで、この私がじきじきに駄女神 カッタリィナァーをお仕置きする必要があるわね !
腹が立つことに、我々 オリュンポス系の下級世界なのよね。
とりあえず忠助が、どうなったかを見届けないといけないからね。
私は、晩御飯の用意をするようにメイドに命じてから、再び過去テレビを見続ける事にしたのだった。
一方、その頃 茨城邸では………
【 ヘパイストスside 】
俺が目を覚ました時には既に夜だった。
どうやら半日眠りこけていたようだな。
俺が起き上がるとユリリンが部屋に入って来た。
「 お義兄ちゃん !
心配したのじゃ、 晩御飯は 恭介が胃に優しいように『 煮込みうどん』を用意してくれたから一緒に食べるのじゃ !」
俺がリビングに行くと阿保は、ともかく妹たちが心配してくれた。
俺は優しい妹たちを持って幸せだなぁ~。
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