上 下
253 / 290
高校生 編

妹は大変だよ! ニートの龍さんと妹、秋桜ちゃん ⑦

しおりを挟む
【龍太郎side】

 いつの間にか外堀が埋められつつある。
妹の秋桜もアッサリ買収されているし………俺の価値って、ガ◌ガリくんより低いのかよ !
 
 由比ヶ浜 雫

 確かに、可愛いいけどさ…………正直、タイプなんだけど……地雷臭がするのは気の所為せいでは無いと思うんだよな。

「龍太郎さん………ごめんなさい。 私、少し強引だったよね。
だけど、誰にも貴方を取られたくなかったのよ !
 貴方の『運命の番をさがして八万キロ  !──私の赤い糸は誰と繋がっているの── 』
を、読んでから貴方のファンに成ったわ。
 貴方のエッセイや『 逆ギレ戦隊  オレガワルインジャー』も読んで貴方の文章や人柄が好きに成っていたのよ 」

 恥ずかしそうに告白する姿に心が グラグラとれている。

 グラリ !

 心が魂が彼女にかれそうになる。

 このまま彼女を受け入れろ !

 可愛い彼女が出来るんだから良いじゃないか !

 これを逃したら一生ボッチになるぞ !

 俺の中の悪魔 ・ ・ささやく。


 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ  逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ 逃げろ

 今、逃げないと彼女から一生逃げられずに捕らわれるぞ !

 俺の草食男子の本能が危険を知らせた。


「うふふふふふ。逃がさないわ、龍太郎さんは私の『運命のつがい』なんだから………やぁ~っと見つけた私の半身なんだから !」

 その時、俺は自分の勘違いに気がついた………彼女は『肉食女子』などでは無く食虫植物に似た存在なんだと云うことに………
 彼女の甘い声はセイレーンのごとく、彼女の甘い匂いは媚薬のようで………
はかなげな彼女の容姿は傾国の美少女だった。



♟♞♝♜♛♚♙♘♖♕♔♗

【秋桜side】

 私、秋桜は雫お姉ちゃんのお土産の『うまいぞー棒』を食べながらお兄ちゃんと雫お姉ちゃんが仲良くしている様子を見学していた。

 うん、お兄ちゃんには、これくらい積極的な女の子じゃ無いと一生ボッチな人生を歩いていると思うんだ !
 決して、雫お姉ちゃんに買収された訳じゃ無いよ !
ヒキニートのお兄ちゃんが、このチャンスを逃したら ずっ~とボッチだから秋桜が雫お姉ちゃんと仲良く成るように協力しただけなんだからね !

 雫お姉ちゃんは、秋桜に『ガリ◯リくん』や『うまいぞー棒』をプレゼントしてくれた良いお姉ちゃんだもんね !
 お兄ちゃん想いの妹とお兄ちゃん大好きな雫お姉ちゃんが居るお兄ちゃんは幸せ者なんだよ !
 ヒキニートのお兄ちゃんを秋桜と雫お姉ちゃんが更正して真人間にするからね !
  
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

フレンドコード▼陰キャなゲーマーだけど、リア充したい

さくら/黒桜
ライト文芸
高校デビューしたら趣味のあう友人を作りたい。ところが新型ウイルス騒ぎで新生活をぶち壊しにされた、拗らせ陰キャのゲームオタク・圭太。 念願かなってゲーム友だちはできたものの、通学電車でしか会わず、名前もクラスも知らない。 なぜかクラスで一番の人気者・滝沢が絡んできたり、取り巻きにねたまれたり、ネッ友の女子に気に入られたり。この世界は理不尽だらけ。 乗り切るために必要なのは――本物の「フレンド」。 令和のマスク社会で生きる高校生たちの、フィルターがかった友情と恋。 ※別サイトにある同タイトル作とは展開が異なる改稿版です。 ※恋愛話は異性愛・同性愛ごちゃまぜ。青春ラブコメ風味。 ※表紙をまんが同人誌版に変更しました。ついでにタイトルも同人誌とあわせました!

揺れる波紋

しらかわからし
ライト文芸
この小説は、高坂翔太が主人公で彼はバブル崩壊直後の1991年にレストランを開業し、20年の努力の末、ついに成功を手に入れます。しかし、2011年の東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故によって、経済環境が一変し、レストランの業績が悪化。2014年、創業から23年の55歳で法人解散を決断します。 店内がかつての賑わいを失い、従業員を一人ずつ減らす中、翔太は自身の夢と情熱が色褪せていくのを感じます。経営者としての苦悩が続き、最終的には建物と土地を手放す決断を下すまで追い込まれます。 さらに、同居の妻の母親の認知症での介護が重なり、心身共に限界に達した時、近所の若い弁護士夫婦との出会いが、レストランの終焉を迎えるきっかけとなります。翔太は自分の決断が正しかったのか悩みながらも、恩人であるホテルの社長の言葉に救われ、心の重荷が少しずつ軽くなります。 本作は、主人公の長年の夢と努力が崩壊する中でも、新たな道を模索し、問題山積な中を少しずつ幸福への道を歩んでいきたいという願望を元にほぼ自分史の物語です。

僕とコウ

三原みぱぱ
ライト文芸
大学時代の友人のコウとの思い出を大学入学から卒業、それからを僕の目線で語ろうと思う。 毎日が楽しかったあの頃を振り返る。 悲しいこともあったけどすべてが輝いていたように思える。

頼み事

ルム
ライト文芸
 佐伯淳子は、世界中の「良い子」を煮詰めて集めた様な女だ。  高校三年生 。6月20日生まれ。好きな食べ物は白米。  成績は中、運動も並だが頼まれた事は一切断らず、前向きで明朗快活。  誰にでも分け隔てなく笑いかける人気者の彼女をずっと見つめる、同じクラスの大竹。  ある日、淳子の机には多く乱暴なメッセージが書かれ、その日を境に狩野に関するある噂が学校中で蔓延し始める。

田舎貴族の学園無双~普通にしてるだけなのに、次々と慕われることに~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
田舎貴族であるユウマ-バルムンクは、十五歳を迎え王都にある貴族学校に通うことになった。 最強の師匠達に鍛えられ、田舎から出てきた彼は知らない。 自分の力が、王都にいる同世代の中で抜きん出ていることを。 そして、その価値観がずれているということも。 これは自分にとって普通の行動をしているのに、いつの間にかモテモテになったり、次々と降りかかる問題を平和?的に解決していく少年の学園無双物語である。 ※ 極端なざまぁや寝取られはなしてす。 基本ほのぼのやラブコメ、時に戦闘などをします。

「さらら」~茶房物語~

NKS
ライト文芸
茶房「茶螺々(さらら)」。八十島駅前商店街にある古民家風のお店で、お茶を楽しみながらくつろぐ事を目的とし隠れ家的喫茶店。さららの店主榛名(はるな)と、そこに集まる客達の人間模様。様々なお茶のプチうんちくも盛りだくさん。心に一杯のお茶をいかがですか?

きっと明日はいい天気

泉花凜 いずみ かりん
ライト文芸
双子の兄妹、青花翠(あおはな みどり)と夕莉(ゆうり)は、それぞれ重い偏頭痛と喘息持ちの中学一年生。 両親に勧められた、一般学級とハンディキャップ施設の併合学校に入学した二人は他者と衝突しながらも、この学校で生きようと決意する。 ※このお話は2000年代の時代設定のため、社会制度など諸々が少々古いです。ご了承ください。

スキル【海】ってなんですか?

陰陽@2作品コミカライズと書籍化準備中
ファンタジー
スキル【海】ってなんですか?〜使えないユニークスキルを貰った筈が、海どころか他人のアイテムボックスにまでつながってたので、商人として成り上がるつもりが、勇者と聖女の鍵を握るスキルとして追われています〜 ※書籍化準備中。 ※情報の海が解禁してからがある意味本番です。  我が家は代々優秀な魔法使いを排出していた侯爵家。僕はそこの長男で、期待されて挑んだ鑑定。  だけど僕が貰ったスキルは、謎のユニークスキル──〈海〉だった。  期待ハズレとして、婚約も破棄され、弟が家を継ぐことになった。  家を継げる子ども以外は平民として放逐という、貴族の取り決めにより、僕は父さまの弟である、元冒険者の叔父さんの家で、平民として暮らすことになった。  ……まあ、そもそも貴族なんて向いてないと思っていたし、僕が好きだったのは、幼なじみで我が家のメイドの娘のミーニャだったから、むしろ有り難いかも。  それに〈海〉があれば、食べるのには困らないよね!僕のところは近くに海がない国だから、魚を売って暮らすのもいいな。  スキルで手に入れたものは、ちゃんと説明もしてくれるから、なんの魚だとか毒があるとか、そういうことも分かるしね!  だけどこのスキル、単純に海につながってたわけじゃなかった。  生命の海は思った通りの効果だったけど。  ──時空の海、って、なんだろう?  階段を降りると、光る扉と灰色の扉。  灰色の扉を開いたら、そこは最近亡くなったばかりの、僕のお祖父さまのアイテムボックスの中だった。  アイテムボックスは持ち主が死ぬと、中に入れたものが取り出せなくなると聞いていたけれど……。ここにつながってたなんて!?  灰色の扉はすべて死んだ人のアイテムボックスにつながっている。階段を降りれば降りるほど、大昔に死んだ人のアイテムボックスにつながる扉に通じる。  そうだ!この力を使って、僕は古物商を始めよう!だけど、えっと……、伝説の武器だとか、ドラゴンの素材って……。  おまけに精霊の宿るアイテムって……。  なんでこんなものまで入ってるの!?  失われし伝説の武器を手にした者が次世代の勇者って……。ムリムリムリ!  そっとしておこう……。  仲間と協力しながら、商人として成り上がってみせる!  そう思っていたんだけど……。  どうやら僕のスキルが、勇者と聖女が現れる鍵を握っているらしくて?  そんな時、スキルが新たに進化する。  ──情報の海って、なんなの!?  元婚約者も追いかけてきて、いったい僕、どうなっちゃうの?

処理中です...