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高校生 編
妹は大変だよ! ニートの龍さんと妹、秋桜ちゃん ⑤
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【中目黒由紀恵side】
気がついたら秋桜ちゃんや蛍ちゃんは下校していた。
どうやら私がショックで茫然自失に成っている間に帰ったのだろう。
………あの国士無双大学の戦闘女王の二つ名を持つ潮来由利子先輩が結婚を前提にお付き合いをしているなんて、正直 デマだと思っていた……否、そう信じたかったのかも知れない。
考えてみれば大学時代から由利子先輩は学生達に憧れと畏怖の目で見られていた。
最近は落ち着いたと思っていたけど、高等部の校門前の不審者事件の話を伝え聞いた時には、
『 やっぱり由利子先輩は由利子先輩だったんだ !』
と、思っていた。
大学時代、武闘派の男子学生が集まる国士無双大学で暴れまわっていた由利子先輩が教師に成ってからは大人しく成っていたので心配した程だった。
※由利子先生は、男子学生や師範に格闘技を教えて貰っていただけで、別に暴力事件などは犯していないのですが道場以外でも稽古をした為に勘違いしている学生が沢山います。
「 てっきり由利子先輩の相手は『プロレスラー』のような男の人に成ると思っていたのに………王子様系なんて聞いていないよぉー !」
教室で思わず呟いていると、
「 中目黒先生、もうすぐ職員会議が始まるから職員室に来てくださいよ !
それと悩みがあるなら僕が聞きますよ !
根性 根性 ど根性、熱血、気合いがあれば何でも出来ますから !」
………この暑苦しいのは同僚の『松戸 修造』先生で………一応、独身だけど 私のタイプとは正反対なのよね。
どちらかと云うと由利子先輩には松戸先生がお似合いだと想うから王子様と取り替えてくれないかなぁ~
しぶしぶながら私は職員室に向かう。
松戸先生は、気持ち悪いくらいニコニコしている。
「何か良いことでも有ったのですか、松戸先生」
「 スミマセン、盗み聞きした訳ではなかったのですが、先程 児童達の話を聞いて確信したので『ホッ』としているんですよ。
潮来由利子先生が結婚しそうだと聞いて半信半疑だったのですが………
いやぁ~ 目出度い、これはお目出度い !」
「 随分と喜んでいるようだけど、松戸先生って由利子先輩と親しかったかしら」
「いやいや、親しかった訳では無いですが………ほら、あの人は妙に覇気があると云うか、恐いじゃないですか『世紀末覇王』みたいで !
このまま独り身だと僕がターゲットに成るかと思うと ヒヤヒヤ だったんですよ !」
「てっきり運動好き同士、気が合うと思っていたんだけど 私の勘違いだったのかしら ? 」
………脳筋同士とは言わない、由利子先輩にバレたら恐ろしいから。
「とんでもない ! 僕は スポーツ それもテニスが好きでは有るけど、潮来由利子先生みたいな格闘技オタクの戦闘マニアとは違いますよ !」
この男、『命』は惜しく無いのかしら………とばっちりは嫌だから黙っていよう。
そうこうしているウチに職員室に着いた。
会議 会議ばかりしている気がするけど、他に若い独身男性教師が居ないから モチベーションが上がらないのよね !
何処かに私の王子様は居ないかしら…………隣の男は『ごめんなさい』だけどね。
気がついたら秋桜ちゃんや蛍ちゃんは下校していた。
どうやら私がショックで茫然自失に成っている間に帰ったのだろう。
………あの国士無双大学の戦闘女王の二つ名を持つ潮来由利子先輩が結婚を前提にお付き合いをしているなんて、正直 デマだと思っていた……否、そう信じたかったのかも知れない。
考えてみれば大学時代から由利子先輩は学生達に憧れと畏怖の目で見られていた。
最近は落ち着いたと思っていたけど、高等部の校門前の不審者事件の話を伝え聞いた時には、
『 やっぱり由利子先輩は由利子先輩だったんだ !』
と、思っていた。
大学時代、武闘派の男子学生が集まる国士無双大学で暴れまわっていた由利子先輩が教師に成ってからは大人しく成っていたので心配した程だった。
※由利子先生は、男子学生や師範に格闘技を教えて貰っていただけで、別に暴力事件などは犯していないのですが道場以外でも稽古をした為に勘違いしている学生が沢山います。
「 てっきり由利子先輩の相手は『プロレスラー』のような男の人に成ると思っていたのに………王子様系なんて聞いていないよぉー !」
教室で思わず呟いていると、
「 中目黒先生、もうすぐ職員会議が始まるから職員室に来てくださいよ !
それと悩みがあるなら僕が聞きますよ !
根性 根性 ど根性、熱血、気合いがあれば何でも出来ますから !」
………この暑苦しいのは同僚の『松戸 修造』先生で………一応、独身だけど 私のタイプとは正反対なのよね。
どちらかと云うと由利子先輩には松戸先生がお似合いだと想うから王子様と取り替えてくれないかなぁ~
しぶしぶながら私は職員室に向かう。
松戸先生は、気持ち悪いくらいニコニコしている。
「何か良いことでも有ったのですか、松戸先生」
「 スミマセン、盗み聞きした訳ではなかったのですが、先程 児童達の話を聞いて確信したので『ホッ』としているんですよ。
潮来由利子先生が結婚しそうだと聞いて半信半疑だったのですが………
いやぁ~ 目出度い、これはお目出度い !」
「 随分と喜んでいるようだけど、松戸先生って由利子先輩と親しかったかしら」
「いやいや、親しかった訳では無いですが………ほら、あの人は妙に覇気があると云うか、恐いじゃないですか『世紀末覇王』みたいで !
このまま独り身だと僕がターゲットに成るかと思うと ヒヤヒヤ だったんですよ !」
「てっきり運動好き同士、気が合うと思っていたんだけど 私の勘違いだったのかしら ? 」
………脳筋同士とは言わない、由利子先輩にバレたら恐ろしいから。
「とんでもない ! 僕は スポーツ それもテニスが好きでは有るけど、潮来由利子先生みたいな格闘技オタクの戦闘マニアとは違いますよ !」
この男、『命』は惜しく無いのかしら………とばっちりは嫌だから黙っていよう。
そうこうしているウチに職員室に着いた。
会議 会議ばかりしている気がするけど、他に若い独身男性教師が居ないから モチベーションが上がらないのよね !
何処かに私の王子様は居ないかしら…………隣の男は『ごめんなさい』だけどね。
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