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高校生 編

妹は大変だよ! ニートの龍さんと妹、秋桜ちゃん ③

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【龍太郎side】

   試験当日、何故か『寒気』がした。
風邪でも引いたかな ? ………この時は単純にそう思っていたんだ。
   そう、俺は信じれば良かったんだ 自分の『第七感セブンセンシズ』を !


   メールに指示された通りに保健室に入ると保険医の『神田明神かんだみょうじん 桜花さくら』先生が居た。

「 桜花先生、おはようございます。
今日から3日間ですが、よろしくお願いいたします」

「了解した。 しかし我が校で、ただ一人の『通信科』か !
『普通科』では、やはり駄目なのか ? 」

「 はい、スミマセン。 編集者と頻繁ひんぱんにやり取りをしたり、
一度載せた物語の手直しや物語の続きを執筆するのに時間が足りないんですよ」

   俺が書籍化デビューしたのを知っている数少ない大人が桜花先生だ。
後、知っている教師は 学園長と教頭先生、従姉の由利子姉ちゃんだけだ。
学園長と由利子姉ちゃんは、俺が小説家に成ることを応援してくれたが、教頭先生は反対していた。
   まあ、反対する理由も俺の為を思っての事なので腹はたたないけどね。

   今日は、数学Ⅰ 、地理、理科Ⅰ、の三教科だ。
一応、オンライン授業 で勉強していたから大丈夫だと思うけど………と考えていたら机が少し離れて二つあった。

「 桜花先生、俺の他に保険室で試験を受ける生徒が居るんですか ?」

「うむ、体調が悪いと理由で、一年生の女子生徒がここ保健室で試験を受けるのだ !
   お主は、二年生なのだから後輩には優しくするのだぞ !」

   ふと、保健室のベッドを見ると 確かに女子生徒らしい娘が横に成っていた。
身体が弱いのかなぁ~ ………イカン イカン  女の子のプライベートに踏み込むのはマナー違反だぞ !

   試験が始まる 5分前には、ベッドから女子生徒も起き出し試験を受ける準備を始めた。


♟♞♝♜♛♚♙♘♗♖♕♔

しずくside 】


   間違い無い !   IBARAKISAIKO先生だ !


「はい、スミマセン。 編集者と頻繁ひんぱんにやり取りをしたり、
一度載せた物語の手直しや物語の続きを執筆するのに時間が足りないんですよ」

   神田明神先生とのやり取りで確信したわ !
同じ学校に、何人も小説家に成っている生徒が居るとは思え無いものね。

「 僕は『通信科』の二年生 潮来いたこ 龍太郎です。
よろしくお願いいたしますね 」

「 私は『普通科』一年A組  由比ヶ浜ゆいがはま 雫です。
末長くよろしくお願いいたしますね、龍太郎先輩 !」

「末長く ? 」

「 言葉のあやですよ、気にしないで下さいね、龍太郎先輩」

   チャイムが鳴り、私達は机に着いて試験に取り掛かった。
ついに ついに私の『運命のつがい』を見つけたわ !
絶対に 絶対に 逃がさないからね、龍太郎先輩 !
私達の『運命の赤い糸』は、誰にも断ち切れないんだから………フッフフフ

   想像していたより優しそうで良かったわ、顔も私好みで中性的だし体型もせすぎず太り過ぎず中肉中背だわ。

   小説家の妻に成って龍太郎さんを支えるのも良いわね。
まずは、あせらずに可愛い後輩から仲良く成っていくのが ベターね。  


───ロック・オンされた龍太郎の運命は、いかに !逃げられる訳ないだろう !───
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