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中学生 編
卒業式 After...
しおりを挟む【 深雪side 】
やったわ ! ついに ついに 私にも彼氏が出来たわ !
彼の『第二ボタン』をゲットした上に恋人同士に成れるなんて、神様は居るのね !
……………聖子達から『本当の事』を聞かされるまでの短い『春』だった事に、この時は気がつかなかった。
それは、博子も同じで
「 私も薫くんとお付き合いする事に成ったわ !
春休みに成ったら、ダブルデートをしましょうねぇー 」
なんて、約束したのに…………
─── ─── ─── ─── ───
【 聖子side 】
最初、話した時は信じなかった二人も鎌倉くん や 江ノ島くん から直接聞いて、やっと信じてくれたんだけど…………
ツンツン ツンツン ツンツン ツンツン
秋奈
「 反応が無い。 屍のようだ 」
今日子
「 ちょっとぉ~ 止めなよ、秋奈ぁ~ !
いくらなんでも二人が可哀想だよ 」
落ち込んでいる二人にちょっかいをかけている親友がいた。
しょうがないなぁ~ !
聖子
「 二人共 ! いつまで落ち込んでいるのよ
これは、ある意味 チャンスなのよ !
偽装だろうが人前では『 恋人同士』を演じるんだから、本当に仲良くなって『真の恋人同士』になれば良いだけじゃないの !
それとも鎌倉くん達を振り向かせる自信は無い訳なの ! 」
これだけお膳立てをして駄目なら諦めて貰うしか無いわね。
発破が足り無いかな ?
仕方ないわね。 口止めされていたけど………
政雄から聞いていた話を二人に聞かせてあげる事にした。
聖子
「 良いの、博子 ! そんな危ない奴らに鎌倉くんを取られても !
鎌倉くんを救う事が出来るのは、貴女しかいないのよ !」
そうして博子がやる気に成った処で、
聖子
「 良いの、深雪 ! このままいくと、貴女が由利子先生の後を継いで『男日照り』だの『 オールド・ミス』だの『お局様』だの『いかず後家』なんて言われて馬鹿にされたい訳なの ! 」
ここまで言って駄目なら知らないわ。
深雪
「 それだけは嫌よ ! 由利子先生みたいに恥ずかしい姿なんて想像もしたくないわ !
私、頑張って江ノ島くんを振り向かせるわ 」
うん うん 二人共、やる気に成って良かったわ。
私、なんて友達思いなのかしら………
そう、思っていた私の肩を誰かが『トン トン 』と叩いている。
聖子
「 ちょっとぉ~ ! 秋奈も悪ふざけばかりしていると由利子先生に見付かって怒ら……………由利子先生、どうしてココに ? 」
振り返ると、ニッコリ笑っている由利子先生が居た。
由利子
「 どうしてと言われてもなぁ~
ココは学校だし、でかい声で騒ぐ生徒が居るようだから様子を見に来たら、お前達が『 青春』をしているじゃないか !
しっかり見学させて貰ったぞ…………
ガシッ ガシッ
私と深雪の頭に由利子先生の手が置かれて…………
メキッ メキッ メキッ メキッ メキッ メキッ メキッ
「「 痛い 痛い イタイよ 、由利子先生 ! 」」
聖子
「 指が頭にめり込んで割れるみたいに痛いよ ! 」
深雪
「 なんで、そんなに怒っているんですかって 、痛いんですけど ! 」
由利子
「 お前達が、どういう目で私を見ていたのか
よぉ~~~く、解ったよ !
悪かったなぁー !『男日照り』で『オールド・ミス』に『お局様』と『いかず後家』だったかぁ~
深雪の方も『恥ずかしくて』悪かったなぁー !
お前達の気持ちは、よぉ~~~く理解したから、これからじっくり話会おうじゃないかぁー 」
私と深雪が由利子先生に連行されそうに成っているのに………
「「「「 おたっしゃでぇー 」」」」
と、見送る秋奈達が居た。
卒業式だと云うのに最後の最後に酷い目に会ってしまったわ。
私、良い事したのに………不幸だわ !
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