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中学生 編

節分

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【アリスside 】

   大江戸ファミリー と一緒にスーパー『ドウミヤ 』に寄っていま~す。

アリス
「 今日は、何を買うで~すか 」

勇気
「 今日は節分だから、豆まき用の『 豆 』 と『恵方巻き 』を買うんだよ 」

アリス
「 豆まきは、知っていますで~す。   御寺で、相撲取りの人が豆まきしてるのをテレビで見たことありま~す。 『 福 』はラッキー で 『 鬼 』は デビル の事で~すね  ! 」


「 う~ん、鬼 と 悪魔は別だと思うんだが………説明が難しいな  」


「 アリス、アリス、 このスマホの『 絵 』が『 鬼 』だよ  !」

   楓がスマホで検索したらしい画像を見せているけど、理解出来るかなぁ~

アリス
「 オ~、これならアニメで見ましたで~す  ! 」

   そう言って、ジンに近づいてからジンの腕を取り

アリス
「 ダーリンのバカァー  !   ウワキモノォー !  」
と叫んで、ジンの腕を振り回し始めた。

アリス
「 『 ウチ、ラムだっちゃ  ! 』と、アニメを見ましたで~す 」


   周りの注目の中、僕達は急いでスーパーを出た。
アリスのアホー !   また、しばらく『ドウミヤ 』に行けないじゃないかぁー




【忠夫side 】


    今、俺は『鬼 』に成っている。
もちろん、豆まきの『 鬼 』だ !

   蛍が、図工の時間に作った『 鬼の仮面 』をかぶり鬼役に成っているんだけど……………

   何故か、蛍や お絹ちゃん と 令子さん に加わり 明日香=フランクフルト までが、俺に豆をぶつけている。

忠夫
「 痛い、痛い、イタイよ !  少しは、手加減してくれよ  ! 」


「 オニは~外 ! 」

   蛍の投げた『 豆 』は痛くないから良いんだが…………


令子
「 浮気者は~外 ! 」


鬼は~外忠夫さんのバカァー!」

明日香
「 鬼は、くたばれぇー !  」

   三人の投げる『 豆 』が、本当に痛いんだ。

忠夫
「 俺が、何をしたんだっていうんやぁー  ! 」

   必死に逃げるんだけど、三人は嬉々として『 豆 』をぶつけてくる。

忠夫
「 ふっ  ふこうだぁー 不幸だぁー !」

   結局  豆が無くなるまで、追いかけっこは続いた。




【 勇気side 】


アリス
「 この恵方巻きは、切らないですかぁ~ ?
このままでは、大きくて食べれないで~す 」



「 アリス。  恵方巻きは、切らずにたべるんだよ 」

勇気
「 今年は、どっちの方向なの  ? 」


「 ちょっと待ってくれ。 え~とグ◌グル先生によると今年は『 北北西微北 』らしいぞ 』

勇気
「 『 微北 』 ? 」


「 少し北ということだ 」

アリス
「   方向が何か関係あるですか~  ? 」


「 毎年、方向が違うんだけど 今年なら『北北西微北 』に向きながら
恵方巻きを口から外さずに食べきるんだよ。
あっ  食べてる時は、おしゃべりは厳禁だよ  」

アリス
「 口から外したり、おしゃべりしたらどうなるですか~ ? 」

勇気
「 確か『 副 』が逃げるんだっけ  ? 」

アリス
「 『 ラッキー 』が逃げるランナウェイ するですかー !
それは大変で~す。  私は全体にしゃべりませ~ん  ! 」


   台所から、ジンが出てきた。


「 みんな~、ぬるめの お茶と吸い物が出来たよぉ~ 」


   いけない、おしゃべりに夢中に成って ジンの手伝いを忘れていたよ。

勇気
「 ゴメ~ン、ジン。  僕も運ぶの手伝うよ  ! 」




   一人一本じゃ足りないから、切った恵方巻き と お稲荷さんが テーブルの上に置いてある。



   五人で『 北北西微北 』に向かって『恵方巻き 』を食べている。


モグモグ  モグモグ  モグモグ  モグモグ  モグモグ  モグモグ  モグモグ  モグモグ  モグモグ  モグモグ  モグモグ  モグモグ  モグモグ  モグモグ  モグモグ

   皆、黙って食べているけど 知らない人が見たら、どう見えてしまうのかな ?


   恵方巻きを食べ終わった後、皆が温めのお茶を急いで飲んでいた。
一本を一気食いは、やっぱりキツイよね。


   この後、各部屋で『豆まき 』をしている時に 由利子先生達が帰ってきた。

   由利子先生とハルト先生が、そろって『恵方巻き 』を食べてる姿を皆でスマホに撮りまくっていたら、二人共 顔を朱くして恥ずかしがっていたんだ。

   楓が後から

「 これで、二人共 意識するでしょうね…………   これで私の野望に一歩近づいたわ ! 」


勇気
「 『 野望 』って何  ? 」

   楓が悪い顔をしている………


「 『 気にしない~  気にしない  !  一休み、一休み 』よ。勇気ちゃん」


…………………まあ、そんなに『悪巧み 』していないよね。………信じているからね、楓。
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