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中学生 編

新学期(三学期) ②

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【 勇気side 】

   今日、天気予報で『 南岸低気圧の影響で、雪が降るかも知れない』
と言っていたせいか、いつもより寒いなぁ~

   教室も村長が寄付した『エアコン』があるけど、なかなか暖まらないなぁ
ジンを見ると寒そうにしていた。

   僕がジンを抱きしめて暖めてあげたいけど流石に教室で、それをやるのは恥ずかしいなぁ~

   ふと 外を見ると『 雪 』が降り始めていた。

「 雪、積もるかな  ? 」
ジンが、困惑しながらつぶやいた。

「 ジンは『 雪 』が好きじゃないの  ? 」
僕が、聞いて見ると

「 う~ん、嫌いという程では無いんだけどね
前に住んでいた所で『 雪 』が降った後、近所の人が転んで怪我をした事があったんだよ。
   それに『雪かき』を手伝ったんだけど、とても大変だった記憶があるよ」


「 それって、子供の頃の話だよね
ふぇ~   偉いなぁ~    僕は子供の頃は『雪だるま』を造ったり、『 雪合戦』をした記憶しかないや  !」

「 手伝ったと言っても、本当に少しだけだったと思うけどね。
それに都会だと、雪が降ると交通機関が乱れて大変なんだよ 」


  ピン ポン パン ポン ♬

《 生徒は『ホームルーム』の後、直ちに下校してください  !
繰り返します、 生徒は『ホームルーム』の後、直ちに下校してください !》


   ガラガラガラ

   由利子先生が教室に入って来た。

   今日子委員長が、号令をかけようとしたら

「 今日子、『号令 』は、いいから。
皆、そのままで聞いてくれ。
 先程、気象庁から『大雪警報』が出た。
これから下校になるが『寄り道、道草』などせずに、真っ直ぐ帰宅するように  ! 」


   皆、早く帰れる事に嬉しそうだった。

   あれ、昼ご飯や晩御飯の材料あったかなぁ
僕が心配しているとジンが

「 たぶん、スーパー『ドウミヤ』は混んでいると思うから、真っ直ぐ帰ろうよ。
   確か、『餃子の大将 』の冷凍餃子があるから、お昼御飯は『 餃子 』にしようか。
   晩御飯は、お婆ちゃんから貰った『 ジンギスカン』の冷凍パックがあるから、晩御飯は『ジンギスカン』にしよう。 」

「 『ジンギスカン』って、お肉だけで食べるの  ? 」
僕が聞いてみると

「 野菜は『白菜』と『モヤシ』があるから、一緒にいためれば
大丈夫よ 」
スマホを片手に持っているから、高速で調べたのかな  ?
楓が、僕達の会話に交じってきた。

「 デザートは『アイス』と『プリン』が、有ったはずだぞ  !」
瞳までが、話に加わる。

   それをアリスが、ジィっ~と見ていた。


「 よかったら、アリスも僕達と一緒にどうかなぁ~  ?  」

アリス
「 いいですか~  、 私が、ご馳走になっても  ?」

   アリスが、嬉しそうに聞いてきた。


「 勇気、楓、瞳も良いかな  ? 」

「「「  もちろんだよ  」」」

   ジンは、優しいなぁ
アリスは、お兄さんのハルト先生と二人暮らしだから、今から帰って『昼ご飯』『晩御飯』を用意するのは、大変だしね。


「 なら、ハルト先生も誘わないとネ !
楓ちゃんが、由利子先生に『メール』しておくね  」

   

   下校は、アリスを含めた 五人で帰ったけど、アリスが嬉しそうにしているのはさみしかったのかな  ?
   ハルト先生が帰って来るまで、一人だもんね。

   そんな所まで気が廻る『ジン』は、僕の 旦那様(予定)なんだよね。
今年は始まったばかりだけど、楽しい一年に成りそうだね  !





※ 作者より

   12月、1月はリアルの仕事が急がしい為に不定期更新になります。
なるべく間を開けないように努力しますが、お許しください。

   これからもよろしくお願いいたします。 

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