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好奇心で始まった関係
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世界自動車メーカー売上高ランキング 1位のトミタで自動車のエンジン制御システムの設計をしてる私。
私が任されてる仕事は、サプライヤーとの交渉と要求仕様書の作成。
細かい要求仕様を設定して、出来上がった部品の確認をしたりするのは能力があるエンジニアの仕事。
「美結、デンタに制御システムECUの要求仕様の変更点をメールしてくれた?」
「2日前にメールしましたが……」
「ーーそっか、直ぐにメールしてるのにまだできてないって、内藤さん、メール見落としてたな!!」
私の頭上に手を置き、司は王子様スマイルを浮かべる。
京都大学の工学部に一緒に進学し学歴は修士課程卒業で同じだけど、成績優秀な司は、世界でも名の知られてる速水教授のゼミだったのもあり、出世コースを歩んでる。
入社3年目で主任になった司は、今年、課長に昇進するといわれてる。
打って変わって私は、女だからもあると思うけど、サポート的な仕事しか任されず、平社員のまま……。
「鈴原さん、いいなぁ~、須藤主任と幼馴染で中学生の時から付き合ってるんでしょ!!」
ーー付き合ってはいない。告白された覚えもなく、した覚えもない。
中学2年生の時に、母は家を出ていった。私にとって母は美人でスタイルがよくておしゃれ自慢だった。
トミタの海外営業部の部長をしていた父は海外出張が多く、家には滅多にいなくて、それが寂しかった母は、学生時代に付き合ってた男性と再会し恋情が戻ってその男性と駆け落ちしてしまった。
母が家を出て、父は海外赴任を決め、1人暮らしをするようになった私。
始めの頃は家政婦さんが来てくれてた。
でも他人に家の中を弄られるのが嫌で、辞めて貰った。
掃除も洗濯も食事の支度も1人で熟し、誰もいない家の中で1人で暮す。
幼馴染で私を気遣ってくれて良き理解者になってくれてた司と出来心で一線を超えてしまった。
致し方なかった事だったと思う。
ーー 司はそれを、付き合い始めた日と認識してるようだった。
私と司は家が隣同士なのもあり、赤ちゃんの頃から仲良くしてた。
だから、中学生になってからも常に側にいた。
国立大学付属中高一貫校の合格を共に掴み、中学生になってからも一緒に登下校をし、クラスは違うけど同じ塾に通ってた。
付き合ってるわけではなく、幼馴染という間柄を主張し、モテ男の司と仲良くしてた。
司の事が好きな女の子から何度か嫌がらせを受けた事がある。
その時に司と距離をあけようと思った。
でも、司がその嫌がらせをした女の子を見つけ、見せしめのように多くの生徒の前でガツンと注意しこっぴどく振った事で、私に危害を加えてくる女の子はいなくなり、司とそのままの関係を続けた。
私と司が一線を越えてしまったのは、思春期の好奇心からだった。
友達として司は私の家によく遊びにきてた。
中学3年生の2学期の期末テストのテスト勉強期間。
試験範囲の数学が全く理解できてなかった私に勉強を教えにきてくれた司。
勉強中にふと司の脚の付け根の部分に目がいきそこが膨らんでいるのを見て、ふざけて触ったらエスカレートしちゃって、最後までやっちゃったという、そんなはじめてだった。
ついでにあまりの痛さに司のみぞおちに蹴りを入れて、でも回数を重ねるうちに痛みが快感になり、私の家に両親がいない事をいい事に、毎日のようにやってた。
好きとか愛してるとかそういうのではなく、私はただ、寂しくて、人のぬくもりに包まれたくて、わたしは司と体を繋げてた。
ーーだから、わたしは付き合ってるつもりはなかった。
私が任されてる仕事は、サプライヤーとの交渉と要求仕様書の作成。
細かい要求仕様を設定して、出来上がった部品の確認をしたりするのは能力があるエンジニアの仕事。
「美結、デンタに制御システムECUの要求仕様の変更点をメールしてくれた?」
「2日前にメールしましたが……」
「ーーそっか、直ぐにメールしてるのにまだできてないって、内藤さん、メール見落としてたな!!」
私の頭上に手を置き、司は王子様スマイルを浮かべる。
京都大学の工学部に一緒に進学し学歴は修士課程卒業で同じだけど、成績優秀な司は、世界でも名の知られてる速水教授のゼミだったのもあり、出世コースを歩んでる。
入社3年目で主任になった司は、今年、課長に昇進するといわれてる。
打って変わって私は、女だからもあると思うけど、サポート的な仕事しか任されず、平社員のまま……。
「鈴原さん、いいなぁ~、須藤主任と幼馴染で中学生の時から付き合ってるんでしょ!!」
ーー付き合ってはいない。告白された覚えもなく、した覚えもない。
中学2年生の時に、母は家を出ていった。私にとって母は美人でスタイルがよくておしゃれ自慢だった。
トミタの海外営業部の部長をしていた父は海外出張が多く、家には滅多にいなくて、それが寂しかった母は、学生時代に付き合ってた男性と再会し恋情が戻ってその男性と駆け落ちしてしまった。
母が家を出て、父は海外赴任を決め、1人暮らしをするようになった私。
始めの頃は家政婦さんが来てくれてた。
でも他人に家の中を弄られるのが嫌で、辞めて貰った。
掃除も洗濯も食事の支度も1人で熟し、誰もいない家の中で1人で暮す。
幼馴染で私を気遣ってくれて良き理解者になってくれてた司と出来心で一線を超えてしまった。
致し方なかった事だったと思う。
ーー 司はそれを、付き合い始めた日と認識してるようだった。
私と司は家が隣同士なのもあり、赤ちゃんの頃から仲良くしてた。
だから、中学生になってからも常に側にいた。
国立大学付属中高一貫校の合格を共に掴み、中学生になってからも一緒に登下校をし、クラスは違うけど同じ塾に通ってた。
付き合ってるわけではなく、幼馴染という間柄を主張し、モテ男の司と仲良くしてた。
司の事が好きな女の子から何度か嫌がらせを受けた事がある。
その時に司と距離をあけようと思った。
でも、司がその嫌がらせをした女の子を見つけ、見せしめのように多くの生徒の前でガツンと注意しこっぴどく振った事で、私に危害を加えてくる女の子はいなくなり、司とそのままの関係を続けた。
私と司が一線を越えてしまったのは、思春期の好奇心からだった。
友達として司は私の家によく遊びにきてた。
中学3年生の2学期の期末テストのテスト勉強期間。
試験範囲の数学が全く理解できてなかった私に勉強を教えにきてくれた司。
勉強中にふと司の脚の付け根の部分に目がいきそこが膨らんでいるのを見て、ふざけて触ったらエスカレートしちゃって、最後までやっちゃったという、そんなはじめてだった。
ついでにあまりの痛さに司のみぞおちに蹴りを入れて、でも回数を重ねるうちに痛みが快感になり、私の家に両親がいない事をいい事に、毎日のようにやってた。
好きとか愛してるとかそういうのではなく、私はただ、寂しくて、人のぬくもりに包まれたくて、わたしは司と体を繋げてた。
ーーだから、わたしは付き合ってるつもりはなかった。
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