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再会は突然に
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「ウーン、この株、持っとくか。たぶん、底値でこれ以上下がらないと思うし」
デイトレードは簡単にお金を増やす事ができる。
でも、持株会社が倒産したら持株は紙切れになり、業績悪化で株価暴落したら大損失がでる。
ギャンブルと同じでリスクがある。
だからデイトレードをしてる時はかなり神経を尖らせ、取引をしてる。
「貯蓄を全て株に投資するのは危険。……たけど、絶対に倒産はないから株価は戻る。うん、勝負に出よう」
ぷちっとなとトミタとオモロンの株を購入する。
20歳の誕生日から銀座の高級クラブでキャストをし元金を稼ぎ、株の売り買いスキャルピング戦法で効率よく貯蓄額を増やしてきた。
月に1000万円以上稼ぐ時もあり、年収は億いってる。
だけど、銀座の高級クラブでキャストが年齢的にそろそろリミットがきていて、25歳までは週3~4回出勤してたのが週2回になった。
毎日値下がりした大手企業の株を購入しているから貯蓄額は減っていってるけど、敢えて踏み込む。
東京大学院で情報システム工学を専攻し、IT関係の国家資格を多数取得し、教授からの紹介で、在宅勤務でソミーで自動運転電気自動車のプログラミングやAIアンドロイドのプログラミングをしてる。
AIエンジニアは高度な知識が必要なのもあり、年収はいい。
大学院時代もバイトで仕事を請け負っていたのもあり、在宅勤務で年収780万円で勤めてる。
銀座にあるタワーマンションの7階の3LDKの低層階の部屋を分譲し、生活をしてる。
マンション自体はキャッシュで購入しても、月々の管理費が6万と家賃並で老後維持していけるか不安な所あるけれど、私の憩いの場でお城、ここで生涯を終える覚悟でお金稼ぎに邁進してる。
「28歳、私の価値は下がる一方。もっと稼がないと!!」
貯蓄額の残高を見て、生涯の設計に頭を悩ます。
独りで生きていくと決めたから、かなり不安だった。
「坂本様、お逢いできてとても嬉しいです。お隣失礼致します」
「撫子さん、今日もお美しい」
「ありがとうございます。坂本様、お酒をお造り致しますが、いつもので宜しいでしょうか?」
初期の頃からの常連客の坂本様に、黒服の男が持ってきたおしぼりを広げ、渡す。
坂本様は既婚の40代前半の証券会社の幹部社員で、月に2度、私の出勤日に来て下さる。
「……あぁ、頼む。撫子さんも1杯どうぞ」
「ありがとうございます」
ブランデーの水割りを作り、坂本様の前へ置き、同じものを作り、乾杯をし、頂く。
わたしの常連客は現時点で76人いる。
銀座のクラブで飲む楽しみ。
それは知的で内面も成熟していて美しい銀座の夜に磨かれた女性たちから一流のおもてなしを受け、会話する時間の素晴らしさ。
「男性のパラダイス」的な場所としても認識されていている事から、キャストは教養とトークのスキル、極上な容姿と身だしなみ、上品な立ち振る舞いが求められる。
銀座の高級クラブのキャストになったのは、蓮とせれなの裏切りで自暴自棄に陥り、蓮より素敵な男性と手っ取り早く知り合い、蓮以外の男性と関係を持とうと思った。
高級クラブには高収入である程度肩書きがある人でないと足を踏み入れる事はできない。
そういう人は身なりも身体もきちんとしている。
高級クラブのホステスがやってはいけない安売りを、私は40代後半までの常連客になり通ってくれる男性と同伴とアフターする際にしてた。
女だって性欲はある。
恋人や親友はもういらない。
でも、心と肉体の渇きを潤すために、高級クラブの常連客とその場限りの関係を持っていた。
黒服の男がわたしに近づいてきて、わたしの常連客がもう1方来客された事を伝えてきた。
新人のヘルプのキャストに目線を向け坂本様の相手をお願いし、来店して席に案内されたばかりのIAMで幹部社員をされていらっしゃる既婚の50代後半の斉藤様のところへ向かう。
「撫子ちゃん、紹介するよ。アメバステーションがgoogleに吸収されたの、君なら知ってるよね?4月からアメバステーションの新しい社長に就任する長谷川蓮くん。歳は28歳だったかな。google本社で優秀なエンジニアをしていた経歴を持つ男だよ」
斉藤様が連れてきた男が、私を死地に陥れた元彼で、彼と目が合い思わず顔が引きつりそうになった。
銀座の高級クラブのキャストとはいえ、水商売に手を出した中高一貫校時代に付き合っていた恋人をみて、蓮は複雑そうな驚愕している表情を浮かべる。
「初めてまして、撫子です。お会いできて光栄です」
源氏名が書かれた名刺を蓮に渡し、全くの初対面のふりをし、斉藤様の隣の席に座り、平常心を保ち、いつも通りに接客をする。
似た人間はこの世に3人いるといわれてる。
だから、私が椎名美玲だとバレないよう、銀座の高級クラブのキャストをしてる撫子として蓮に接した。
斉藤様が蓮にひたすらビジネスの話をしていたから、私はお酒を作って出す役回りをしてた。
この日は週なかの水曜日で疫病が流行ってるのもあり、常連客は同伴したヒタチ電機の金田様と坂本様、斉藤様の3人しかこられなかった。
閉店時間の12時になり会計の際に、斉藤様から「撫子ちゃん、アフターいい?」と声をかけられ、いつも応じているのもあり、「ありがとうございます。ご一緒させて頂きます」と、夜中の2時まで営業しているグランドプリンセスホテルの最上階にある会員制BARに向かった。
いつもはBARでお酒を1、2杯頂いてからスイートルームで身体を重ねてた。
でも、今日は蓮もいるから、ただ話し足りなくてBARへ移動してお酒を愉しむと思った。
なのに、斉藤様から「撫子ちゃん、長谷川くんと一夜を共にして欲しい。アメバステーションの新規事業をうちが受けたい。協力して欲しい」と耳打ちされ、絶望にかられた。
グランドプリンセスホテル銀座の最上階にある会員制高級BAR 蒼月。
斉藤様が「長谷川くん、私は先にお暇するよ。撫子ちゃんと愉しんで」とブランデーの水割りを1杯だけ飲むとBARから出て行った。
撫子として初対面のお客様とアフターできてると自分に言い聞かせ、マルガリータに口をつける。
私が椎名美玲だとバレないよう、話す内容に気をつけないといけない。
初対面の人と長い時間を共にする事は普通はない。
だから、マンガリーダーを飲み干したらシンデレラをお願いし、お開きに持っていこうと目論む。
「……撫子さんってどうして銀座のクラブでホステスをされていらっしゃるんですか?」
斉藤様が帰られてから蓮からすぐに質問を投げかけられ、いきなりすぎて少し戸惑ってしまった。
高級クラブのキャストはどんな質問を投げられても笑顔で会話を弾ませないといけない。
「いろいろな職業のいろいろな方から興味深いお話が聞ける聞けるからです」
蓮の真っ直ぐな瞳を見つめながら笑顔で応えた。
高級クラブに通いなれていらっしゃらない初対面のお客様からよく聞かれる質問だからテンプレで回答できる。
「長谷川様はアメリカの大学に留学されgoogle本社に勤めていらっしゃったなんてすごいです。シリコンバレーにあるgoogle本社は大学のキャンパスのような佇まいと伺います」
斉藤様との会話を思い出し、無難に話せる話題を投げ掛けるも、蓮が私に話を聞いてもらいたいような感じがし、会話の主導権を譲った。
「……撫子さんは大学を出られてるのですか?」
「……出てますが、どこの大学出身かは恥ずかしいので秘密です」
キャストは本来お客様のお話を親身に聞き共感するのが仕事。
聞かれ困る質問は上手く交わし、蓮の話をじっくりと聞く事にした。
「……撫子さん、俺の中学高校時代に6年間付き合ってた彼女に、容姿と声が似てます」
「自分に似た人はこの世に3人いるっていいますからね。会ってみたいですね」
狼狽そうになりつつも、そうなんですねっという感じで受け流す。
昔の私と今の私、顔と声が同じなのは本人だから当たり前。
だけど、昔の私は華奢で女性的な丸みがなかった。
そしてメイクも施してなく、地味だった。
だから、蓮は今の私と昔の私の見た目の違いから、本人とは思ってないようだった。
「撫子さんの親戚に、椎名美玲っていう子いないですか?……俺、彼女と逢いたくて、ツテを探しているんです。中学高校時代の友人達にお願いしても彼女が着信拒否していて音信不通になってて、大学の同窓やゼミ仲間とも彼女は打ち解けなく、誰も彼女と連絡を取り合ってる人がいなくて美玲に会うための仲を取り持ってくれる人がいないかった。品川にあるソミーでAIエンジニアをしているのは確かなんですが、在宅勤務で滅多に出社してないようで、仕事を理由に彼女と逢う事ができない」
ブランデーが入ったグラスを見つめながら蓮はいう。
「……椎名という姓の親戚はいないです。お役に立てなくてごめんなさい」
私は完全に中高一貫校時代の友人達と連絡を断った。
大学のゼミメンバーとも、深い付き合いをしてなかったから、卒業後疎遠になった。
大学2年の夏に両親もフランスに移住し実家は空き家になっていて、私の居場所を知る手段はない。
大学時代の研究成果が評価されてソミーに入社したため、在宅勤務と勤務時間に関して融通が効き、入社式や新入社員研修も受けず最低限の出社しかしてない私は、AI開発部システム課の極一部の社員にしか存在を知られてない。
ーー 蓮が私を見つけ出し、逢うのは絶対に不可能。
BARの閉店時間がきて、ホテルから出て蓮と別々のタクシーに乗り、帰宅する。
ーー 蓮は、今さら私と会って何がしたいのか。
ドレスを脱ぎ捨て熱いシャワーを浴びると、私はすぐにベッドに横になり、考えるのを辞め眠りについた。
デイトレードは簡単にお金を増やす事ができる。
でも、持株会社が倒産したら持株は紙切れになり、業績悪化で株価暴落したら大損失がでる。
ギャンブルと同じでリスクがある。
だからデイトレードをしてる時はかなり神経を尖らせ、取引をしてる。
「貯蓄を全て株に投資するのは危険。……たけど、絶対に倒産はないから株価は戻る。うん、勝負に出よう」
ぷちっとなとトミタとオモロンの株を購入する。
20歳の誕生日から銀座の高級クラブでキャストをし元金を稼ぎ、株の売り買いスキャルピング戦法で効率よく貯蓄額を増やしてきた。
月に1000万円以上稼ぐ時もあり、年収は億いってる。
だけど、銀座の高級クラブでキャストが年齢的にそろそろリミットがきていて、25歳までは週3~4回出勤してたのが週2回になった。
毎日値下がりした大手企業の株を購入しているから貯蓄額は減っていってるけど、敢えて踏み込む。
東京大学院で情報システム工学を専攻し、IT関係の国家資格を多数取得し、教授からの紹介で、在宅勤務でソミーで自動運転電気自動車のプログラミングやAIアンドロイドのプログラミングをしてる。
AIエンジニアは高度な知識が必要なのもあり、年収はいい。
大学院時代もバイトで仕事を請け負っていたのもあり、在宅勤務で年収780万円で勤めてる。
銀座にあるタワーマンションの7階の3LDKの低層階の部屋を分譲し、生活をしてる。
マンション自体はキャッシュで購入しても、月々の管理費が6万と家賃並で老後維持していけるか不安な所あるけれど、私の憩いの場でお城、ここで生涯を終える覚悟でお金稼ぎに邁進してる。
「28歳、私の価値は下がる一方。もっと稼がないと!!」
貯蓄額の残高を見て、生涯の設計に頭を悩ます。
独りで生きていくと決めたから、かなり不安だった。
「坂本様、お逢いできてとても嬉しいです。お隣失礼致します」
「撫子さん、今日もお美しい」
「ありがとうございます。坂本様、お酒をお造り致しますが、いつもので宜しいでしょうか?」
初期の頃からの常連客の坂本様に、黒服の男が持ってきたおしぼりを広げ、渡す。
坂本様は既婚の40代前半の証券会社の幹部社員で、月に2度、私の出勤日に来て下さる。
「……あぁ、頼む。撫子さんも1杯どうぞ」
「ありがとうございます」
ブランデーの水割りを作り、坂本様の前へ置き、同じものを作り、乾杯をし、頂く。
わたしの常連客は現時点で76人いる。
銀座のクラブで飲む楽しみ。
それは知的で内面も成熟していて美しい銀座の夜に磨かれた女性たちから一流のおもてなしを受け、会話する時間の素晴らしさ。
「男性のパラダイス」的な場所としても認識されていている事から、キャストは教養とトークのスキル、極上な容姿と身だしなみ、上品な立ち振る舞いが求められる。
銀座の高級クラブのキャストになったのは、蓮とせれなの裏切りで自暴自棄に陥り、蓮より素敵な男性と手っ取り早く知り合い、蓮以外の男性と関係を持とうと思った。
高級クラブには高収入である程度肩書きがある人でないと足を踏み入れる事はできない。
そういう人は身なりも身体もきちんとしている。
高級クラブのホステスがやってはいけない安売りを、私は40代後半までの常連客になり通ってくれる男性と同伴とアフターする際にしてた。
女だって性欲はある。
恋人や親友はもういらない。
でも、心と肉体の渇きを潤すために、高級クラブの常連客とその場限りの関係を持っていた。
黒服の男がわたしに近づいてきて、わたしの常連客がもう1方来客された事を伝えてきた。
新人のヘルプのキャストに目線を向け坂本様の相手をお願いし、来店して席に案内されたばかりのIAMで幹部社員をされていらっしゃる既婚の50代後半の斉藤様のところへ向かう。
「撫子ちゃん、紹介するよ。アメバステーションがgoogleに吸収されたの、君なら知ってるよね?4月からアメバステーションの新しい社長に就任する長谷川蓮くん。歳は28歳だったかな。google本社で優秀なエンジニアをしていた経歴を持つ男だよ」
斉藤様が連れてきた男が、私を死地に陥れた元彼で、彼と目が合い思わず顔が引きつりそうになった。
銀座の高級クラブのキャストとはいえ、水商売に手を出した中高一貫校時代に付き合っていた恋人をみて、蓮は複雑そうな驚愕している表情を浮かべる。
「初めてまして、撫子です。お会いできて光栄です」
源氏名が書かれた名刺を蓮に渡し、全くの初対面のふりをし、斉藤様の隣の席に座り、平常心を保ち、いつも通りに接客をする。
似た人間はこの世に3人いるといわれてる。
だから、私が椎名美玲だとバレないよう、銀座の高級クラブのキャストをしてる撫子として蓮に接した。
斉藤様が蓮にひたすらビジネスの話をしていたから、私はお酒を作って出す役回りをしてた。
この日は週なかの水曜日で疫病が流行ってるのもあり、常連客は同伴したヒタチ電機の金田様と坂本様、斉藤様の3人しかこられなかった。
閉店時間の12時になり会計の際に、斉藤様から「撫子ちゃん、アフターいい?」と声をかけられ、いつも応じているのもあり、「ありがとうございます。ご一緒させて頂きます」と、夜中の2時まで営業しているグランドプリンセスホテルの最上階にある会員制BARに向かった。
いつもはBARでお酒を1、2杯頂いてからスイートルームで身体を重ねてた。
でも、今日は蓮もいるから、ただ話し足りなくてBARへ移動してお酒を愉しむと思った。
なのに、斉藤様から「撫子ちゃん、長谷川くんと一夜を共にして欲しい。アメバステーションの新規事業をうちが受けたい。協力して欲しい」と耳打ちされ、絶望にかられた。
グランドプリンセスホテル銀座の最上階にある会員制高級BAR 蒼月。
斉藤様が「長谷川くん、私は先にお暇するよ。撫子ちゃんと愉しんで」とブランデーの水割りを1杯だけ飲むとBARから出て行った。
撫子として初対面のお客様とアフターできてると自分に言い聞かせ、マルガリータに口をつける。
私が椎名美玲だとバレないよう、話す内容に気をつけないといけない。
初対面の人と長い時間を共にする事は普通はない。
だから、マンガリーダーを飲み干したらシンデレラをお願いし、お開きに持っていこうと目論む。
「……撫子さんってどうして銀座のクラブでホステスをされていらっしゃるんですか?」
斉藤様が帰られてから蓮からすぐに質問を投げかけられ、いきなりすぎて少し戸惑ってしまった。
高級クラブのキャストはどんな質問を投げられても笑顔で会話を弾ませないといけない。
「いろいろな職業のいろいろな方から興味深いお話が聞ける聞けるからです」
蓮の真っ直ぐな瞳を見つめながら笑顔で応えた。
高級クラブに通いなれていらっしゃらない初対面のお客様からよく聞かれる質問だからテンプレで回答できる。
「長谷川様はアメリカの大学に留学されgoogle本社に勤めていらっしゃったなんてすごいです。シリコンバレーにあるgoogle本社は大学のキャンパスのような佇まいと伺います」
斉藤様との会話を思い出し、無難に話せる話題を投げ掛けるも、蓮が私に話を聞いてもらいたいような感じがし、会話の主導権を譲った。
「……撫子さんは大学を出られてるのですか?」
「……出てますが、どこの大学出身かは恥ずかしいので秘密です」
キャストは本来お客様のお話を親身に聞き共感するのが仕事。
聞かれ困る質問は上手く交わし、蓮の話をじっくりと聞く事にした。
「……撫子さん、俺の中学高校時代に6年間付き合ってた彼女に、容姿と声が似てます」
「自分に似た人はこの世に3人いるっていいますからね。会ってみたいですね」
狼狽そうになりつつも、そうなんですねっという感じで受け流す。
昔の私と今の私、顔と声が同じなのは本人だから当たり前。
だけど、昔の私は華奢で女性的な丸みがなかった。
そしてメイクも施してなく、地味だった。
だから、蓮は今の私と昔の私の見た目の違いから、本人とは思ってないようだった。
「撫子さんの親戚に、椎名美玲っていう子いないですか?……俺、彼女と逢いたくて、ツテを探しているんです。中学高校時代の友人達にお願いしても彼女が着信拒否していて音信不通になってて、大学の同窓やゼミ仲間とも彼女は打ち解けなく、誰も彼女と連絡を取り合ってる人がいなくて美玲に会うための仲を取り持ってくれる人がいないかった。品川にあるソミーでAIエンジニアをしているのは確かなんですが、在宅勤務で滅多に出社してないようで、仕事を理由に彼女と逢う事ができない」
ブランデーが入ったグラスを見つめながら蓮はいう。
「……椎名という姓の親戚はいないです。お役に立てなくてごめんなさい」
私は完全に中高一貫校時代の友人達と連絡を断った。
大学のゼミメンバーとも、深い付き合いをしてなかったから、卒業後疎遠になった。
大学2年の夏に両親もフランスに移住し実家は空き家になっていて、私の居場所を知る手段はない。
大学時代の研究成果が評価されてソミーに入社したため、在宅勤務と勤務時間に関して融通が効き、入社式や新入社員研修も受けず最低限の出社しかしてない私は、AI開発部システム課の極一部の社員にしか存在を知られてない。
ーー 蓮が私を見つけ出し、逢うのは絶対に不可能。
BARの閉店時間がきて、ホテルから出て蓮と別々のタクシーに乗り、帰宅する。
ーー 蓮は、今さら私と会って何がしたいのか。
ドレスを脱ぎ捨て熱いシャワーを浴びると、私はすぐにベッドに横になり、考えるのを辞め眠りについた。
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