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償いをしたい
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ルポグループはは、ビジネスホテルチェーンアパホテルの開発・運営、マンションの開発・分譲を中心とした不動産デベロッパーで、15のグループ会社を同族会社で企業集団している。
「……職務経験から、ルポホテルに配属はないな。ルポ建設かな」
眉目秀麗で頭脳明晰な優司さんがグループ本体の跡取りに選ばれ、グループ全体の指揮をとっている。
「ルポホテルだといけないの?」
「建設は管轄外だからな」
ルポホテルの社長はグループ代表取締役社長の奥さんが務めるのが慣習。
「……同じビル内にオフィスがあるから、何かあれば俺がサポートするよ」
潤也さんの配属先について、優司さんと話し合う。
できるなら一緒に働きたい。
だけど、ルポグループは15の同族会社で企業集団を形成している。
業種的に分かれて職務経験的に考慮から、潤也さんはルポ建設に配属先が決まったようだった。
「……私のせいで、辛い想いをさせてしまったから、償いをしたい」
大学時代に私と付き合っていたから、ツーリストインに就職し、仕事でも苦労かけ、麗華から性的暴行を受け、理不尽な責任を取らされそうになった。
「ルポグループ、同族会社といっても子会社の社長は親族でないとこが多い。将来的に松田にアパ建設かアパマンションを任せる」
優司さんは、私のせいで辛い想いをした潤也さんに対し、同情し、配慮してくれた。
潤也さんに対して申し訳なさがどうしても拭えない。
「灯里が責任を感じるのはわかるが、悪いのは父親と異母妹だ。灯里も被害者だ」
ツーリストインの跡取りとして生まれ、祖父から期待されたのもあり、会社存続のためにがむしゃらに働いた。
だけど、経営悪化は深刻になるし、会社からも追い出されてしまった。
私の巻き添えで、潤也さんに深い傷を負わせてしまった。
「灯里、松田に関しては俺に任せろ。償いは俺が代わりにする」
優司さんは頼り甲斐のある人だ。
グループ会社の代表取締役社長に選ばれるだけあって、判断力もあり包容力もある。
「……灯里、お願いだから、松田と2人きりで会うのは辞めてくれ。元婚約者だから、心配になる」
ルポホテルの社長を任せられる相手として私を奥さんに選んだと思っていたけど、優司さんは私の事を本気で愛してくれてると気づく。
週末は一緒に過ごしたいと言ってくれて、私のペースに合わせ甘やかしてくれる。
幼い時に母が亡くしてから、私は誰からも守って貰えず、辛い事をただひたすら耐えて生きてきた。
父は浮気相手の後妻宅で家庭を築き、祖父からはツーリストインの後継者と期待され、がむしゃらに頑張ってきたから、辛かった。
優司さんの奥さんになってからは、ホテル運営に関して、好き勝手にしてるだけな気がする。
経営状態は良く、改善する所もない。
少しでも集客数が伸びればと、宿泊プランを工夫したり、朝食に力を入れたりするも、私がしたくてしてるけで、する必要がない事だったりする。
それを受け入れてくれる優司さんは優しい。
優司さんは私に何かあれば、全力でサポートしてくれて必ず守ってくれる。
「灯里、俺の奥さんでいてくれよ」
ルポグループ本社ビル最上階にある優司さんの執務室。
執務机から立ち上がった優司さんが私の前まで歩いてきて、私の体をぎゅっと抱きしめ、唇を重ねてきた。
潤也さんからされた時はなんとも思わなかったのに、優司さんからだと安心感からなのか、気持ちよく思える。
心の底から優司さんの事を愛しているんだなと気づく。
「……職務経験から、ルポホテルに配属はないな。ルポ建設かな」
眉目秀麗で頭脳明晰な優司さんがグループ本体の跡取りに選ばれ、グループ全体の指揮をとっている。
「ルポホテルだといけないの?」
「建設は管轄外だからな」
ルポホテルの社長はグループ代表取締役社長の奥さんが務めるのが慣習。
「……同じビル内にオフィスがあるから、何かあれば俺がサポートするよ」
潤也さんの配属先について、優司さんと話し合う。
できるなら一緒に働きたい。
だけど、ルポグループは15の同族会社で企業集団を形成している。
業種的に分かれて職務経験的に考慮から、潤也さんはルポ建設に配属先が決まったようだった。
「……私のせいで、辛い想いをさせてしまったから、償いをしたい」
大学時代に私と付き合っていたから、ツーリストインに就職し、仕事でも苦労かけ、麗華から性的暴行を受け、理不尽な責任を取らされそうになった。
「ルポグループ、同族会社といっても子会社の社長は親族でないとこが多い。将来的に松田にアパ建設かアパマンションを任せる」
優司さんは、私のせいで辛い想いをした潤也さんに対し、同情し、配慮してくれた。
潤也さんに対して申し訳なさがどうしても拭えない。
「灯里が責任を感じるのはわかるが、悪いのは父親と異母妹だ。灯里も被害者だ」
ツーリストインの跡取りとして生まれ、祖父から期待されたのもあり、会社存続のためにがむしゃらに働いた。
だけど、経営悪化は深刻になるし、会社からも追い出されてしまった。
私の巻き添えで、潤也さんに深い傷を負わせてしまった。
「灯里、松田に関しては俺に任せろ。償いは俺が代わりにする」
優司さんは頼り甲斐のある人だ。
グループ会社の代表取締役社長に選ばれるだけあって、判断力もあり包容力もある。
「……灯里、お願いだから、松田と2人きりで会うのは辞めてくれ。元婚約者だから、心配になる」
ルポホテルの社長を任せられる相手として私を奥さんに選んだと思っていたけど、優司さんは私の事を本気で愛してくれてると気づく。
週末は一緒に過ごしたいと言ってくれて、私のペースに合わせ甘やかしてくれる。
幼い時に母が亡くしてから、私は誰からも守って貰えず、辛い事をただひたすら耐えて生きてきた。
父は浮気相手の後妻宅で家庭を築き、祖父からはツーリストインの後継者と期待され、がむしゃらに頑張ってきたから、辛かった。
優司さんの奥さんになってからは、ホテル運営に関して、好き勝手にしてるだけな気がする。
経営状態は良く、改善する所もない。
少しでも集客数が伸びればと、宿泊プランを工夫したり、朝食に力を入れたりするも、私がしたくてしてるけで、する必要がない事だったりする。
それを受け入れてくれる優司さんは優しい。
優司さんは私に何かあれば、全力でサポートしてくれて必ず守ってくれる。
「灯里、俺の奥さんでいてくれよ」
ルポグループ本社ビル最上階にある優司さんの執務室。
執務机から立ち上がった優司さんが私の前まで歩いてきて、私の体をぎゅっと抱きしめ、唇を重ねてきた。
潤也さんからされた時はなんとも思わなかったのに、優司さんからだと安心感からなのか、気持ちよく思える。
心の底から優司さんの事を愛しているんだなと気づく。
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