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波乱な結婚式 side 麗華
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「妊娠5ヶ月のはずなのに、全くお腹が出てない。子供、堕ろしただろう!!」
結婚式当日。
ウェディングドレスを着た私の姿を見て、潤也さんが大声をあげた。
バレないと思っていたが、バレてしまった。
一生に一度しか着れないウェディングドレスだから、綺麗に着こなしたくて、悩んだ挙句、堕胎した。
子供はまたすぐに授かる。
「流産だったらすぐに報告するはずだし、哀しむはずだ。麗華が泣いてるとことか気落ちしている姿を俺は1度も見ていない。堕胎しただろう!!」
子供ができた事を全く喜んでいなかった潤也さん。
だから、子供を堕しても何とも思わないと思っていた。
それが、血相を変えて怒りを爆発させ、怒鳴り散らす。
「どうした、麗華!!」
「パパ、ママ!!」
潤也さんの叫び声を聞き、パパとママが駆けつけてきた。
「潤也くん、どうかしたのかい?」
「……麗華が子供を堕胎した」
「一生に一度の結婚式だから、子供より式を優先させるでしょ。ドレスの着こなしにくびれは不可欠だから!!」
「ママ!!」
流産した事にしようと思っていたら、ママが堕胎した事をバラしてしまった。
「……子供ができてしまったから、灯里と別れて麗華と結婚する事にしたのに。子供がいないなら、結婚はしません!!」
挙式の演出で婚姻届にサインする予定だったから、潤也さんとまだ籍を入れていなかった。
「帰ります。後、ツーリストインを退職します。灯里がいないのに、働く義理はない。やってらんない」
潤也さんが控え室を出ていこうとする。
「マスコミも招待している。潤也くん、式だけは挙げてくれ!!」
「……挙式だけと言って、婚姻届にサインしたら役所に提出して、逃げれないようにする気だろ。妊娠したのも、俺に精力剤を飲ませたからだろ!!」
淡白すぎる潤也さんは、精力剤を飲まさないと性欲が湧かない。
精力剤さえ飲ませれば絶倫で私を抱き続けた。
「婚姻届にサインの演出は無しにして、とにかく挙式だけ行いましょう。灯里の使い古しの男より、麗華にはもっと相応しい男がいるはずですよ」
ママの言葉に潤也さんは完全にキレた。
花嫁控室から出ていこうとする潤也さんを、パパが力尽くで止める。
「……頼む、結婚式だけは挙げさせてくれ。灯里が出て行ってルポグループの社長と結婚して副社長になったせいで、ツーリストインの株が暴落した。社長の俺より、会長の血を引く灯里の方が経営者として世間的に評価されていた。わかってはいたが、受け入れられなかった。花婿に逃げられたとなれば、ゴシップになって、会社の信用がさらに落ちる。お願いだ、このままではツーリストインが倒産してしまう」
パパが潤也さんに土下座してお願いする。
「婚姻届にサインはしませんから。結婚式は出ますが、終わり次第、貴方方との関わりを断ちますから。退職手続きも迅速にお願いします」
ブライダルアテンダーがドアをノックして入ってきた。
挙式の時間になり、式場に向かう。
結婚式は滞りなく進行し、最高な演出で終わったが、終始、潤也さんは無表情で、結婚の誓いの言葉も気持ちが入ってない棒読みだった。
潤也さんの事が好きで結婚しようと思ったわけではない。
パパのためにも、経営を立て直する能力がある男を探し出し結婚して、ツーリストインをラポグループより業績が上の会社にしてみせると心に誓った。
結婚式当日。
ウェディングドレスを着た私の姿を見て、潤也さんが大声をあげた。
バレないと思っていたが、バレてしまった。
一生に一度しか着れないウェディングドレスだから、綺麗に着こなしたくて、悩んだ挙句、堕胎した。
子供はまたすぐに授かる。
「流産だったらすぐに報告するはずだし、哀しむはずだ。麗華が泣いてるとことか気落ちしている姿を俺は1度も見ていない。堕胎しただろう!!」
子供ができた事を全く喜んでいなかった潤也さん。
だから、子供を堕しても何とも思わないと思っていた。
それが、血相を変えて怒りを爆発させ、怒鳴り散らす。
「どうした、麗華!!」
「パパ、ママ!!」
潤也さんの叫び声を聞き、パパとママが駆けつけてきた。
「潤也くん、どうかしたのかい?」
「……麗華が子供を堕胎した」
「一生に一度の結婚式だから、子供より式を優先させるでしょ。ドレスの着こなしにくびれは不可欠だから!!」
「ママ!!」
流産した事にしようと思っていたら、ママが堕胎した事をバラしてしまった。
「……子供ができてしまったから、灯里と別れて麗華と結婚する事にしたのに。子供がいないなら、結婚はしません!!」
挙式の演出で婚姻届にサインする予定だったから、潤也さんとまだ籍を入れていなかった。
「帰ります。後、ツーリストインを退職します。灯里がいないのに、働く義理はない。やってらんない」
潤也さんが控え室を出ていこうとする。
「マスコミも招待している。潤也くん、式だけは挙げてくれ!!」
「……挙式だけと言って、婚姻届にサインしたら役所に提出して、逃げれないようにする気だろ。妊娠したのも、俺に精力剤を飲ませたからだろ!!」
淡白すぎる潤也さんは、精力剤を飲まさないと性欲が湧かない。
精力剤さえ飲ませれば絶倫で私を抱き続けた。
「婚姻届にサインの演出は無しにして、とにかく挙式だけ行いましょう。灯里の使い古しの男より、麗華にはもっと相応しい男がいるはずですよ」
ママの言葉に潤也さんは完全にキレた。
花嫁控室から出ていこうとする潤也さんを、パパが力尽くで止める。
「……頼む、結婚式だけは挙げさせてくれ。灯里が出て行ってルポグループの社長と結婚して副社長になったせいで、ツーリストインの株が暴落した。社長の俺より、会長の血を引く灯里の方が経営者として世間的に評価されていた。わかってはいたが、受け入れられなかった。花婿に逃げられたとなれば、ゴシップになって、会社の信用がさらに落ちる。お願いだ、このままではツーリストインが倒産してしまう」
パパが潤也さんに土下座してお願いする。
「婚姻届にサインはしませんから。結婚式は出ますが、終わり次第、貴方方との関わりを断ちますから。退職手続きも迅速にお願いします」
ブライダルアテンダーがドアをノックして入ってきた。
挙式の時間になり、式場に向かう。
結婚式は滞りなく進行し、最高な演出で終わったが、終始、潤也さんは無表情で、結婚の誓いの言葉も気持ちが入ってない棒読みだった。
潤也さんの事が好きで結婚しようと思ったわけではない。
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