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Prologue
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午前2時過ぎに玄関のドアが開く音で私は目を覚める。
次に聞こえるのがシャワーの音。
せかしく身体を洗い流し、ドアイヤーで髪を乾かしながら歯を磨き、寝る準備をしてる。
帰ってきてから10分後。
やっと、私の最愛の人がベッドルームに入ってくる。
「奏音、帰ってくるのが遅くなってゴメンな」
ボクサーパンツにブラック半パンとTシャツ姿の彼がベッドに入り、私を抱きしめ、後頭部を撫でる。
そして、ものの5分も立たずに眠りにつく。
片桐隼人は私の10歳歳上の恋人。
でも、私の事は心の底では愛していない。
私が可哀想だから、私をマンションに住まわせ、恋人のように接してくれてる。
隼人に甘えて、私は何不自由ない生活を送ってる。
IT会社を起業した隼人は忙しい。
去年までは友人数名とリモート勤務で自宅勤務をしていたけど、規模が大きくなりオフィスを構え、人を雇うようになると、このマンションには眠るためだけに帰ってくるようになった。
隼人と一緒にいられるのは夜中の4時間だけ。
仕事で疲れてる彼を少しでも寝かせてあげたいから、起きてても寝たふりをする。
隼人に胸の中で、匂いに包まれ心音を聞き、心地いい温もりを感じながら、私はやっと深い眠りについた。
ーー 隼人に愛されてないのはわかってる。
だけど、いつかは結婚をして子供を作り一緒に育て家族になる。
愛されてないのがつらい。
ーー私は隼人に愛されたい。
次に聞こえるのがシャワーの音。
せかしく身体を洗い流し、ドアイヤーで髪を乾かしながら歯を磨き、寝る準備をしてる。
帰ってきてから10分後。
やっと、私の最愛の人がベッドルームに入ってくる。
「奏音、帰ってくるのが遅くなってゴメンな」
ボクサーパンツにブラック半パンとTシャツ姿の彼がベッドに入り、私を抱きしめ、後頭部を撫でる。
そして、ものの5分も立たずに眠りにつく。
片桐隼人は私の10歳歳上の恋人。
でも、私の事は心の底では愛していない。
私が可哀想だから、私をマンションに住まわせ、恋人のように接してくれてる。
隼人に甘えて、私は何不自由ない生活を送ってる。
IT会社を起業した隼人は忙しい。
去年までは友人数名とリモート勤務で自宅勤務をしていたけど、規模が大きくなりオフィスを構え、人を雇うようになると、このマンションには眠るためだけに帰ってくるようになった。
隼人と一緒にいられるのは夜中の4時間だけ。
仕事で疲れてる彼を少しでも寝かせてあげたいから、起きてても寝たふりをする。
隼人に胸の中で、匂いに包まれ心音を聞き、心地いい温もりを感じながら、私はやっと深い眠りについた。
ーー 隼人に愛されてないのはわかってる。
だけど、いつかは結婚をして子供を作り一緒に育て家族になる。
愛されてないのがつらい。
ーー私は隼人に愛されたい。
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