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出産間近に深まる関係
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妊娠34週目を終え、産休に入った。
背が低く華奢な身体つきなのもあり、お腹がかなり大きく出て、動くのもつらい……。
家事に関しては家政婦さんが来て全てやってくれて、夜ご飯も毎日料亭 縁ですましていたからわたしは家のことを何1つしてない。
「子供が産まれたら、オムツを替えたり、お風呂に入れたり、泣いたらあやして寝かしつけないといけないんだよね……」
寝る前のひととき、リビングのソファーに座って、乳幼児の育児本 ぷちタマのページをめくる。
「俺がいる時は俺が全てやるから。オムツもお風呂も寝かしつけも。美結は仕事復帰までの間、昼間だけ子供の世話をしてくれたらいい。ベビーシッター雇っていいし、」
わたしが不安そうな表情をしてたからかお風呂から出てきた遥翔が焦って言った。
「……お産も怖い」
「無痛分娩だから、普通分娩よりは痛くないはず……」
遥翔が率先と調べ動き、マンションの部屋内は赤ちゃんを迎える準備ができあがってた。
お腹の中の子は男の子で、名づけを遥翔に譲った。
名前の候補を何個か考えてるけど、産まれて顔を見てから決めると遥翔は言ってた。
遥翔は子供が産まれてくるのを楽しみにしていて、良い父親になろうとしてる。
産休に入ってから、毎日、朝と夜にウォーキングを始めた。
お産がスムーズににいくよう出産前は歩いた方がいいらしく、遥翔に言われて一緒に歩いてる。
わたしと遥翔、一時期の話を全くしない各自自由行動な生活から昔の友達関係までには戻った。
でも、恋人関係にはいかない。
遥翔がわたしの事を愛してくれてるのはひしひしと伝わってる。
わたし自身も遥翔と一緒にいたら楽しいし落ちつく。
でも、それが好きとか愛するという気持ちなのかはわからない。
ーー 妊娠36週と5日 深夜5時
日にちが変わる頃から陣痛が始まった。
初産だから朝まで大丈夫と思ってたのに5分起きに陣痛がきて、痛みに苦しんでた。
「美結、病院へ行こう。陣痛間隔が5分切ってる」
わたしの部屋に入ってきて、産婦人科医院に電話をかけ病院に向かう事を伝え、入院用のカバンを肩にかけ、遥翔はわたしを抱き上げた。
そして急いでマンションの部屋から出て、車を走らせ産婦人科医院に連れて行ってくれた。
病院についてもわたしをお姫様抱っこをして入り、用意して貰った特別個室に案内され、ベッドに横になり、助産師さんに子宮口がどれくらい空いてるかを確認して貰う。
「………子宮口が5cm、開いてます!!先生をすぐに呼んできます。分娩室に移動して下さい!!」
助産師さん達が慌しくなった。お腹をあまり刺激したらいけないから、遥翔ぶがわたしに肩を貸してくれて、ゆっくり分娩室へ入る。
立ち会い出産を拒んでいたけど、初めての出産が不安で、
「……遥翔、お願い、居て」
出て行こうとする遥翔の手を掴んでた。
遥翔はわたしの側にいてくれて痛がるわたしの腰をさすってくれた。
先生が到着した時点で子宮口が10cmになっていて、破水させ、陣痛の波に乗り、2580gの元気な男の子を出産した。
予定日より早いお産で無痛分娩ができず、かなり痛い思いをしたけど、可愛い息子を産んだ事に感動した。
遥翔が恐る恐る、わたしと息子が繋がってる赤いへその緒を切る。
そして、身体を拭かれた息子がわたしの胸の上に置かれた。
「……遥翔にそっくり過ぎる」
「……俺の子だから」
赤ちゃんは身体を清めるため連れて行かれ、わたしの後産が終わるまで、遥翔はわたしの隣にずっといてくれた。
「……遥翔、わたし、遥翔の子を産めて良かった。遥翔の事を愛してる」
わたしの事を愛してくれて大切にしてくれる遥翔。
そんな遥翔にわたしはいつも守られ助けて貰ってた。
「美結……愛してるよ。俺を受け入れてくれてありがとう」
遥翔はそう言って、わたしの唇に重なるだけのキスをした。
遥翔と本当の意味で夫婦になれた。
背が低く華奢な身体つきなのもあり、お腹がかなり大きく出て、動くのもつらい……。
家事に関しては家政婦さんが来て全てやってくれて、夜ご飯も毎日料亭 縁ですましていたからわたしは家のことを何1つしてない。
「子供が産まれたら、オムツを替えたり、お風呂に入れたり、泣いたらあやして寝かしつけないといけないんだよね……」
寝る前のひととき、リビングのソファーに座って、乳幼児の育児本 ぷちタマのページをめくる。
「俺がいる時は俺が全てやるから。オムツもお風呂も寝かしつけも。美結は仕事復帰までの間、昼間だけ子供の世話をしてくれたらいい。ベビーシッター雇っていいし、」
わたしが不安そうな表情をしてたからかお風呂から出てきた遥翔が焦って言った。
「……お産も怖い」
「無痛分娩だから、普通分娩よりは痛くないはず……」
遥翔が率先と調べ動き、マンションの部屋内は赤ちゃんを迎える準備ができあがってた。
お腹の中の子は男の子で、名づけを遥翔に譲った。
名前の候補を何個か考えてるけど、産まれて顔を見てから決めると遥翔は言ってた。
遥翔は子供が産まれてくるのを楽しみにしていて、良い父親になろうとしてる。
産休に入ってから、毎日、朝と夜にウォーキングを始めた。
お産がスムーズににいくよう出産前は歩いた方がいいらしく、遥翔に言われて一緒に歩いてる。
わたしと遥翔、一時期の話を全くしない各自自由行動な生活から昔の友達関係までには戻った。
でも、恋人関係にはいかない。
遥翔がわたしの事を愛してくれてるのはひしひしと伝わってる。
わたし自身も遥翔と一緒にいたら楽しいし落ちつく。
でも、それが好きとか愛するという気持ちなのかはわからない。
ーー 妊娠36週と5日 深夜5時
日にちが変わる頃から陣痛が始まった。
初産だから朝まで大丈夫と思ってたのに5分起きに陣痛がきて、痛みに苦しんでた。
「美結、病院へ行こう。陣痛間隔が5分切ってる」
わたしの部屋に入ってきて、産婦人科医院に電話をかけ病院に向かう事を伝え、入院用のカバンを肩にかけ、遥翔はわたしを抱き上げた。
そして急いでマンションの部屋から出て、車を走らせ産婦人科医院に連れて行ってくれた。
病院についてもわたしをお姫様抱っこをして入り、用意して貰った特別個室に案内され、ベッドに横になり、助産師さんに子宮口がどれくらい空いてるかを確認して貰う。
「………子宮口が5cm、開いてます!!先生をすぐに呼んできます。分娩室に移動して下さい!!」
助産師さん達が慌しくなった。お腹をあまり刺激したらいけないから、遥翔ぶがわたしに肩を貸してくれて、ゆっくり分娩室へ入る。
立ち会い出産を拒んでいたけど、初めての出産が不安で、
「……遥翔、お願い、居て」
出て行こうとする遥翔の手を掴んでた。
遥翔はわたしの側にいてくれて痛がるわたしの腰をさすってくれた。
先生が到着した時点で子宮口が10cmになっていて、破水させ、陣痛の波に乗り、2580gの元気な男の子を出産した。
予定日より早いお産で無痛分娩ができず、かなり痛い思いをしたけど、可愛い息子を産んだ事に感動した。
遥翔が恐る恐る、わたしと息子が繋がってる赤いへその緒を切る。
そして、身体を拭かれた息子がわたしの胸の上に置かれた。
「……遥翔にそっくり過ぎる」
「……俺の子だから」
赤ちゃんは身体を清めるため連れて行かれ、わたしの後産が終わるまで、遥翔はわたしの隣にずっといてくれた。
「……遥翔、わたし、遥翔の子を産めて良かった。遥翔の事を愛してる」
わたしの事を愛してくれて大切にしてくれる遥翔。
そんな遥翔にわたしはいつも守られ助けて貰ってた。
「美結……愛してるよ。俺を受け入れてくれてありがとう」
遥翔はそう言って、わたしの唇に重なるだけのキスをした。
遥翔と本当の意味で夫婦になれた。
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