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元彼との別れたきっかけを思い出し悶々と
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「いつになったら仕事が落ち着くの!!」
4月の半ばに小説投稿サイトをリニューアルさせてから3ヶ月が経った。
なのに、新機能追加と仕様変更による不具合で休む暇もなく仕事に明け暮れていた。
「またバグったね。新作ピックアップて急上昇ピックアップ、なんで表示されてないんだろっ」
プロジェクトチーム全員で、朝からげんなりしていた。
毎日恒例になってる栄養ドリンクを飲んで気合いを入れるミーティング。
ちなみにカフェインが入ってるからわたしは妊娠してからは飲んでない。
リポD飲んで一斉に席に着き、パソコンの画面をにらめっこして、昨日自分が描いたプログラムを確認していく。
「3月からずっとこの仕事にかかりっきりでプライベートが無いんだけど……。早く軌道に乗って欲しい」
「……本当に、終わりが見えなくてきつい」
10月にプロジェクトチームが組まれ、それから10ヶ月間共に仕事をしてきた仲間だから愚痴等をわいわい話しながら仕事をするぐらい仲良くなってた。
「せめて週末ぐらい休ませて欲しい。不具合対応で休日が月2回しか取れないってブラック企業過ぎるわ」
「自分が担当してる箇所の不具合だと容赦なく呼び出されるし……」
webサイト運営は休日時間関係なしでネット上で公開してるから、管理運営する側はその対応に当たるため、週末も当番で出勤してる。
「わたし、プライベートの時間が取れなさすぎて、彼氏に浮気されて別れ切り出されて、この仕事を続けてたら一生独身だって悟った」
「木原さん、彼氏いたんだ。仕事で会う時間が取れないからって浮気して捨てる男なんてろくでもないから別れて正解だよ!!」
この職種に就いた社員の大半が経験する、仕事が多忙による恋人とのすれ違いによる破局。
わたしはなぜか多忙で彼氏に捨てられた後に妊娠がわかって産む事を決心した可哀想な人扱いを受けてる。
「同じように多忙でデートなんかする暇ない相手を探して付き合わないと、付き合っても捨てられるサイクルに陥って無駄に時間を使う事になるわ……」
プロジェクトチーム全員がこの発言に同感していた。
「同じ職種の人だと内情がわかってくれるからいいですよ。わたしの彼、任天社に勤めてるんですけど、今週から多忙期に入ったみたいで会社に住み着いて仕事してます。お互い会った時に休みが無いって愚痴り合う関係はいいよ」
リニューアル不具合の応援でチームに加わった入社2年目の浜崎さんが言った。
まだ新人で企業向けのHPの作成の仕事しかしてなくて過酷な業務をあまり経験してない彼女の発言に、仕事を理由に破局ばかりしている同僚達の機嫌が悪くなってた。
「任天社のゲームクリエイターが交際相手だといいね。大企業で休みはなさそうだけどその分給料良さそうだから結婚相手にするなら最高だよ」
サポートに入った浜崎さんは2年目で経験が浅いのとゆるい部署にいた事からプログラミングが遅くポカが多くて同僚達からよく思われてなかった。
「話すの辞めて仕事に集中して。12時までに各自昨日手がけたプログラムの確認を終わらせて!!13時からメンテナンス入れる予定なんだから話してる暇ないよ」
加瀬さんが雲行きが怪しくなった会話を中断させた。
結局、原因は浜崎さんのポカで、仕事が多忙故に恋人と破局してきた同僚達の浜崎さんに対する反感は膨れ上がってしまった。
小説執筆サイトのリニューアル後なかなか正常運転にならなくて、休みが取れない事で同僚達の不満は強くなってた。
特に、恋人との別れや楽しみにしていたイベントに参加できなかったりした不満で仕事の能率も悪くなり、それ故に新機能追加時に不具合が多発した。
つわりは治ったけれど毎日23時過ぎまで働いて寝不足なのとチーム内の空気の悪さによるストレスで、体調が優れない日が続いた。
「佐伯さん、大丈夫?最近顔色が悪いけど……」
加瀬さんが時よりわたしを心配して声をかけてくれた。
「来月、浜崎さんを元の部署に戻すから多少はあの子達のピリピリ感は治ると思う。職場の空気がギスギスしていたら居心地が悪いよね。佐伯さんは妊娠してるんだし無理して最後まで残らないでいいからね」
ランキングはわたしが担当していて、わたしが抜けるわけにいかず、ディレクターの指示で週間ランキングと月間ランキングのロジックをプログラミングしていった。
産休に入るまでに完成させて軌道に乗らせたい。
妊娠中は無理をしないようにと言われても、自分の身体に鞭打って仕事に明け暮れるわたしがいた。
そして、浜崎さんに反感を持つ同僚達を見て、仕事が多忙故に恋人に浮気をされて破局してしまう仕事柄について、幹太が浮気をしたのはがわたしの仕事が多忙故に仕方がない事で、4年経った今、わたしと復縁したいと言ってきてくれた事について受け入れた方が良かったのかなと、少しだけ思った。
妊娠中は無理をしたらいけないからと定時退勤をしてもいいという制度はあっても23時過ぎまで勤務していたわたし。
お盆休み前に週間ランキングと月間ランキングを実装したいと上から言われ、ディレクターからコロコロ変わるロジックに戸惑いながらプログラミングしていく。
今年な猛暑でオフィス内はエアコンがかかっていてもパソコンがからの温風で少しバテていた。
「さすが佐伯、週間ランキングと月間ランキング、バグが起こらずに実装したな」
8月1日午前6時にわたしが担当していた新機能追加を終えた。
「さすがに妊婦を深夜まで働かすのはまずいからランキングは相沢に引き継いで、佐伯はこれからはサポートとして21時まで勤務してくれ。定時で返してやりたいが、不具合ばかりで仕事が回らない」
仲道リーダーに第一線から退く事を言われ少し悲しかった。
妊娠をして子供を産んで1人で育てないといけないから、出産後は短時間勤務で仕事復帰が決まってる。
小説投稿サイトのランキングを2年間任された。
子供を産み育てる事は今までのキャリアを捨てないといけないんだと気づく。
でもわたしは、自分の中で今まで作り上げたwebサイトやブログのシステムにやり遂げた感を持っているから、これからは産まれてくる子を育てる事に重点を置き、仕事と育児を両立させようと思った。
4月の半ばに小説投稿サイトをリニューアルさせてから3ヶ月が経った。
なのに、新機能追加と仕様変更による不具合で休む暇もなく仕事に明け暮れていた。
「またバグったね。新作ピックアップて急上昇ピックアップ、なんで表示されてないんだろっ」
プロジェクトチーム全員で、朝からげんなりしていた。
毎日恒例になってる栄養ドリンクを飲んで気合いを入れるミーティング。
ちなみにカフェインが入ってるからわたしは妊娠してからは飲んでない。
リポD飲んで一斉に席に着き、パソコンの画面をにらめっこして、昨日自分が描いたプログラムを確認していく。
「3月からずっとこの仕事にかかりっきりでプライベートが無いんだけど……。早く軌道に乗って欲しい」
「……本当に、終わりが見えなくてきつい」
10月にプロジェクトチームが組まれ、それから10ヶ月間共に仕事をしてきた仲間だから愚痴等をわいわい話しながら仕事をするぐらい仲良くなってた。
「せめて週末ぐらい休ませて欲しい。不具合対応で休日が月2回しか取れないってブラック企業過ぎるわ」
「自分が担当してる箇所の不具合だと容赦なく呼び出されるし……」
webサイト運営は休日時間関係なしでネット上で公開してるから、管理運営する側はその対応に当たるため、週末も当番で出勤してる。
「わたし、プライベートの時間が取れなさすぎて、彼氏に浮気されて別れ切り出されて、この仕事を続けてたら一生独身だって悟った」
「木原さん、彼氏いたんだ。仕事で会う時間が取れないからって浮気して捨てる男なんてろくでもないから別れて正解だよ!!」
この職種に就いた社員の大半が経験する、仕事が多忙による恋人とのすれ違いによる破局。
わたしはなぜか多忙で彼氏に捨てられた後に妊娠がわかって産む事を決心した可哀想な人扱いを受けてる。
「同じように多忙でデートなんかする暇ない相手を探して付き合わないと、付き合っても捨てられるサイクルに陥って無駄に時間を使う事になるわ……」
プロジェクトチーム全員がこの発言に同感していた。
「同じ職種の人だと内情がわかってくれるからいいですよ。わたしの彼、任天社に勤めてるんですけど、今週から多忙期に入ったみたいで会社に住み着いて仕事してます。お互い会った時に休みが無いって愚痴り合う関係はいいよ」
リニューアル不具合の応援でチームに加わった入社2年目の浜崎さんが言った。
まだ新人で企業向けのHPの作成の仕事しかしてなくて過酷な業務をあまり経験してない彼女の発言に、仕事を理由に破局ばかりしている同僚達の機嫌が悪くなってた。
「任天社のゲームクリエイターが交際相手だといいね。大企業で休みはなさそうだけどその分給料良さそうだから結婚相手にするなら最高だよ」
サポートに入った浜崎さんは2年目で経験が浅いのとゆるい部署にいた事からプログラミングが遅くポカが多くて同僚達からよく思われてなかった。
「話すの辞めて仕事に集中して。12時までに各自昨日手がけたプログラムの確認を終わらせて!!13時からメンテナンス入れる予定なんだから話してる暇ないよ」
加瀬さんが雲行きが怪しくなった会話を中断させた。
結局、原因は浜崎さんのポカで、仕事が多忙故に恋人と破局してきた同僚達の浜崎さんに対する反感は膨れ上がってしまった。
小説執筆サイトのリニューアル後なかなか正常運転にならなくて、休みが取れない事で同僚達の不満は強くなってた。
特に、恋人との別れや楽しみにしていたイベントに参加できなかったりした不満で仕事の能率も悪くなり、それ故に新機能追加時に不具合が多発した。
つわりは治ったけれど毎日23時過ぎまで働いて寝不足なのとチーム内の空気の悪さによるストレスで、体調が優れない日が続いた。
「佐伯さん、大丈夫?最近顔色が悪いけど……」
加瀬さんが時よりわたしを心配して声をかけてくれた。
「来月、浜崎さんを元の部署に戻すから多少はあの子達のピリピリ感は治ると思う。職場の空気がギスギスしていたら居心地が悪いよね。佐伯さんは妊娠してるんだし無理して最後まで残らないでいいからね」
ランキングはわたしが担当していて、わたしが抜けるわけにいかず、ディレクターの指示で週間ランキングと月間ランキングのロジックをプログラミングしていった。
産休に入るまでに完成させて軌道に乗らせたい。
妊娠中は無理をしないようにと言われても、自分の身体に鞭打って仕事に明け暮れるわたしがいた。
そして、浜崎さんに反感を持つ同僚達を見て、仕事が多忙故に恋人に浮気をされて破局してしまう仕事柄について、幹太が浮気をしたのはがわたしの仕事が多忙故に仕方がない事で、4年経った今、わたしと復縁したいと言ってきてくれた事について受け入れた方が良かったのかなと、少しだけ思った。
妊娠中は無理をしたらいけないからと定時退勤をしてもいいという制度はあっても23時過ぎまで勤務していたわたし。
お盆休み前に週間ランキングと月間ランキングを実装したいと上から言われ、ディレクターからコロコロ変わるロジックに戸惑いながらプログラミングしていく。
今年な猛暑でオフィス内はエアコンがかかっていてもパソコンがからの温風で少しバテていた。
「さすが佐伯、週間ランキングと月間ランキング、バグが起こらずに実装したな」
8月1日午前6時にわたしが担当していた新機能追加を終えた。
「さすがに妊婦を深夜まで働かすのはまずいからランキングは相沢に引き継いで、佐伯はこれからはサポートとして21時まで勤務してくれ。定時で返してやりたいが、不具合ばかりで仕事が回らない」
仲道リーダーに第一線から退く事を言われ少し悲しかった。
妊娠をして子供を産んで1人で育てないといけないから、出産後は短時間勤務で仕事復帰が決まってる。
小説投稿サイトのランキングを2年間任された。
子供を産み育てる事は今までのキャリアを捨てないといけないんだと気づく。
でもわたしは、自分の中で今まで作り上げたwebサイトやブログのシステムにやり遂げた感を持っているから、これからは産まれてくる子を育てる事に重点を置き、仕事と育児を両立させようと思った。
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