起業家幼馴染社長からの監禁溺愛

鳴宮鶉子

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大学には進学させて

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英翔さんと身体関係を結んでから2年が経った。
私を抱けるから他の女性を抱く事は無くなり、ひたすら毎日、身体を求められてる。

凶器にしか思えなかった雄の象徴にもだいぶ慣れたけれど、その気ない時に串刺しにされると痛みで骨盤と恥骨を痛め、しばらくひりひりして苦しむ事になる。

「……大きく膨らんだな」

「真っ昼間からは嫌!!」

「今日ぐらいはいいだろっ」

朝イチで港区役所に婚姻届を提出し、英翔さんと夫婦になった。
せっかくだからどこかお出かけをしようと計画を立ててたのが、世界的猛威を奮ってるウイルス性感染症のせいで外出自粛になり、キャンセルする事に。
リモートワークシステムの受注をかなりの件数請け負っていて、仕事に関しては多忙を極めていた。

営業はテレワーク、システム開発も自宅で、客先への納品は下請けに依頼した。
システムを商品として扱ってるため、社員数は500人満たない。
名古屋、大阪、広島、福岡に支社を立ち上げるも最低限の人数で仕事を回していた。

「英翔くん、困ってる会社多いんだから、手を動かして!!」

「結婚した記念の日にも仕事って……」

請け負った会社の社内システムのインフラ構築を見直し、会社貸与のメインPCをポータブル&セキュアにし、リモートワークできる仕様にする内職的な業務を黙々と自宅で行っていた。

セキュリティーやシステムダウンさせないためにはこの簡易的な方法はあまり頂けない。
休業せずに業務を続けるために最短でリモート設備を設置するにはこの方法しかなく。
社内システムをウチでオンプレからクラウドに切り替えた会社からの依頼は全て請け負うようにしているから、システム開発部の社員一同、寝る間を惜しんで仕事をしてる。
だから、結婚した記念日だからと仕事を投げる事はできない。

「……仕事できないから、その手をのけて」

パソコンの画面をじっと見つめ、ひたすらキーボードを叩いていたら、背後から抱きつかれ、両胸を掴まれ服の上から揉まれた。

65Aも危うかったバストは、英翔くんに毎日揉まれたからか65Gがきついぐらい大きく膨らんだ。
ぺったんこなヒップも桃尻になり、幼児体型で悩んでいたのが嘘のように女性らしい体つきになれた。

政府から外出自粛の緊急事態宣言される以前から私はstay homeな生活を送っていたけど、英翔さんも常に家にいるようになり、何かとちょっかいを出してくるから、煩わしかった。

「英翔くん、籍を入れたんだから、T大理1に合格したら通っていいんだよね!!」

「いいよ。そういう約束だったから」

私の18歳の誕生日に入籍する条件として、英翔くんに大学に通わせて欲しいとお願いした。
高校を卒業してからの2年間、英翔さん以外の人とは全く関わる事がなかった。
システムブルーバードで一応、私は副社長というポジションにいる。
だけど、18歳未満というのもあり、オフィスには1度も出社した事がない。

結婚して夫婦になったらオフィスで仕事をさせてくれると英翔さんは言ってたけれど、ずっとstay homeの生活をさせられる気がしてならなち。
だから、籍を入れる状態として大学進学を希望し、国立最難関の英翔さんが卒業した大学なら合格したら進学していいと赦しを得る事ができ、仕事をしながら大学受験の勉強をしてた。

「B判定か……」

通信制高校の単位は全て習得済みだから、仕事の合間に東新、駿大、川合、代ぜみの通信教材を勉強してた。
だけど、映像授業では理解できない問題があり、とりこぼしが出てしまい、春のT大模試が4社ともB判定だった。

ウイルス感染症のpandemicにより、リモート設備開発の依頼が殺到し、受験勉強よりも仕事を最優先にし、終わりの見えない業務に時間がとられてる。

「美玲、受験勉強、進んでる?」

「全く進んでない。予備校の通信教材と映像授業だけだと理解できない問題があって、お手上げ状態」

「わからない問題あるなら俺に聞け、わかる範囲内だったら教えるから」

英翔くんは、T大理1をトップ合格し電気情報学科を首席で卒業した。
偏差値78の最難関私立中高一貫校に通いながら学力トップ層が通う鉄紅会で受験勉強をしていたのもあり、私が解けなかった問題を悩む事なく解く事ができ、わかりやすく説明をしてくれた。

だけど、勉強に費やした時間以上ベッドに組み敷かれクタクタになるぐらい抱き潰され、不満が膨らむ。
stay home生活で運動不足になるからと、ベッドの上で運動するのはどうかと思う。

ウイルスの増殖を防ぐ治療薬とワクチンが急ピッチで開発され10月の初めに承認されるも、このウイルスは強力で変異しやすく、ワクチンが効かない型も出て、心配性な英翔くんは大学受験にストップをかけてきた。
秋に受けたT大模試がD判定で合格は不可能と判断し、今回は見送る事にした。

私をstay homeさせ続けたい英翔くんが許容範囲の仕事を振ってくるから受験勉強が進まず、大学進学も諦めつつあった。


「英翔くん、私を大学に進学させるつもりないでしょ?」

「……うん」

英翔くんは、私に合格する実力がない事をわかってた。
だから、到底不可能だから赦したんだと思う。
通信制高校と通信教育でT大を目指すのは、はなから無謀だった。

「美玲のお父さんとお母さんがアメリカに行って、まさか2度と帰ってこない事になるとは思ってなかった。だから、美玲を外に出すのが怖いんだ。車に引かれたり、通り魔に刺されたりしないかって」

飛行機乗っ取りテロの被害に遭った父と母。
遺体はいまだに見つかってないけれど、ハイジャックされた飛行機に搭乗していた事から亡くなってる事は確かだった。

父の事を慕ってた英翔くん。
会社と私の事を父から任され、亡くなった今も守ってくれてる。

テレビで父と母が亡くなったと思われる映像を見て、外務省職員から身元不明のまま亡くなった連絡を受け、放心状態で泣きじゃくっていた私の代わりに、父が雇っていた企業弁護士の先生に連絡を入れてくれて、手続きをしてくれた。
しっかりしないといけなかったのに、私は英翔くんに甘えて頼って慰めて貰ってた。

それもあり、英翔くんは私が父と母みたいに命を奪われないか心配で堪らないらしい。

「……美玲を大学進学させるつもりはない」

結局は高校進学の時と同じで、大学進学は叶わなかった。

だけど、英翔くんが私の事が心配で堪らないからだという事がわかったから、諦めがついた。

その代わり、英翔くんの側にいる事を条件に、マンションの部屋でなくオフィスビルで仕事をさせて貰った。

マンションの部屋に監禁されるのは、もう嫌だった。


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