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高校に進学したい
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中学1年の冬に父と母が飛行機ハイジャック事件に巻き込まれて亡くなった。
アメリカのシリコンバレーにあるgoogleのAIシステム開発の協力で呼ばれ、10ヶ月間日本わ離れていて、日本に帰国するために搭乗した飛行機が乗っ取られて、タワービルに突っ込み命を落とした。
お隣に住んでいる当時大学生だった英翔さんに預けられた形で、英翔さんと父と母が請け負ってるAIシステムやwebサイトの開発をしていた私。
システムエンジニアの父とプログラマーをしてた母。
リモートワークで勤務をしていたから物心がついた3歳ぐらいの時から、私もパソコンがおもちゃで小学1年生で簡単なシステム開発を組み、CGやCADも使いこなしていて、共同経営者として雇われてた英翔くんと、父が起業したシステムブルーバードを守ってた。
やっと父と母に会えると楽しみに待ってたのに、外務省の役人から父と母の訃報を知らす電話がかかってきて、テレビをつけるとどの局もその事件のニュース放送していて、ヤポトピにも新着で上がったいて、それを見て茫然とした。
父も母、共に祖父母が亡くなっていて、親戚はいても遠縁で身寄りが無かった私は、身請け後継人制度を使い、英翔さんに引き取られる事になった。
もしものためと、父が弁護士と話をつけていて、遠縁の親戚が遺産を狙って近づいてきたけど、それを跳ね飛ばし、父が起業したシステムブルーバードを英翔さんと経営して、2人で暮らしてた。
中学校は義務教育だから通わせてくれた。
だけど、システムブルーバードを上場させる準備もあり、通学は難しく通信制高校に進学し、オフィスを構えるも、私はそのままマンションの1室に設けた仕事部屋でリモート学習をしつつ、システムブルーバードで請け負った仕事と業務資金を稼ぐ為にデイトレードで売り買いし、資本金を増やした。
「……外に出たいよーー!!」
渋谷駅側にある6LDKのマンションに引っ越してから、1部屋をスポーツジムのような部屋にした。
エアロバイクにランニングマシンに、腹筋マシンに、テレビとヨガなどのDVDが大量に置かれてる。
「ハムスターじゃない。部屋で運動なんて嫌!!」
と言ってブチ切れたら、一時期朝と夕方に散歩に連れて行ってくれた。
私は、犬でもない。
中学2年生になったぐらいから、英翔さんは、私を家に閉じ込めようとした。
高校進学をしないからと、中学1年の3学期ぐらいから学校には試験の時だけ通ってた。
仕事をしないといけないからもあるけど、私が他人と関わる事を英翔さんは嫌がり、特に、男子生徒と話してたりすると、不機嫌になる。
登校する日は毎日送り迎えをして貰っていて、側に男子がいたら、睨みつけ威嚇してた。
「英翔くん、私、やっぱり、普通科の高校に進学したい」
中学校には試験しか受けに行ってなかった。
でも、国立最難関の大学に通ってる英翔くんが学校で学ぶ以上の範囲の勉強をワンツーマンで教えてくれてたから、試験はオール満点。
実力を試すために受けてた大手塾の模試も全国TOP30に入れてた。
出席日数は残念だけど、父と母が残したシステムブルーバードの仕事を手伝ってるから仕方がないと、試験で好成績をとってるから、目をつぶってくれた。
『遠山さんはお父さんが残した会社を継ぐから学歴は関係ないとは思う。だけど、学生の時にしか経験できない事もある。だから、普通科の高校に進学する事を僕は勧める』
中学3年生の時の担任だった20代後半の田原雅彦先生が私にそう声をかけてくれた。
中学に進学してから、学校行事に参加してない。
文化祭や体育祭、林間学校に修学旅行、全てスルーした。
学校自体、まともに通ってなかったから、行事がいつあるかとか何をするかとか知る事なく、いつのまにか終わってた。
「高校は義務教育でないから、出席日数が必要になるから、これから上場しようとしてるとこだから、美玲が手伝ってくれないと困る」
父と母が残した会社を大きくしたい。
父と母が手掛けた仕事の功績は高い。
自動学習機能付きのAIシステムなどのかなり高度な技術を残した。
自動車の自動運転システムを開発し、特許も取得してる。
その技術を応用し、自動機能がついたシステムを開発していき、今では年商250億を突破した。
「仕事はちゃんとやる。普通科の高校に行かせて!!」
「ダメだ!!学校に通う時間がもったいない。美玲はAIエンジニアとしての技術を取得してる。生涯の仕事につき、働けてる。だから、高校で学ぶ事は必要ない!!」
話しても埒があかず、英翔くんが私の保護者だから、普通科の高校への進学は諦めざるおけなかった。
中学で友達と言えるほど仲がいいクラスメイトはいない。
学校にあまり通えてないから、仲良くなれるわけがない。
中学生で仕事をしていて、学校に通ってないのに試験がいつもオール満点だから、何かと話しかけてくれる子はいた。
女子高生に人気の月刊コミック、ララとアスカとチーズを購読していて、高校時代は同い年の友達を作り、できるなら、甘酸っぱい恋もしてみたいと思った。
だから、英翔くんをなんとか説得して、高校に通わせて貰いたかった。
冬休み前に終わりに行われた三者面談。
田原先生が英翔くんに高校進学について私の想いを伝えて下さったけれど、余計眉をしかめ、その話をしようとすると仕事を始め、全く話に取り合ってくれなくなった。
高校入試の前だけど、受験勉強の気晴らしにとクラス全体でネズミーランドへ遊びにいく計画が立てられていて、それに私も声をかけて貰い、英翔くんに許可をとらず参加する事にした。
英翔くんに話したら、絶対に行ったらだめと言われる。
仕事を優先にして、学校の友達と全く交流していなかった。
今しか楽しめない経験できない事を何一つ知らずに大人になると思うと、つまらない生き方な気がした。
英翔くんに対して、初めての反抗。
クライアントとのヒアリングで英翔くんが朝から外出していたのを幸いに、マンションを抜け出した。
渋谷駅で学校の友達と集合して、電車に揺られ、同い年の子達と遊園地へいく。
クリスマス前だから平日の昼間なのに多くの人が訪れていて、アトラクションは楽しめなかったけれど、パレードをみんな見て、ミッケーマウスの大きな黒い耳のカチューシャをつけて園内を歩くだけでも楽しかった。
閉園まで楽しみ、ネズミーランドから出ると、英翔さんに腕を掴まれ、クラスのみんなとそこで解散し、車に乗せられた。
最後までクラスのみんなと居たかった。
「最近のガキはませてる。何か起きてからでは遅い」
苛々を募らせ不機嫌な英翔くん。
いつもより車の運転が荒い。
頭ごなしに叱られる気がしたのに、何も言ってこなかった。
私がクラスのみんなとネズミーランドに出かけた事を、英翔くんがなぜ知ったのか不思議に思った。
盗聴機能付き小型GPSを何個も私の私物に入れ込んでるからで、だから、私の行動は英翔くんに全て把握されてた。
「15歳。まだまだ遊びたい歳だと思う。小学校高学年ぐらいから、システムブルーバードの仕事を手伝わさせ、年相応に経験する事を全て取りあげた事に関しては申し訳ないとは思ってる。だが、美玲にはシステム会社の才能があり、後……究極に超絶に美しい。だから、悪い虫が寄りつかないよう、外に出したくない」
マンションに着き、部屋の中に入ると、玄関で英翔くんにギュッと抱きしめられ、下顎をくいっとされ、唇に重なる啄むキスをされた。
「美玲、愛している。美玲が恋しくて堪らない。子供だから手を出さないよう、自分を抑えてる。他の男に美玲を取られるかもしれないと思うと、学校に通わせられない。独占力が強くてゴメン。美玲が俺の事を何とも思ってなくても、俺は美玲を手放す気はない」
私の身体に回した腕に力が入る。
そして、唇を押しつけてきた英翔くんは、私の唇の表面をなぞり、食むようについばみ、上唇た下唇を交互にギュッと吸いついた。
長く唇を塞がれ、息ができなくて開けた隙間に、ぬるりと舌を入れ込まれ、驚く。
唇がチュッと重なるのがキスだと思っていたら、舌を絡めとられ吸われ、その刺激があまりにも気持ちがよくて、頭がぼんやりとする。
舌の根元をグリグリと押され、溢れる唾液が吸い取られる。
「ハァっ……ぁ、んっ……ンっ」
180cm以上ある身長に、無駄な脂肪が全くなく、運動はしてないはずなのに筋肉がついてる。
風呂上りに上半身裸でリビングに出てくる英翔くんの、美しい彫刻のような身体を、ちらちらと拝んでた。
顔の造りも極上級。切れ長の意志が強い瞳にマットな銀フレームの眼鏡をかけ、インテリな雰囲気を醸し出してる。
ワイルド系というより甘い中世的な、甘い美しい顔立ち。
性別が♀なら、いや、♂でも、英翔さんに唇を塞がれてキスをされたら、応じ、骨抜きにされてしまうと思う。
膝から力が抜けそうになり、それを逞しい胸で抱きしめられ、キスを永遠とし続けてる。
「……中学校を卒業していない美玲に手を出したら、さすがに犯罪になる」
英翔くんの唇が耳へ移動したと思うと、そんな事を囁かれ、耳朶を食まれ、耳の内側をぴちゃぴちゃと舐られた。
野獣のように本能をむき出しにし、私を喰おうとしていた英翔くんは理性を取り戻し、バスルームに入っていった。
家が隣同士の幼馴染で、8歳、歳が離れてるけれど、小学校に入る前から父にパソコンを教わり仕事を手伝ってくれてた英翔くんは、私が産まれた時からずっと隣にいて世話を焼いてくれて、私の側に常にいた。
兄というよりも、もう1人の父親みたいだった。
そんな英翔くんに、口説かれ、女として欲情されてしまった。
クラスの子で2組、初体験を済ませてるカップルがいる。
肩を寄せ合い仲睦まじく2人の世界に入ってたいて、同じ高校を目指し、2人このまま生涯を共に歩む事を誓ってるようだった。
同じ年頃の友と時間を共有したかったけれど、私が他の男性に惹かれたらいけないと英翔くんは普通科の高校進学を赦してくれなかった。
志望校を私立の女子校にしても、若い男性教員がいるかもしれないと懸念した英翔くんは願書にサインをしてくれなかった。
中学校を卒業し、渋谷駅側に建ったタワーマンションに引っ越してからの生活はstay home。
私専用のパソコンルームで、基本的に1人で勉強と仕事をしてた。
アメリカのシリコンバレーにあるgoogleのAIシステム開発の協力で呼ばれ、10ヶ月間日本わ離れていて、日本に帰国するために搭乗した飛行機が乗っ取られて、タワービルに突っ込み命を落とした。
お隣に住んでいる当時大学生だった英翔さんに預けられた形で、英翔さんと父と母が請け負ってるAIシステムやwebサイトの開発をしていた私。
システムエンジニアの父とプログラマーをしてた母。
リモートワークで勤務をしていたから物心がついた3歳ぐらいの時から、私もパソコンがおもちゃで小学1年生で簡単なシステム開発を組み、CGやCADも使いこなしていて、共同経営者として雇われてた英翔くんと、父が起業したシステムブルーバードを守ってた。
やっと父と母に会えると楽しみに待ってたのに、外務省の役人から父と母の訃報を知らす電話がかかってきて、テレビをつけるとどの局もその事件のニュース放送していて、ヤポトピにも新着で上がったいて、それを見て茫然とした。
父も母、共に祖父母が亡くなっていて、親戚はいても遠縁で身寄りが無かった私は、身請け後継人制度を使い、英翔さんに引き取られる事になった。
もしものためと、父が弁護士と話をつけていて、遠縁の親戚が遺産を狙って近づいてきたけど、それを跳ね飛ばし、父が起業したシステムブルーバードを英翔さんと経営して、2人で暮らしてた。
中学校は義務教育だから通わせてくれた。
だけど、システムブルーバードを上場させる準備もあり、通学は難しく通信制高校に進学し、オフィスを構えるも、私はそのままマンションの1室に設けた仕事部屋でリモート学習をしつつ、システムブルーバードで請け負った仕事と業務資金を稼ぐ為にデイトレードで売り買いし、資本金を増やした。
「……外に出たいよーー!!」
渋谷駅側にある6LDKのマンションに引っ越してから、1部屋をスポーツジムのような部屋にした。
エアロバイクにランニングマシンに、腹筋マシンに、テレビとヨガなどのDVDが大量に置かれてる。
「ハムスターじゃない。部屋で運動なんて嫌!!」
と言ってブチ切れたら、一時期朝と夕方に散歩に連れて行ってくれた。
私は、犬でもない。
中学2年生になったぐらいから、英翔さんは、私を家に閉じ込めようとした。
高校進学をしないからと、中学1年の3学期ぐらいから学校には試験の時だけ通ってた。
仕事をしないといけないからもあるけど、私が他人と関わる事を英翔さんは嫌がり、特に、男子生徒と話してたりすると、不機嫌になる。
登校する日は毎日送り迎えをして貰っていて、側に男子がいたら、睨みつけ威嚇してた。
「英翔くん、私、やっぱり、普通科の高校に進学したい」
中学校には試験しか受けに行ってなかった。
でも、国立最難関の大学に通ってる英翔くんが学校で学ぶ以上の範囲の勉強をワンツーマンで教えてくれてたから、試験はオール満点。
実力を試すために受けてた大手塾の模試も全国TOP30に入れてた。
出席日数は残念だけど、父と母が残したシステムブルーバードの仕事を手伝ってるから仕方がないと、試験で好成績をとってるから、目をつぶってくれた。
『遠山さんはお父さんが残した会社を継ぐから学歴は関係ないとは思う。だけど、学生の時にしか経験できない事もある。だから、普通科の高校に進学する事を僕は勧める』
中学3年生の時の担任だった20代後半の田原雅彦先生が私にそう声をかけてくれた。
中学に進学してから、学校行事に参加してない。
文化祭や体育祭、林間学校に修学旅行、全てスルーした。
学校自体、まともに通ってなかったから、行事がいつあるかとか何をするかとか知る事なく、いつのまにか終わってた。
「高校は義務教育でないから、出席日数が必要になるから、これから上場しようとしてるとこだから、美玲が手伝ってくれないと困る」
父と母が残した会社を大きくしたい。
父と母が手掛けた仕事の功績は高い。
自動学習機能付きのAIシステムなどのかなり高度な技術を残した。
自動車の自動運転システムを開発し、特許も取得してる。
その技術を応用し、自動機能がついたシステムを開発していき、今では年商250億を突破した。
「仕事はちゃんとやる。普通科の高校に行かせて!!」
「ダメだ!!学校に通う時間がもったいない。美玲はAIエンジニアとしての技術を取得してる。生涯の仕事につき、働けてる。だから、高校で学ぶ事は必要ない!!」
話しても埒があかず、英翔くんが私の保護者だから、普通科の高校への進学は諦めざるおけなかった。
中学で友達と言えるほど仲がいいクラスメイトはいない。
学校にあまり通えてないから、仲良くなれるわけがない。
中学生で仕事をしていて、学校に通ってないのに試験がいつもオール満点だから、何かと話しかけてくれる子はいた。
女子高生に人気の月刊コミック、ララとアスカとチーズを購読していて、高校時代は同い年の友達を作り、できるなら、甘酸っぱい恋もしてみたいと思った。
だから、英翔くんをなんとか説得して、高校に通わせて貰いたかった。
冬休み前に終わりに行われた三者面談。
田原先生が英翔くんに高校進学について私の想いを伝えて下さったけれど、余計眉をしかめ、その話をしようとすると仕事を始め、全く話に取り合ってくれなくなった。
高校入試の前だけど、受験勉強の気晴らしにとクラス全体でネズミーランドへ遊びにいく計画が立てられていて、それに私も声をかけて貰い、英翔くんに許可をとらず参加する事にした。
英翔くんに話したら、絶対に行ったらだめと言われる。
仕事を優先にして、学校の友達と全く交流していなかった。
今しか楽しめない経験できない事を何一つ知らずに大人になると思うと、つまらない生き方な気がした。
英翔くんに対して、初めての反抗。
クライアントとのヒアリングで英翔くんが朝から外出していたのを幸いに、マンションを抜け出した。
渋谷駅で学校の友達と集合して、電車に揺られ、同い年の子達と遊園地へいく。
クリスマス前だから平日の昼間なのに多くの人が訪れていて、アトラクションは楽しめなかったけれど、パレードをみんな見て、ミッケーマウスの大きな黒い耳のカチューシャをつけて園内を歩くだけでも楽しかった。
閉園まで楽しみ、ネズミーランドから出ると、英翔さんに腕を掴まれ、クラスのみんなとそこで解散し、車に乗せられた。
最後までクラスのみんなと居たかった。
「最近のガキはませてる。何か起きてからでは遅い」
苛々を募らせ不機嫌な英翔くん。
いつもより車の運転が荒い。
頭ごなしに叱られる気がしたのに、何も言ってこなかった。
私がクラスのみんなとネズミーランドに出かけた事を、英翔くんがなぜ知ったのか不思議に思った。
盗聴機能付き小型GPSを何個も私の私物に入れ込んでるからで、だから、私の行動は英翔くんに全て把握されてた。
「15歳。まだまだ遊びたい歳だと思う。小学校高学年ぐらいから、システムブルーバードの仕事を手伝わさせ、年相応に経験する事を全て取りあげた事に関しては申し訳ないとは思ってる。だが、美玲にはシステム会社の才能があり、後……究極に超絶に美しい。だから、悪い虫が寄りつかないよう、外に出したくない」
マンションに着き、部屋の中に入ると、玄関で英翔くんにギュッと抱きしめられ、下顎をくいっとされ、唇に重なる啄むキスをされた。
「美玲、愛している。美玲が恋しくて堪らない。子供だから手を出さないよう、自分を抑えてる。他の男に美玲を取られるかもしれないと思うと、学校に通わせられない。独占力が強くてゴメン。美玲が俺の事を何とも思ってなくても、俺は美玲を手放す気はない」
私の身体に回した腕に力が入る。
そして、唇を押しつけてきた英翔くんは、私の唇の表面をなぞり、食むようについばみ、上唇た下唇を交互にギュッと吸いついた。
長く唇を塞がれ、息ができなくて開けた隙間に、ぬるりと舌を入れ込まれ、驚く。
唇がチュッと重なるのがキスだと思っていたら、舌を絡めとられ吸われ、その刺激があまりにも気持ちがよくて、頭がぼんやりとする。
舌の根元をグリグリと押され、溢れる唾液が吸い取られる。
「ハァっ……ぁ、んっ……ンっ」
180cm以上ある身長に、無駄な脂肪が全くなく、運動はしてないはずなのに筋肉がついてる。
風呂上りに上半身裸でリビングに出てくる英翔くんの、美しい彫刻のような身体を、ちらちらと拝んでた。
顔の造りも極上級。切れ長の意志が強い瞳にマットな銀フレームの眼鏡をかけ、インテリな雰囲気を醸し出してる。
ワイルド系というより甘い中世的な、甘い美しい顔立ち。
性別が♀なら、いや、♂でも、英翔さんに唇を塞がれてキスをされたら、応じ、骨抜きにされてしまうと思う。
膝から力が抜けそうになり、それを逞しい胸で抱きしめられ、キスを永遠とし続けてる。
「……中学校を卒業していない美玲に手を出したら、さすがに犯罪になる」
英翔くんの唇が耳へ移動したと思うと、そんな事を囁かれ、耳朶を食まれ、耳の内側をぴちゃぴちゃと舐られた。
野獣のように本能をむき出しにし、私を喰おうとしていた英翔くんは理性を取り戻し、バスルームに入っていった。
家が隣同士の幼馴染で、8歳、歳が離れてるけれど、小学校に入る前から父にパソコンを教わり仕事を手伝ってくれてた英翔くんは、私が産まれた時からずっと隣にいて世話を焼いてくれて、私の側に常にいた。
兄というよりも、もう1人の父親みたいだった。
そんな英翔くんに、口説かれ、女として欲情されてしまった。
クラスの子で2組、初体験を済ませてるカップルがいる。
肩を寄せ合い仲睦まじく2人の世界に入ってたいて、同じ高校を目指し、2人このまま生涯を共に歩む事を誓ってるようだった。
同じ年頃の友と時間を共有したかったけれど、私が他の男性に惹かれたらいけないと英翔くんは普通科の高校進学を赦してくれなかった。
志望校を私立の女子校にしても、若い男性教員がいるかもしれないと懸念した英翔くんは願書にサインをしてくれなかった。
中学校を卒業し、渋谷駅側に建ったタワーマンションに引っ越してからの生活はstay home。
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