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策士な社長の経営戦略
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5日前は、電子書籍取次大手のインフォドウの久保田社長と子会社化した小説漫画投稿サイトのノベルスターの坂井社長と商談で六本木のバーに飲みに行った。
『うちに連載するコミカライズ作品5作品をネット広告で宣伝するよう頼まれたから、掲載料を3割負担して貰う事で引き受けた!!』
人寄せのためにポータルサイトやインターネット専業の広告代理店に多額の年会費を支払って、ネット広告を掲載している。
ポータルサイト最大手のYahaa!!のトップページに掲載するには、スマホとパソコン別枠で、最低金額閑散期が3日間で1000万円かかる。
ネット広告のリンクから読みにくる人が多いから、年契約金25億円支払って掲載している。
Yahaa!!意外にも大手ネットサービス会社にも高額な広告量を支払っている。
ブログ最大手てのmitochondriaにも年契約金で15億円支払っている。
その他、他のポータルサイトや検索サイト、ソーシャルサイトなどにも高額な年契約金を支払っている。
インターネット専業の広告代理店には年契約金25億円。
広告宣伝費に年120億円以上投資している。
コロン禍の巣ごもり消費増で売上高は約520億円と好調だが、経常利益が約86億円で純利益は約64億円となりかなりピンハネされている。
親会社のツバサコムから純利益の目標を100億円にするよう口煩く言われ、頭を抱える。
出版社が発行するコミックの売上はどうしてもオフラインで読め専用端末があるkindleには敵わず、コミックサイトオリジナルの作品で売上を増やし、オリジナル漫画を制作するにあたって協力会社にもネット広告料を負担して貰おうと考えた相馬社長。
「……3億6千万円も支払って頂けるんですか?」
「あぁ、インフォドウが2億円、ノベルスターが1億6千円支払うと契約書を交わした」
ネット広告に掲載するとボーナスポイントが貯まっている月間会員が興味が惹かれたら全話読んでくれる。
マンガが売れたらそのうちの5割を分配するから、ネット広告に掲載すれば作品が人の目につき読まれる頻度が高くなり売上が伸びる。
だが、5作品の宣伝で3億6千万円は高額過ぎると思う。
「広告宣伝費支払ってくれる企画、レディコミ対象で投稿ボーナスキャンペーンをする。面白い作品ならそれでクチコミ数が増えて売上も爆上がりするはずだから人気作品として評価され知名度も上がるはずだから、悪い話ではない」
ボーナスキャンペーン。
対象作品の漫画のレビューとコメントを投稿すると、1投稿あたりレビューは20pt、コメントは2ptをプレゼントする。
月額会員のお客様が対象で本キャンペーンで獲得できるポイント合計は、レビューは700pt、コメントは200ptまでだが、無料の話がある漫画にレビューとコメントを入れてポイントを稼げば有料マンガを18話も無料で読む事ができる。
これでネット広告宣伝費に支払った金額以上の儲けになるとは思われるが、ギャンブル要素が高い。
スマホで株式公告と株式チャートをチェックする。
インフォドウはM&Aで企業買収をし過ぎているのもあり売上高は約850億円もあるのに総利益は約15億円しかなく、買収先の企業の経営状態も悪い事から、経営が危ういと思われる。
そのせいか株価もこの半年間で半値までに下がっている。
ノベルスターはコロン禍で収益UPしてもおかしくないのに、純利益が半減しつつ約1億5千万円と一応プラスになっているが総資産が約2億円減っていた。
3年続けて総資産が約2億円減っているから、こちらの経営状態もかなりまずい。
「インフォドウもノベルスターもかなり経営状態悪くないですか?」
「どうだろうね。ネット広告宣伝費は先払いで支払って貰うから未払いにはならない。インフォドウが倒産の危機に陥ったらM&Aで電子書籍取次事業とだけアスカコムが買収するかな。ノベルスターも良い作品沢山あるし、企業買収するメリットはある」
「…………」
相馬社長は腹黒い。
ネット広告宣伝費を3割も要求したのには経営を陥れようとする裏があった。
コロンウイルスの変異ウイルスに全て罹るのは、たぶん、天罰だと思う。
相馬社長のせいで、ツバサコーポレーション社員の運営メンバー15人のうち6名がコロンウイルスのデルタ株に感染してしまった。
「……社長、コロンウイルス感染してるんですから最上階までは非常階段で登って帰って下さいよ」
運営チームメンバーは低層階の1~3階に住んでいるが、社長は最上階の28階の4LDKの東南角部屋をポケットマネーで分譲して住んでいる。
卵ご飯が食べたいと生卵を求めて相馬社長は私の部屋を訪ねてきた。
貴重な卵を渡したくないから、私は『無い』と嘘をついて追い返したけど、優しい他のメンバー達は1つずつあげた。
運営チームメンバーにコロンウイルスを撒き散らす相馬社長に対して、私以外の社員は寛大だった。
『うちに連載するコミカライズ作品5作品をネット広告で宣伝するよう頼まれたから、掲載料を3割負担して貰う事で引き受けた!!』
人寄せのためにポータルサイトやインターネット専業の広告代理店に多額の年会費を支払って、ネット広告を掲載している。
ポータルサイト最大手のYahaa!!のトップページに掲載するには、スマホとパソコン別枠で、最低金額閑散期が3日間で1000万円かかる。
ネット広告のリンクから読みにくる人が多いから、年契約金25億円支払って掲載している。
Yahaa!!意外にも大手ネットサービス会社にも高額な広告量を支払っている。
ブログ最大手てのmitochondriaにも年契約金で15億円支払っている。
その他、他のポータルサイトや検索サイト、ソーシャルサイトなどにも高額な年契約金を支払っている。
インターネット専業の広告代理店には年契約金25億円。
広告宣伝費に年120億円以上投資している。
コロン禍の巣ごもり消費増で売上高は約520億円と好調だが、経常利益が約86億円で純利益は約64億円となりかなりピンハネされている。
親会社のツバサコムから純利益の目標を100億円にするよう口煩く言われ、頭を抱える。
出版社が発行するコミックの売上はどうしてもオフラインで読め専用端末があるkindleには敵わず、コミックサイトオリジナルの作品で売上を増やし、オリジナル漫画を制作するにあたって協力会社にもネット広告料を負担して貰おうと考えた相馬社長。
「……3億6千万円も支払って頂けるんですか?」
「あぁ、インフォドウが2億円、ノベルスターが1億6千円支払うと契約書を交わした」
ネット広告に掲載するとボーナスポイントが貯まっている月間会員が興味が惹かれたら全話読んでくれる。
マンガが売れたらそのうちの5割を分配するから、ネット広告に掲載すれば作品が人の目につき読まれる頻度が高くなり売上が伸びる。
だが、5作品の宣伝で3億6千万円は高額過ぎると思う。
「広告宣伝費支払ってくれる企画、レディコミ対象で投稿ボーナスキャンペーンをする。面白い作品ならそれでクチコミ数が増えて売上も爆上がりするはずだから人気作品として評価され知名度も上がるはずだから、悪い話ではない」
ボーナスキャンペーン。
対象作品の漫画のレビューとコメントを投稿すると、1投稿あたりレビューは20pt、コメントは2ptをプレゼントする。
月額会員のお客様が対象で本キャンペーンで獲得できるポイント合計は、レビューは700pt、コメントは200ptまでだが、無料の話がある漫画にレビューとコメントを入れてポイントを稼げば有料マンガを18話も無料で読む事ができる。
これでネット広告宣伝費に支払った金額以上の儲けになるとは思われるが、ギャンブル要素が高い。
スマホで株式公告と株式チャートをチェックする。
インフォドウはM&Aで企業買収をし過ぎているのもあり売上高は約850億円もあるのに総利益は約15億円しかなく、買収先の企業の経営状態も悪い事から、経営が危ういと思われる。
そのせいか株価もこの半年間で半値までに下がっている。
ノベルスターはコロン禍で収益UPしてもおかしくないのに、純利益が半減しつつ約1億5千万円と一応プラスになっているが総資産が約2億円減っていた。
3年続けて総資産が約2億円減っているから、こちらの経営状態もかなりまずい。
「インフォドウもノベルスターもかなり経営状態悪くないですか?」
「どうだろうね。ネット広告宣伝費は先払いで支払って貰うから未払いにはならない。インフォドウが倒産の危機に陥ったらM&Aで電子書籍取次事業とだけアスカコムが買収するかな。ノベルスターも良い作品沢山あるし、企業買収するメリットはある」
「…………」
相馬社長は腹黒い。
ネット広告宣伝費を3割も要求したのには経営を陥れようとする裏があった。
コロンウイルスの変異ウイルスに全て罹るのは、たぶん、天罰だと思う。
相馬社長のせいで、ツバサコーポレーション社員の運営メンバー15人のうち6名がコロンウイルスのデルタ株に感染してしまった。
「……社長、コロンウイルス感染してるんですから最上階までは非常階段で登って帰って下さいよ」
運営チームメンバーは低層階の1~3階に住んでいるが、社長は最上階の28階の4LDKの東南角部屋をポケットマネーで分譲して住んでいる。
卵ご飯が食べたいと生卵を求めて相馬社長は私の部屋を訪ねてきた。
貴重な卵を渡したくないから、私は『無い』と嘘をついて追い返したけど、優しい他のメンバー達は1つずつあげた。
運営チームメンバーにコロンウイルスを撒き散らす相馬社長に対して、私以外の社員は寛大だった。
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