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猿系男と夫婦になりたい
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「優は大阪に出張だっけ?」
「うん。今日は泊まりになるって」
遅い時間だからわたしは若鶏のグリル大葉おろしの醤油ソースを、涼はよくばりステーキコンボを注文した。
「……で、聞きたい事って何?」
深夜なのに渋谷駅前のガストは若者級が多くて、内容的に聞くのを躊躇してしまう。
「……ねぇ、涼、涼はわたしを抱いてからは他の女性とやってないって本当?」
「ぷっ、何を言いだすかと思ったら、………事実だけど何?
社内で俺がクライアントと寝て身体で仕事を取ってるっていう噂流れてるけど、そんな事をしたら信頼失うわ。
しかもだ……男ともやってるとか、勘弁して欲しいわ!!」
涼はわたしの質問に対して、むせながら応えてくれた。
「……優と結婚する彩音に言う言葉じゃないけど、俺、お前の事、初めて会った日から好きだった。
でもお前は優の事しかみてなくて告白なんてできなかった。
だから他の女と付き合ってみたりしたけど、お前の事が諦められなかった。
でも、……さすがに結婚するからもう諦めないといけないな」
切なそうに涼が言う。
涼の事をわたしは最低男だと思ってた。
猿のようにやりまっくってると思った。
わたしのことが好きで、でも告白ができなくて、酒に飲まれて酔ったわたしを無理矢理抱いて、身体でわたしを繋ごうとした。
間違ってるけと、そんな涼の事が、わたしは好きで愛してる。
「……わたし、優とではなく、涼と結婚したい。涼の事を気づかないうちに好きになってた。でも、もう優と結納を交わして結婚式場も予約して」
涼とわたしが両想いだとしても、もう遅い……。
「……彩音、俺じゃなく涼の事が好きなのか」
涼と話していたら、気づいたらそこに優がいた。
「彩音の様子がおかしかった気になったから、急いでエラーを直して日帰りで帰ってきた。
彩音……どういう事?
彩音と涼……そういう関係じゃなかったよな、説明して」
わたしの隣に座って、優がわたしの顔をじっと見てくる。
「入社2年目の10月に、彩音と酒を飲んで酔った勢いでやって、それからお前達が結婚決めるまで関係が続いてた」
涼がわたしの代わりに優に説明してくれた。
「……嘘だろ。でも、お前ら付き合ってなかったよな。彩音、涼と身体だけの関係を持ってたのか!?」
「……うん。涼が誰とでもやる人だと思ってたから付き合ってはなかった。涼に抱かれたくて、関係を持ってた」
わたしの発した言葉に優は傷ついた表情を浮かべた。
わたしが淫乱な女だとわかれば、優が婚約破棄してくれるんじゃないかと思った。
「……身体だけの関係なら、今は俺がいる。涼じゃなくて俺でいいだろ……」
「……優、ごめんなさい。わたし……涼がいいの。優に抱かれても感じない。だから、わたしと別れて下さい」
若者達の溜まり場のガストの店内で、わたし達は、好奇な目で見られながら、修羅場ってた。
「……わかった。お前らとは絶交だ。彩音、今日明日で俺、お前のマンションから出るから明後日までは涼の所にいてくれ」
優はそういうとガストから出て行った。
残されたわたしと涼も、冷めた料理を食べる気になれず、優が出てからしばらくしてからガストを出た。
歩いて10分のところにある涼が住んでいるマンションへ向かう。
中学1年生の時から15年間、3人で仲良くつるんでいたけど、その関係が壊れてしまった。
「……優に悪い事をした。あいつも彩音の事をずっと好きで彩音だけを見てたから」
涼がボソッと呟く。
優がわたしと涼が身体の関係を持つ前に気持ちを伝えてくれてたら、わたしは優を選んでたと思う。
マンションに着いたけれど、気持ち的にわたしも涼も沈んでいて、だから
抱き合う事などせずに、シャワーを浴びてから背中合わせで同じベッドで眠った。
優と婚約破棄をしたから、これからどうなるか不安だった。
結婚式場はキャンセルし、招待状を送った人達に破談になった事を伝えないといけない。
優から貰った婚約指輪と結婚指輪をどうしたらよいかも悩んだ。
「うん。今日は泊まりになるって」
遅い時間だからわたしは若鶏のグリル大葉おろしの醤油ソースを、涼はよくばりステーキコンボを注文した。
「……で、聞きたい事って何?」
深夜なのに渋谷駅前のガストは若者級が多くて、内容的に聞くのを躊躇してしまう。
「……ねぇ、涼、涼はわたしを抱いてからは他の女性とやってないって本当?」
「ぷっ、何を言いだすかと思ったら、………事実だけど何?
社内で俺がクライアントと寝て身体で仕事を取ってるっていう噂流れてるけど、そんな事をしたら信頼失うわ。
しかもだ……男ともやってるとか、勘弁して欲しいわ!!」
涼はわたしの質問に対して、むせながら応えてくれた。
「……優と結婚する彩音に言う言葉じゃないけど、俺、お前の事、初めて会った日から好きだった。
でもお前は優の事しかみてなくて告白なんてできなかった。
だから他の女と付き合ってみたりしたけど、お前の事が諦められなかった。
でも、……さすがに結婚するからもう諦めないといけないな」
切なそうに涼が言う。
涼の事をわたしは最低男だと思ってた。
猿のようにやりまっくってると思った。
わたしのことが好きで、でも告白ができなくて、酒に飲まれて酔ったわたしを無理矢理抱いて、身体でわたしを繋ごうとした。
間違ってるけと、そんな涼の事が、わたしは好きで愛してる。
「……わたし、優とではなく、涼と結婚したい。涼の事を気づかないうちに好きになってた。でも、もう優と結納を交わして結婚式場も予約して」
涼とわたしが両想いだとしても、もう遅い……。
「……彩音、俺じゃなく涼の事が好きなのか」
涼と話していたら、気づいたらそこに優がいた。
「彩音の様子がおかしかった気になったから、急いでエラーを直して日帰りで帰ってきた。
彩音……どういう事?
彩音と涼……そういう関係じゃなかったよな、説明して」
わたしの隣に座って、優がわたしの顔をじっと見てくる。
「入社2年目の10月に、彩音と酒を飲んで酔った勢いでやって、それからお前達が結婚決めるまで関係が続いてた」
涼がわたしの代わりに優に説明してくれた。
「……嘘だろ。でも、お前ら付き合ってなかったよな。彩音、涼と身体だけの関係を持ってたのか!?」
「……うん。涼が誰とでもやる人だと思ってたから付き合ってはなかった。涼に抱かれたくて、関係を持ってた」
わたしの発した言葉に優は傷ついた表情を浮かべた。
わたしが淫乱な女だとわかれば、優が婚約破棄してくれるんじゃないかと思った。
「……身体だけの関係なら、今は俺がいる。涼じゃなくて俺でいいだろ……」
「……優、ごめんなさい。わたし……涼がいいの。優に抱かれても感じない。だから、わたしと別れて下さい」
若者達の溜まり場のガストの店内で、わたし達は、好奇な目で見られながら、修羅場ってた。
「……わかった。お前らとは絶交だ。彩音、今日明日で俺、お前のマンションから出るから明後日までは涼の所にいてくれ」
優はそういうとガストから出て行った。
残されたわたしと涼も、冷めた料理を食べる気になれず、優が出てからしばらくしてからガストを出た。
歩いて10分のところにある涼が住んでいるマンションへ向かう。
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「……優に悪い事をした。あいつも彩音の事をずっと好きで彩音だけを見てたから」
涼がボソッと呟く。
優がわたしと涼が身体の関係を持つ前に気持ちを伝えてくれてたら、わたしは優を選んでたと思う。
マンションに着いたけれど、気持ち的にわたしも涼も沈んでいて、だから
抱き合う事などせずに、シャワーを浴びてから背中合わせで同じベッドで眠った。
優と婚約破棄をしたから、これからどうなるか不安だった。
結婚式場はキャンセルし、招待状を送った人達に破談になった事を伝えないといけない。
優から貰った婚約指輪と結婚指輪をどうしたらよいかも悩んだ。
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