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宝 〜かけがえのない存在〜
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「早出と休日出勤しているので19時半までしか働けないので、お先に失礼します!!」
厚生労働省からの残業規制は有難い。
~ 抜粋 ~
残業時間の上限は、原則として月45時間・年360時間とし、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることはできません。
臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、以下を超えることはできません。
年720時間 以内複数月平均80時間 以内 休日労働を含む(「2か月平均」「3か月平均」「4か月平均」「5か月平均」「6か月平均」が全て1月当たり80時間以内)月100時間 未満 休日労働を含む月80時間は、1日当たり4時間程度の残業に相当します。また、原則である月45時間を超えることができるのは、年間6か月までです。
~~~~~~~~~~
勤務時間が8時30分~18時だから平日は8時~19時半まで勤め、土曜日に8時~17時まで勤務し、月に合計45時間残業をしてる。
繁忙期になるとら7時半~21時の勤務になり、土曜日も7時半~17時半まで勤務し、月に合計100時間以内になるよう残業してる。
わたしはこの勤務時間を超えて仕事ができない。
理由は……。
「お母さん、今日もお疲れ様です」
「律樹、遅くなってゴメンねーー!!」
仕事帰りにオフィスビルからマンションまでの帰り道にある 小鳩認定こども園 に3歳になる息子を迎えにいく。
可愛い息子を抱きしめ、保育士さんに挨拶をしてマンションに向かう。
素直で可愛くて賢い我が子。
律樹を抱きしめると疲れが一気に吹き飛ぶ。
律樹の父親は東條課長て、わたしを福岡に行かせないために意図的に避妊を怠ったのか妊娠させられてしまった。
堕ろすなんてできなかった。
福岡に異動にしてから妊娠がわかり、わたしの異動でヤケを起こし、でき婚した東條課長に『ここにも貴方の子がいますよ』なんて修羅場る事は伝えたくなく、シングルマザーになる事を決めた。
性格に難ありの東條課長の血が半分通ってるけど、端整な見た目と賢さだけ遺伝し、性格は大人しい真面目な優しい子でわたしにとって息子の律樹は宝物でかけがえのない存在だった。
福岡にいた時は実家暮らしをしていて、仕事をリタイアしてる母に昼間お世話をして貰い、生後半年からわたしは仕事復帰をした。
東京本社に異動になり、仕事と育児の両立が可能か悩んだ。
実家を頼れなくなるから、激務な仕事柄、律樹の預け先や病気をした時などあれこれ考え、馬島建設を退職しようと思った。
でも、律樹がわたしが設計デザインした沖縄の海上ホテルと福岡に建築したテーマパークのようなショッピングモールに小さいながらに感動してくれて、『僕も将来、お母さんみたいな建築士になる!!』と言ってくたから、建築士として働く姿を律樹に見せ続けたくて仕事を辞めずに律樹と東京へ行く事を決めた。
「律樹、急いでコロッケを油で揚げるから少し待っててね」
19時半に仕事を終えるつもりだったのが21時まで仕事をするはめになり、現在21時半。
律樹に何も食べさせず寝かす事はできないから、帰ってすぐにご飯を食べさせ、シャワーで入浴をすまし、なんとか22時半までに寝かそうと頭の中で段取りをする。
マンションへ入り、エレベーターに乗ろうとしたら、後からやってきた男に思わず顔をしかめる。
「……愛里、その子は……!!」
なぜかうちのマンションのしかも高層階のカードキーを手に持った東條課長がいて、律樹を見て驚く。
東條課長をミニチュアにしたような幼児の律樹。
「こんばんは。いつも母がお世話になってます」
性格は正反対でも賢さと見た目で自分の血を引いた息子だと東條課長は気づいただろう。
性格に難ありの父親に丁寧に挨拶をする息子を見て、
「……愛里、聞きたい事があるからお前の家に上がらせろ」
東條課長と言い合いをする時間がもったいないから無言で従った。
時間が時間だから律樹を早く寝かさないといけないからと、家に帰ってからすぐに手を洗い、エプロンをつけ、昨日の夜に下ごしらえをしていたコロッケを油で揚げる。
そして、千切りしておいたキャベツと作り置きしてあるマカロニサラダと一緒に皿に盛り付け、あらかじめ切った野菜を鍋にいれて短時間に作った味噌汁とご飯を盛り付けて夜ご飯が完成した。
律樹の夜ご飯は15分で完成し、ダイニングテーブルの上に置き、先に食べさせた。
そして、自分のとついでに東條課長の分も作り、律樹の隣に座ってる東條課長に「良かったら食べて下さい」と声をかけて前に置く。
食べ終わった律樹を浴室に連れて行き、律樹が身体と髪を洗ってシャワーを浴びてるのを見守り、出てきて身体を拭いてパジャマを着た律樹の髪をドライヤーで乾かし、歯磨きをさせ、なんとか22時半に寝かしつける事ができた。
厚生労働省からの残業規制は有難い。
~ 抜粋 ~
残業時間の上限は、原則として月45時間・年360時間とし、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることはできません。
臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、以下を超えることはできません。
年720時間 以内複数月平均80時間 以内 休日労働を含む(「2か月平均」「3か月平均」「4か月平均」「5か月平均」「6か月平均」が全て1月当たり80時間以内)月100時間 未満 休日労働を含む月80時間は、1日当たり4時間程度の残業に相当します。また、原則である月45時間を超えることができるのは、年間6か月までです。
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勤務時間が8時30分~18時だから平日は8時~19時半まで勤め、土曜日に8時~17時まで勤務し、月に合計45時間残業をしてる。
繁忙期になるとら7時半~21時の勤務になり、土曜日も7時半~17時半まで勤務し、月に合計100時間以内になるよう残業してる。
わたしはこの勤務時間を超えて仕事ができない。
理由は……。
「お母さん、今日もお疲れ様です」
「律樹、遅くなってゴメンねーー!!」
仕事帰りにオフィスビルからマンションまでの帰り道にある 小鳩認定こども園 に3歳になる息子を迎えにいく。
可愛い息子を抱きしめ、保育士さんに挨拶をしてマンションに向かう。
素直で可愛くて賢い我が子。
律樹を抱きしめると疲れが一気に吹き飛ぶ。
律樹の父親は東條課長て、わたしを福岡に行かせないために意図的に避妊を怠ったのか妊娠させられてしまった。
堕ろすなんてできなかった。
福岡に異動にしてから妊娠がわかり、わたしの異動でヤケを起こし、でき婚した東條課長に『ここにも貴方の子がいますよ』なんて修羅場る事は伝えたくなく、シングルマザーになる事を決めた。
性格に難ありの東條課長の血が半分通ってるけど、端整な見た目と賢さだけ遺伝し、性格は大人しい真面目な優しい子でわたしにとって息子の律樹は宝物でかけがえのない存在だった。
福岡にいた時は実家暮らしをしていて、仕事をリタイアしてる母に昼間お世話をして貰い、生後半年からわたしは仕事復帰をした。
東京本社に異動になり、仕事と育児の両立が可能か悩んだ。
実家を頼れなくなるから、激務な仕事柄、律樹の預け先や病気をした時などあれこれ考え、馬島建設を退職しようと思った。
でも、律樹がわたしが設計デザインした沖縄の海上ホテルと福岡に建築したテーマパークのようなショッピングモールに小さいながらに感動してくれて、『僕も将来、お母さんみたいな建築士になる!!』と言ってくたから、建築士として働く姿を律樹に見せ続けたくて仕事を辞めずに律樹と東京へ行く事を決めた。
「律樹、急いでコロッケを油で揚げるから少し待っててね」
19時半に仕事を終えるつもりだったのが21時まで仕事をするはめになり、現在21時半。
律樹に何も食べさせず寝かす事はできないから、帰ってすぐにご飯を食べさせ、シャワーで入浴をすまし、なんとか22時半までに寝かそうと頭の中で段取りをする。
マンションへ入り、エレベーターに乗ろうとしたら、後からやってきた男に思わず顔をしかめる。
「……愛里、その子は……!!」
なぜかうちのマンションのしかも高層階のカードキーを手に持った東條課長がいて、律樹を見て驚く。
東條課長をミニチュアにしたような幼児の律樹。
「こんばんは。いつも母がお世話になってます」
性格は正反対でも賢さと見た目で自分の血を引いた息子だと東條課長は気づいただろう。
性格に難ありの父親に丁寧に挨拶をする息子を見て、
「……愛里、聞きたい事があるからお前の家に上がらせろ」
東條課長と言い合いをする時間がもったいないから無言で従った。
時間が時間だから律樹を早く寝かさないといけないからと、家に帰ってからすぐに手を洗い、エプロンをつけ、昨日の夜に下ごしらえをしていたコロッケを油で揚げる。
そして、千切りしておいたキャベツと作り置きしてあるマカロニサラダと一緒に皿に盛り付け、あらかじめ切った野菜を鍋にいれて短時間に作った味噌汁とご飯を盛り付けて夜ご飯が完成した。
律樹の夜ご飯は15分で完成し、ダイニングテーブルの上に置き、先に食べさせた。
そして、自分のとついでに東條課長の分も作り、律樹の隣に座ってる東條課長に「良かったら食べて下さい」と声をかけて前に置く。
食べ終わった律樹を浴室に連れて行き、律樹が身体と髪を洗ってシャワーを浴びてるのを見守り、出てきて身体を拭いてパジャマを着た律樹の髪をドライヤーで乾かし、歯磨きをさせ、なんとか22時半に寝かしつける事ができた。
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