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ベンチャー企業CEOの元彼と再会
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在宅勤務でマイペースに仕事ができると騙され就職したブラックIT企業に就職し、3年目。
独り暮らしのマンションの6畳仕事部屋に篭り、ひたすらパソコンのキーボードを叩く生活。
残業手当無しで月給手取り25万円。
安月給なのに納期というノルマに追われ、睡眠時間平均3時間、休日なんて無い。
食事はインターネットで大量購入したカップラーメンと栄養補給のプロテイン。
インターネットで購入したユニークロのTシャツにレギンス、防寒着にパーカー。
オシャレをする余裕なんてない。
目の下隈子に肌も不健康に色白い。
引きこもり生活による運動不足で筋肉が衰え、ガリガリに痩せ細ってしまった。
社畜に朗報。
「敵対的買収で吸収合併!!アンドロイドエージェントに!!」
ブラック企業が、会社設立3年で東証1部上場を果たし、今、業績が鰻登りなベンチャー企業の一部になる。
主力サービスはAIシステム開発。
莫大なデータ入力により統計的に信頼性の高い回答が得られるAIをアンドロイド化させ、企業のテレオペや家庭教師だけでなく、専門的な弁護士、司法書士、などの業務を代行させるシステムを販売している会社。
吸収合併により会社の経営陣が総入れ替えされたため、都内の格式高いホテルの大ホールで合併記念パーティーが行われる。
下っ端社員は式典のみオンライン参加はずが、なぜか、招待状が届いた。
「吸収合併企業の若手社員にランダムで招待状送ってるのかな?」
同期とプロジェクトチームメンバーに訊ねたところ、私以外は届いてなかった。
合併記念パーティー当日。
納期と不具合対応で仕事に追われ、すっかり忘れていて、レンタルドレスと着付けの予約をするのを忘れ、紺地のリクルートスーツで会場に向かう事に。
フォーマルな仕立てのいいスーツやドレスを身に纏った500人の招待客の中、場違いな身なりで出席だけど、仕方がない。
私以外にもリクルートスーツの招待客がいるはずと開き直り、受付に招待状を渡す。
「長谷莉愛さん、こちらへお願いします」
運営スタッフ要員だったのか控え室の個室に案内された。
「先にメイクとヘアーセット致します」
すっぴんにリクルートスーツはやはりまずいのか、ホテルの美容スタッフが駆け付けてきて、フェイスエステをし、メイクとヘアーセットを迅速に施してくれた。
「高そうな……ドレス。私が着ていいんですか?」
「長谷様のために御用意したドレスでございます」
上品な光沢がある藍色の優しい花柄が浮かび上がるレースに、きゅっと絞ったウエストが強調されるAラインのワンピースドレス。
合わせるブラックのパンプスと、ネックレスにヘッドアクセサリーはシャネルの箱に入っていた。
「……会社の経費ですよね?」
着飾った自身の姿を全身が映る鏡に見て、恐縮する。
レンタルでも20万円以上請求されそうだ。
御令嬢のような姿にさせられ、立ち竦んでいたら、控え室のドアが開き、仕立てのいいブラックスーツを着た高身長でスマートな男性が入ってきた。
「莉愛、やっと逢えた」
声をかけられ振り向くと、私が着ているドレスと同じ藍色のネクタイをしめた、眉目秀麗な男性が私に微笑みかけ、名刺を差し出してきた。
「莉愛、俺の片腕として、これから支えて欲しい」
中学高校生時代に付き合っていた元彼、佐久間蓮が目の前にいる。
彼は世界中から注目されているベンチャー企業のCEOになっていた。
独り暮らしのマンションの6畳仕事部屋に篭り、ひたすらパソコンのキーボードを叩く生活。
残業手当無しで月給手取り25万円。
安月給なのに納期というノルマに追われ、睡眠時間平均3時間、休日なんて無い。
食事はインターネットで大量購入したカップラーメンと栄養補給のプロテイン。
インターネットで購入したユニークロのTシャツにレギンス、防寒着にパーカー。
オシャレをする余裕なんてない。
目の下隈子に肌も不健康に色白い。
引きこもり生活による運動不足で筋肉が衰え、ガリガリに痩せ細ってしまった。
社畜に朗報。
「敵対的買収で吸収合併!!アンドロイドエージェントに!!」
ブラック企業が、会社設立3年で東証1部上場を果たし、今、業績が鰻登りなベンチャー企業の一部になる。
主力サービスはAIシステム開発。
莫大なデータ入力により統計的に信頼性の高い回答が得られるAIをアンドロイド化させ、企業のテレオペや家庭教師だけでなく、専門的な弁護士、司法書士、などの業務を代行させるシステムを販売している会社。
吸収合併により会社の経営陣が総入れ替えされたため、都内の格式高いホテルの大ホールで合併記念パーティーが行われる。
下っ端社員は式典のみオンライン参加はずが、なぜか、招待状が届いた。
「吸収合併企業の若手社員にランダムで招待状送ってるのかな?」
同期とプロジェクトチームメンバーに訊ねたところ、私以外は届いてなかった。
合併記念パーティー当日。
納期と不具合対応で仕事に追われ、すっかり忘れていて、レンタルドレスと着付けの予約をするのを忘れ、紺地のリクルートスーツで会場に向かう事に。
フォーマルな仕立てのいいスーツやドレスを身に纏った500人の招待客の中、場違いな身なりで出席だけど、仕方がない。
私以外にもリクルートスーツの招待客がいるはずと開き直り、受付に招待状を渡す。
「長谷莉愛さん、こちらへお願いします」
運営スタッフ要員だったのか控え室の個室に案内された。
「先にメイクとヘアーセット致します」
すっぴんにリクルートスーツはやはりまずいのか、ホテルの美容スタッフが駆け付けてきて、フェイスエステをし、メイクとヘアーセットを迅速に施してくれた。
「高そうな……ドレス。私が着ていいんですか?」
「長谷様のために御用意したドレスでございます」
上品な光沢がある藍色の優しい花柄が浮かび上がるレースに、きゅっと絞ったウエストが強調されるAラインのワンピースドレス。
合わせるブラックのパンプスと、ネックレスにヘッドアクセサリーはシャネルの箱に入っていた。
「……会社の経費ですよね?」
着飾った自身の姿を全身が映る鏡に見て、恐縮する。
レンタルでも20万円以上請求されそうだ。
御令嬢のような姿にさせられ、立ち竦んでいたら、控え室のドアが開き、仕立てのいいブラックスーツを着た高身長でスマートな男性が入ってきた。
「莉愛、やっと逢えた」
声をかけられ振り向くと、私が着ているドレスと同じ藍色のネクタイをしめた、眉目秀麗な男性が私に微笑みかけ、名刺を差し出してきた。
「莉愛、俺の片腕として、これから支えて欲しい」
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彼は世界中から注目されているベンチャー企業のCEOになっていた。
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