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再会は突然に
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『銀座にて無差別殺傷発生、3人受け入れ願います。
34歳男性 意識レベル300
血圧75/55 脈140 SpO2は89%
大腿部切創からの出血
28歳女性 意識レベル450.
血圧68/52脈160SpO2は83%
左胸部からの出血
42歳男性 意識レベル350
血圧75/50脈180 SpO2は78%
右臀部からの出血』
「了解しました」
ここは順天堂大学付属病院、救急医療科。救急隊員からの要請で慌ただしくなる。
ドクター2年目のわたしも研修医の頃から救急医療科にいるため、オペはお手の物。
小さい頃から縫い物が得意だったのが活かせている。
「綾瀬先生は28歳女性をお願いします」
救急隊が到着した。
これからは時間との勝負。
命を助けるため、わたしはいつも戦っている。
「綾瀬先生、おはようございます」
AM8:30 救急医療科の医局
新聞の一面に昨日起きた無差別殺傷事件が載っていて、目を通した。
8人殺傷で、2人死亡。
当院で受け入れた3人は意識不明だが無事で良かった。
わたしの受けた患者も包丁が心臓に刺さっていて、受け入れが少しでも遅かったら助ける事ができなかった。
「最近、無差別殺傷事件が多発してますね」
先月の終わりも、東京駅で無差別通町で19歳の女性が搬送されてきた。
後ろから背中を3付きされ、なんとか命は取り留めたが集中治療室で危ない状態。
先月の始めは、36歳女性がひき逃げにあった。
右足切断になり、かなりの出血で危なかったが助ける事ができた。
でも足が無い事で精神的に病んでいる。
「昨日受け入れした患者さんが心配だから、今日は休みだけど夕方までは仮眠室にいます。何かあったら呼んで下さい」
自分の休憩室へ行き、簡易ベッドに横になった。
「ただいま、加奈子さん、翔(かける)」
病院から徒歩5分のマンション。
小学3年生になる息子が玄関まで走ってきた。
「おかえり、咲良」
高校卒業間際に妊娠し、大学在学中に出産。
翔に手がかかる時期は、学業はなんとか単位を落とさないよう頑張りつつ、育児に専念した。
研修医として病院に勤務するようになってからは、叔母の加奈子さんに翔をお願いする事が多くなったが、翔が家にいる時間にいられれ時はなるべく一緒にいるようにした。
夕方、加奈子さんと一緒に肉じゃがにほうれん草のお浸しに鮭の塩焼きと豆腐とわかめのお味噌汁を作り、3人で食べた。
この時間がわたしにとって1番幸せな時間。
突然、携帯電話の着メロがなった。
病院からの緊急要請ではなく、叔父さんからの電話みたいで、後から折り返そうと思いつつも出る事にした。
『咲良、昨日はご苦労さん。
そっちの3人は無事でなによりだ。
こっち(東京大学附属病院)は5人中3人が心臓やられて出血多量で間に合わなかった』
叔父さんこと高遠玲司(たかとう れいじ)は東京大学医学部の心臓外科の教授をしている。
わたしも東京大学医学部に通っていたが、院の時に順天堂大学に転学した。
ちなみに加奈子さんは叔父さんの奥さんで、私の母の姉になる。
「こっちもわたしが執刀した女性は心臓を1つきされてたよ。
なんとか縫い合わせて、輸血を急いで命を繋いだけど、安定したら再手術が必要かも」
食事中に話す内容じゃないと思いつつ、叔父さんの話に合わせる。
翔を妊娠したとわかった時にわたしの両親は堕胎させようとした。
それを助けてくれたのが子供がいない叔父さん夫婦で、翔を一緒に育ててくれた恩人になる。
「玲司さん、今、食事中なの。
家族団らんの時間に電話をかけてこないでください」
困っているわたしの電話をとり、加奈子さんは伯父さんに一言言ってから電話を切った。
次の日、
「木村さんの心電図がおかしいのよね。レントゲンを撮ってみたけど、異常は無し。意識は戻ったけど、心臓が痛いと申告しているから、心臓外科に回すわ」
救急医療科医として多種多様な知識を学んだけれど、専門ではないので患者の意識が戻り安定したら専門に回す。
カルテを記入してそれを婦長に渡した。
「東京大学付属大学病院に、ハーバードから天才心臓外科医が赴任するって。うち、やばいじゃん」
オぺ看達がこそこそ話しているのが聞こえた。
順天堂大学付属病院は心臓外科と循環器外科が専門だ。
わたしも今は勉強のため、救急医療科でオペの経験を積んでいるが、5年後ぐらいには心臓外科に異動を考えている。
叔父さんが昨日電話をかけてきたのはその事だったのかもしれない。
もっとちゃんと聞くべきだったとため息が出た。
3日後、PM11:30
『綾瀬先生いますか。こちら心臓外科。木村さんが容体悪化。吐血。夜間で当直は平田先生しかいないので、至急来てください』
心臓外科からの内線。
今日は珍しく救急要請がなく、走って心臓外科へ行った。
平田先生はわたしの同期だけど、心臓外科は救急医療科と違いオペの数は少ない。
「原野先生と細田先生に連絡は?」
「しました。でも、2人とも病院から離れたところにいるので東京大学付属病院の心臓外科に医師の派遣を依頼しました。」
血を吐き、身体を痙攣させる木村さんをオペ室に運ぶ。
昼間に取ったレントゲンを見て、おかしなところを探す。
わからず、時間だけが過ぎていく。
「東医大から先生が到着しました」
おじさんかと振り向くと、30代の長身の男性医師。
手術着で顔が良くわからない。
私からレントゲン写真を取り、
「これから、急性大動脈隔離のオペを始めます。」
レントゲン写真を見てすぐに判断し、オペを開始した。
第1助手は平田先生で第2助手をわたしがした。
素早く正確な手術。45分で手術が終わった。
「綾瀬先生、救急医療科から要請です。
秋葉原で放火、8人受け入れるで至急戻って下さい。」
オペ室から出て、受付から言われすぐに救急医療科に戻る事にした。
全身火傷の患者の治療が終わり、落ち着いたところで心臓外科へ向かった。
「昨日は助かったよ。」
「木村さんはもう大丈夫ですか?」
「ハーバード帰りの相馬先生のオペでもう心配ないです。あの手捌き、カッコ良かった」
医局では看護師達の黄色い声で賑やかだった。
「相馬先生はもう帰られたんですか?」
「さっきまで木村さんの容態を気にしていたんだけど、東医大から呼び出しで帰ったよ」
心臓外科に長居はできず、救急医療科に戻った。
患者8人とも全身大火傷で容態は危ないが、夜勤組は帰宅する事になった。
AM14:30
翔が学校から帰ってくるまで時間までわずかだけど、東京大学付属病院まで行く事にした。
PM3:30
東京大学附属病院 フロント
「高遠教授、突然伺ってすみません」
「咲良ちゃん、そんな他人行儀な」
「ここは病院なので。
昨晩はうちに医師を派遣して下さってありがとうございました」
「ふふ、咲良ちゃんも担当だったからと、心臓外科に呼ばれて居たんだって、相馬から聞いたよ」
叔父さんがニヤニヤわたしを見た。
「相馬に会いたいの?医局にいるから呼んでこようか?相馬も昔の教え子と話したいだろうし。
翔の事もあるしちゃんと話した方がいい」
叔父さんが携帯電話を出し、電話をかけようとした。
「相馬先生には翔のことは言わないで下さい。
私が勝手に産んで育ててるんです。
翔が家で待っているのでもう帰ります。
御礼を言いに来ただけなので失礼します」
わたしは叔父さんにそういうと、病院から出た。
口の軽い叔父さんだから、蓮翔君に翔の事を話しているかも知れない。
私が勝手に産んで育てたんだから、蓮翔君には迷惑はかけれない。
PM4:30
「ただいま、加奈子さん、翔」
家に着くと、2人は出かける仕度をしていた。
「玲司おじさんが高級イタリアンをごちそうしてくれるんだって。俺、ワタリガニのトマトパスタとガーリックトーストが食べたい」
滅多に外食に行かないから、翔がはしゃいで喜んでいた。
「さっき、おじさんに会いに行ったけどそんな事行ってなかったよ。
加奈子さん、もしかして相馬先生と食事とかじゃないですよね?
もしそうなら、わたしと翔は別のところに食べに行きます」
加奈子さんは困った顔をしていた。
わたしは叔父さんに電話をした。
「叔父さん、咲良だけど、今日の食事はわたしと翔は行きません。
加奈子さんと夫婦で楽しんで下さい。では」
わたしは翔の手を握り、外に出た。
「翔、焼肉を食べに行こうか」
叔父さんが絶対に食べに行かない焼肉屋に行くことにした。
元々イタリアンより焼肉が好物な翔は喜んで着いてきた。
34歳男性 意識レベル300
血圧75/55 脈140 SpO2は89%
大腿部切創からの出血
28歳女性 意識レベル450.
血圧68/52脈160SpO2は83%
左胸部からの出血
42歳男性 意識レベル350
血圧75/50脈180 SpO2は78%
右臀部からの出血』
「了解しました」
ここは順天堂大学付属病院、救急医療科。救急隊員からの要請で慌ただしくなる。
ドクター2年目のわたしも研修医の頃から救急医療科にいるため、オペはお手の物。
小さい頃から縫い物が得意だったのが活かせている。
「綾瀬先生は28歳女性をお願いします」
救急隊が到着した。
これからは時間との勝負。
命を助けるため、わたしはいつも戦っている。
「綾瀬先生、おはようございます」
AM8:30 救急医療科の医局
新聞の一面に昨日起きた無差別殺傷事件が載っていて、目を通した。
8人殺傷で、2人死亡。
当院で受け入れた3人は意識不明だが無事で良かった。
わたしの受けた患者も包丁が心臓に刺さっていて、受け入れが少しでも遅かったら助ける事ができなかった。
「最近、無差別殺傷事件が多発してますね」
先月の終わりも、東京駅で無差別通町で19歳の女性が搬送されてきた。
後ろから背中を3付きされ、なんとか命は取り留めたが集中治療室で危ない状態。
先月の始めは、36歳女性がひき逃げにあった。
右足切断になり、かなりの出血で危なかったが助ける事ができた。
でも足が無い事で精神的に病んでいる。
「昨日受け入れした患者さんが心配だから、今日は休みだけど夕方までは仮眠室にいます。何かあったら呼んで下さい」
自分の休憩室へ行き、簡易ベッドに横になった。
「ただいま、加奈子さん、翔(かける)」
病院から徒歩5分のマンション。
小学3年生になる息子が玄関まで走ってきた。
「おかえり、咲良」
高校卒業間際に妊娠し、大学在学中に出産。
翔に手がかかる時期は、学業はなんとか単位を落とさないよう頑張りつつ、育児に専念した。
研修医として病院に勤務するようになってからは、叔母の加奈子さんに翔をお願いする事が多くなったが、翔が家にいる時間にいられれ時はなるべく一緒にいるようにした。
夕方、加奈子さんと一緒に肉じゃがにほうれん草のお浸しに鮭の塩焼きと豆腐とわかめのお味噌汁を作り、3人で食べた。
この時間がわたしにとって1番幸せな時間。
突然、携帯電話の着メロがなった。
病院からの緊急要請ではなく、叔父さんからの電話みたいで、後から折り返そうと思いつつも出る事にした。
『咲良、昨日はご苦労さん。
そっちの3人は無事でなによりだ。
こっち(東京大学附属病院)は5人中3人が心臓やられて出血多量で間に合わなかった』
叔父さんこと高遠玲司(たかとう れいじ)は東京大学医学部の心臓外科の教授をしている。
わたしも東京大学医学部に通っていたが、院の時に順天堂大学に転学した。
ちなみに加奈子さんは叔父さんの奥さんで、私の母の姉になる。
「こっちもわたしが執刀した女性は心臓を1つきされてたよ。
なんとか縫い合わせて、輸血を急いで命を繋いだけど、安定したら再手術が必要かも」
食事中に話す内容じゃないと思いつつ、叔父さんの話に合わせる。
翔を妊娠したとわかった時にわたしの両親は堕胎させようとした。
それを助けてくれたのが子供がいない叔父さん夫婦で、翔を一緒に育ててくれた恩人になる。
「玲司さん、今、食事中なの。
家族団らんの時間に電話をかけてこないでください」
困っているわたしの電話をとり、加奈子さんは伯父さんに一言言ってから電話を切った。
次の日、
「木村さんの心電図がおかしいのよね。レントゲンを撮ってみたけど、異常は無し。意識は戻ったけど、心臓が痛いと申告しているから、心臓外科に回すわ」
救急医療科医として多種多様な知識を学んだけれど、専門ではないので患者の意識が戻り安定したら専門に回す。
カルテを記入してそれを婦長に渡した。
「東京大学付属大学病院に、ハーバードから天才心臓外科医が赴任するって。うち、やばいじゃん」
オぺ看達がこそこそ話しているのが聞こえた。
順天堂大学付属病院は心臓外科と循環器外科が専門だ。
わたしも今は勉強のため、救急医療科でオペの経験を積んでいるが、5年後ぐらいには心臓外科に異動を考えている。
叔父さんが昨日電話をかけてきたのはその事だったのかもしれない。
もっとちゃんと聞くべきだったとため息が出た。
3日後、PM11:30
『綾瀬先生いますか。こちら心臓外科。木村さんが容体悪化。吐血。夜間で当直は平田先生しかいないので、至急来てください』
心臓外科からの内線。
今日は珍しく救急要請がなく、走って心臓外科へ行った。
平田先生はわたしの同期だけど、心臓外科は救急医療科と違いオペの数は少ない。
「原野先生と細田先生に連絡は?」
「しました。でも、2人とも病院から離れたところにいるので東京大学付属病院の心臓外科に医師の派遣を依頼しました。」
血を吐き、身体を痙攣させる木村さんをオペ室に運ぶ。
昼間に取ったレントゲンを見て、おかしなところを探す。
わからず、時間だけが過ぎていく。
「東医大から先生が到着しました」
おじさんかと振り向くと、30代の長身の男性医師。
手術着で顔が良くわからない。
私からレントゲン写真を取り、
「これから、急性大動脈隔離のオペを始めます。」
レントゲン写真を見てすぐに判断し、オペを開始した。
第1助手は平田先生で第2助手をわたしがした。
素早く正確な手術。45分で手術が終わった。
「綾瀬先生、救急医療科から要請です。
秋葉原で放火、8人受け入れるで至急戻って下さい。」
オペ室から出て、受付から言われすぐに救急医療科に戻る事にした。
全身火傷の患者の治療が終わり、落ち着いたところで心臓外科へ向かった。
「昨日は助かったよ。」
「木村さんはもう大丈夫ですか?」
「ハーバード帰りの相馬先生のオペでもう心配ないです。あの手捌き、カッコ良かった」
医局では看護師達の黄色い声で賑やかだった。
「相馬先生はもう帰られたんですか?」
「さっきまで木村さんの容態を気にしていたんだけど、東医大から呼び出しで帰ったよ」
心臓外科に長居はできず、救急医療科に戻った。
患者8人とも全身大火傷で容態は危ないが、夜勤組は帰宅する事になった。
AM14:30
翔が学校から帰ってくるまで時間までわずかだけど、東京大学付属病院まで行く事にした。
PM3:30
東京大学附属病院 フロント
「高遠教授、突然伺ってすみません」
「咲良ちゃん、そんな他人行儀な」
「ここは病院なので。
昨晩はうちに医師を派遣して下さってありがとうございました」
「ふふ、咲良ちゃんも担当だったからと、心臓外科に呼ばれて居たんだって、相馬から聞いたよ」
叔父さんがニヤニヤわたしを見た。
「相馬に会いたいの?医局にいるから呼んでこようか?相馬も昔の教え子と話したいだろうし。
翔の事もあるしちゃんと話した方がいい」
叔父さんが携帯電話を出し、電話をかけようとした。
「相馬先生には翔のことは言わないで下さい。
私が勝手に産んで育ててるんです。
翔が家で待っているのでもう帰ります。
御礼を言いに来ただけなので失礼します」
わたしは叔父さんにそういうと、病院から出た。
口の軽い叔父さんだから、蓮翔君に翔の事を話しているかも知れない。
私が勝手に産んで育てたんだから、蓮翔君には迷惑はかけれない。
PM4:30
「ただいま、加奈子さん、翔」
家に着くと、2人は出かける仕度をしていた。
「玲司おじさんが高級イタリアンをごちそうしてくれるんだって。俺、ワタリガニのトマトパスタとガーリックトーストが食べたい」
滅多に外食に行かないから、翔がはしゃいで喜んでいた。
「さっき、おじさんに会いに行ったけどそんな事行ってなかったよ。
加奈子さん、もしかして相馬先生と食事とかじゃないですよね?
もしそうなら、わたしと翔は別のところに食べに行きます」
加奈子さんは困った顔をしていた。
わたしは叔父さんに電話をした。
「叔父さん、咲良だけど、今日の食事はわたしと翔は行きません。
加奈子さんと夫婦で楽しんで下さい。では」
わたしは翔の手を握り、外に出た。
「翔、焼肉を食べに行こうか」
叔父さんが絶対に食べに行かない焼肉屋に行くことにした。
元々イタリアンより焼肉が好物な翔は喜んで着いてきた。
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