4 / 7
妹のような大切な子だから side 志貴
しおりを挟む
俺は、決して手を出したらいけない、年下の片思いの相手がいる。
隣の家に住んでいる5歳年下の幼馴染の堀田芽生
芽生は、肌が雪のように白く、小さくて華奢な百合の花のような守ってやりたくなるような子だ。
大きな二重の瞳に、ふっくらした小さな唇。
ゆるいウエーブのかかった茶色い地毛。
誰もが彼女を一目見るだけで恋をする。
俺は、芽生が5歳の少女の頃から、大人の女性になる姿、を、ずっと見てきた。
芽生が小学5年の時に、急に大人びてきて、高校1年の俺は、この時から、芽生に、欲情してしまい、マズイと思った……。
俺は、ロリコンじゃない
と、当時の俺は、かなり、葛藤した。
芽生に、手を出さない自信は無かったけど、懐いて、毎日、寝る前に俺の部屋に遊びに来る彼女を拒否る事ができず、俺は、狼にならないよう、必死に耐えた。
芽生に手を出したらいけない。
俺を兄と慕って懐いてくれる芽生との関係を壊したくない。
俺は、芽生に手を出さないために、適当に見た目がタイプの女性と付き合い、欲情を発散した……。
好きでもない相手に欲情をぶつける行為は、ただの排泄行為と同じで、ただ、虚しく、でも、発散させないと、芽生に手を出してしまいそうな俺がいて、辞める事ができなかった。
俺が大学院修士課程を卒業し、就職してからは、仕事柄、残業や飲み会で帰宅が23時過ぎることから、芽生は日曜日にしか、俺の部屋に来なくなった。
寂しいなと思いつつも、ほっとしている俺がいた。
毎週日曜日、俺に寝起きドッキリを仕掛けてくる芽生。
俺の理性を試しているのかと思うような、襲って下さいという事ばかり仕掛けてくる芽生。
毎週金曜日の夜に、欲情を発散させるために付き合ってる恋人とホテルで逢瀬を重ねた。
芽生との日曜日を平常心で過ごすために……。
芽生は、俺が女性と付き合って別れてを繰り返すのを知っている。
『もう、別れたの?流行っ、2週間続いてないじゃん!!』
俺は、同じ相手と身体を何度も重ねあわす事ができなかった。
芽生と見た目がかけ離れているから、1度やったら、興味を失い欲情が湧かないから……。
そんな俺だけど、勤めている会社の総務に、芽生に見た目が似ている子を見つけた。
だから、同期に合コンをセッティングして貰い、口説き落とし、その子を欲情の発散相手として交際する事にした。
芽生と比べたら、月とスッポン
芽生と似てるのは、背と体型と、肌の白さぐらい。
だから、毎週、金曜日の夜から土曜日の夜まで一緒に過ごしていても、彼女の事を、愛してはいない……。
俺が毎週のように外泊をしてるから、母さんに理由を聞かれ、話を濁していたけど、あれこれ煩く言われるから、職場で知り合った彼女と過ごしてると、打ち明けた。
それが仇となった……。
土曜日の夜に、職場の飲み会帰りで、酔って足元がおぼつかない芽生に、
「他の女性を触った手で、わたしを触らないで。わたしは、大丈夫。もう、わたしの事を構わないで」
と、俺が芽生の手を取ろうとしたら、拒絶された。
そして、芽生の大きな瞳から、涙が溢れ、流れた。
母さんが、俺に彼女ができて毎週泊まりでデートをしてる事を、芽生に、話したようだった……。
「志貴くんなんて、大嫌い。わたしに優しくしないで!!」
芽生が走りのタクシーを捕まえ、家と反対方向に向かって行った。
俺は、芽生を追いかけようとしたが、タクシーに乗られたら、どうしようもできない……。
芽生にひたすら、LINE通話をかけ続けた。
家に帰り、芽生の母さんに事情を話し、芽生に連絡をして貰った。
それでも、芽生は出なかった。
芽生が無事に帰ってくる事を、俺は、ひたすら祈った……。
隣の家に住んでいる5歳年下の幼馴染の堀田芽生
芽生は、肌が雪のように白く、小さくて華奢な百合の花のような守ってやりたくなるような子だ。
大きな二重の瞳に、ふっくらした小さな唇。
ゆるいウエーブのかかった茶色い地毛。
誰もが彼女を一目見るだけで恋をする。
俺は、芽生が5歳の少女の頃から、大人の女性になる姿、を、ずっと見てきた。
芽生が小学5年の時に、急に大人びてきて、高校1年の俺は、この時から、芽生に、欲情してしまい、マズイと思った……。
俺は、ロリコンじゃない
と、当時の俺は、かなり、葛藤した。
芽生に、手を出さない自信は無かったけど、懐いて、毎日、寝る前に俺の部屋に遊びに来る彼女を拒否る事ができず、俺は、狼にならないよう、必死に耐えた。
芽生に手を出したらいけない。
俺を兄と慕って懐いてくれる芽生との関係を壊したくない。
俺は、芽生に手を出さないために、適当に見た目がタイプの女性と付き合い、欲情を発散した……。
好きでもない相手に欲情をぶつける行為は、ただの排泄行為と同じで、ただ、虚しく、でも、発散させないと、芽生に手を出してしまいそうな俺がいて、辞める事ができなかった。
俺が大学院修士課程を卒業し、就職してからは、仕事柄、残業や飲み会で帰宅が23時過ぎることから、芽生は日曜日にしか、俺の部屋に来なくなった。
寂しいなと思いつつも、ほっとしている俺がいた。
毎週日曜日、俺に寝起きドッキリを仕掛けてくる芽生。
俺の理性を試しているのかと思うような、襲って下さいという事ばかり仕掛けてくる芽生。
毎週金曜日の夜に、欲情を発散させるために付き合ってる恋人とホテルで逢瀬を重ねた。
芽生との日曜日を平常心で過ごすために……。
芽生は、俺が女性と付き合って別れてを繰り返すのを知っている。
『もう、別れたの?流行っ、2週間続いてないじゃん!!』
俺は、同じ相手と身体を何度も重ねあわす事ができなかった。
芽生と見た目がかけ離れているから、1度やったら、興味を失い欲情が湧かないから……。
そんな俺だけど、勤めている会社の総務に、芽生に見た目が似ている子を見つけた。
だから、同期に合コンをセッティングして貰い、口説き落とし、その子を欲情の発散相手として交際する事にした。
芽生と比べたら、月とスッポン
芽生と似てるのは、背と体型と、肌の白さぐらい。
だから、毎週、金曜日の夜から土曜日の夜まで一緒に過ごしていても、彼女の事を、愛してはいない……。
俺が毎週のように外泊をしてるから、母さんに理由を聞かれ、話を濁していたけど、あれこれ煩く言われるから、職場で知り合った彼女と過ごしてると、打ち明けた。
それが仇となった……。
土曜日の夜に、職場の飲み会帰りで、酔って足元がおぼつかない芽生に、
「他の女性を触った手で、わたしを触らないで。わたしは、大丈夫。もう、わたしの事を構わないで」
と、俺が芽生の手を取ろうとしたら、拒絶された。
そして、芽生の大きな瞳から、涙が溢れ、流れた。
母さんが、俺に彼女ができて毎週泊まりでデートをしてる事を、芽生に、話したようだった……。
「志貴くんなんて、大嫌い。わたしに優しくしないで!!」
芽生が走りのタクシーを捕まえ、家と反対方向に向かって行った。
俺は、芽生を追いかけようとしたが、タクシーに乗られたら、どうしようもできない……。
芽生にひたすら、LINE通話をかけ続けた。
家に帰り、芽生の母さんに事情を話し、芽生に連絡をして貰った。
それでも、芽生は出なかった。
芽生が無事に帰ってくる事を、俺は、ひたすら祈った……。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
死を回避したい悪役令嬢は、ヒロインを破滅へと導く
miniko
恋愛
お茶会の参加中に魔獣に襲われたオフィーリアは前世を思い出し、自分が乙女ゲームの2番手悪役令嬢に転生してしまった事を悟った。
ゲームの結末によっては、断罪されて火あぶりの刑に処されてしまうかもしれない立場のキャラクターだ。
断罪を回避したい彼女は、攻略対象者である公爵令息との縁談を丁重に断ったのだが、何故か婚約する代わりに彼と友人になるはめに。
ゲームのキャラとは距離を取りたいのに、メインの悪役令嬢にも妙に懐かれてしまう。
更に、ヒロインや王子はなにかと因縁をつけてきて……。
平和的に悪役の座を降りたかっただけなのに、どうやらそれは無理みたいだ。
しかし、オフィーリアが人助けと自分の断罪回避の為に行っていた地道な根回しは、徐々に実を結び始める。
それがヒロインにとってのハッピーエンドを阻む結果になったとしても、仕方の無い事だよね?
だって本来、悪役って主役を邪魔するものでしょう?
※主人公以外の視点が入る事があります。主人公視点は一人称、他者視点は三人称で書いています。
※連載開始早々、タイトル変更しました。(なかなかピンと来ないので、また変わるかも……)
※感想欄は、ネタバレ有り/無しの分類を一切おこなっておりません。ご了承下さい。
聖女なので公爵子息と結婚しました。でも彼には好きな人がいるそうです。
MIRICO
恋愛
癒しの力を持つ聖女、エヴリーヌ。彼女は聖女の嫁ぎ制度により、公爵子息であるカリス・ヴォルテールに嫁ぐことになった。しかしカリスは、ブラシェーロ公爵子息に嫁ぐ聖女、アティを愛していたのだ。
カリスはエヴリーヌに二年後の離婚を願う。王の命令で結婚することになったが、愛する人がいるためエヴリーヌを幸せにできないからだ。
勝手に決められた結婚なのに、二年で離婚!?
アティを愛していても、他の公爵子息の妻となったアティと結婚するわけにもいかない。離婚した後は独身のまま、後継者も親戚の子に渡すことを辞さない。そんなカリスの切実な純情の前に、エヴリーヌは二年後の離婚を承諾した。
なんてやつ。そうは思ったけれど、カリスは心優しく、二年後の離婚が決まってもエヴリーヌを蔑ろにしない、誠実な男だった。
やめて、優しくしないで。私が好きになっちゃうから!!
ブックマーク・いいね・ご感想等、ありがとうございます。誤字もお知らせくださりありがとうございます。修正します。ご感想お返事ネタバレになりそうなので控えさせていただきます。
短い怖い話 (怖い話、ホラー、短編集)
本野汐梨 Honno Siori
ホラー
あなたの身近にも訪れるかもしれない恐怖を集めました。
全て一話完結ですのでどこから読んでもらっても構いません。
短くて詳しい概要がよくわからないと思われるかもしれません。しかし、その分、なぜ本文の様な恐怖の事象が起こったのか、あなた自身で考えてみてください。
たくさんの短いお話の中から、是非お気に入りの恐怖を見つけてください。
もう二度と、愛さない
蜜迦
恋愛
エルベ侯爵家のリリティスは、婚約者であるレティエ皇太子に長年想いを寄せていた。
しかし、彼の側にはいつも伯爵令嬢クロエの姿があった。
クロエを疎ましく思いながらも必死に耐え続ける日々。
そんなある日、クロエから「謝罪がしたい」と記された手紙が届いて──
2度目の人生は愛されて幸せになります。
たろ
恋愛
【愛されない王妃】
ジュリエットとして生き不治の病で亡くなった。
生まれ変わったのはシェリーナという少女。
両親を事故で亡くし、引き取られた親族に虐められ疎まれた。
そんな時シェリーナを引き取ってくれたのは母の友人だった。
しかし息子のケインはシェリーナが気に入らない。ケインが嫌うことで屋敷の使用人達もやはり蔑んでいい者としてシェリーナを見るようになり、ここでもシェリーナは辛い日々を過ごすことになった。
ケインがシェリーナと仲良くなるにつれシェリーナの屋敷での生活が令嬢らしくないことに気がついたケイン。
そして自分の態度がシェリーナを苦しめていたことに気がつき、落ち込み後悔しながらもう一度関係を新たに築くために必死で信用を得ようと頑張る。
そしてシェリーナも心を開き始めた。
駆け落ちした姉に代わって、悪辣公爵のもとへ嫁ぎましたところ 〜えっ?姉が帰ってきた?こっちは幸せに暮らしているので、お構いなく!〜
あーもんど
恋愛
『私は恋に生きるから、探さないでそっとしておいてほしい』
という置き手紙を残して、駆け落ちした姉のクラリス。
それにより、主人公のレイチェルは姉の婚約者────“悪辣公爵”と呼ばれるヘレスと結婚することに。
そうして、始まった新婚生活はやはり前途多難で……。
まず、夫が会いに来ない。
次に、使用人が仕事をしてくれない。
なので、レイチェル自ら家事などをしないといけず……とても大変。
でも────自由気ままに一人で過ごせる生活は、案外悪くなく……?
そんな時、夫が現れて使用人達の職務放棄を知る。
すると、まさかの大激怒!?
あっという間に使用人達を懲らしめ、それからはレイチェルとの時間も持つように。
────もっと残忍で冷酷な方かと思ったけど、結構優しいわね。
と夫を見直すようになった頃、姉が帰ってきて……?
善意の押し付けとでも言うべきか、「あんな男とは、離婚しなさい!」と迫ってきた。
────いやいや!こっちは幸せに暮らしているので、放っておいてください!
◆小説家になろう様でも、公開中◆
THE NEW GATE
風波しのぎ
ファンタジー
ダンジョン【異界の門】。その最深部でシンは戦っていた。デスゲームと化したVRMMO【THE NEW GATE(ザ・ニューゲート)】の最後の敵と。激しい戦いに勝利し、囚われていたプレイヤー達を解放したシン。しかし、安心したのも束の間突如ダンジョンの最奥に設置されていた扉が開き、シンは意識を失う。目覚めたとき、シンの目の前に広がっていたのは本物の【THE NEW GATE】の世界だった。
婚約者に浮気されていたので彼の前から姿を消してみました。
ほったげな
恋愛
エイミは大学の時に伯爵令息のハルヒトと出会って、惹かれるようになる。ハルヒトに告白されて付き合うようになった。そして、働き始めてハルヒトにプロポーズされて婚約した。だが、ハルヒトはミハナという女性と浮気していた。それを知ったミハナはハルヒトの前から姿を消し、遠い土地で生活を始めた。その土地でコウと出会い・・・?!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる