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大好きな彼に、本命の彼女ができた?
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ママが趣味のネットショッピングのお取り寄せグルメを、お隣におすそ分けに持って行ってと言われ、土曜日の午後のショート勤務を終えて家に帰ってすぐに、お使いに使われるわたし。
志貴くんのうちのドアベルを鳴らし、志貴くんのお母さんに、お取り寄せしたチーズケーキを、渡す。
「志貴くんは、今日は留守ですか!」
いつもは、お取り寄せグルメを持って来たら出てくるのに、今日は、出て来なくて、志貴くんのお母さんに聞いた。
「彼女とデートよ。珍しく、半年つづいてるかな。会社の総務の子でね、このままいけば、結婚かな」
わたしが志貴くんを兄と慕ってると思ってる志貴くんのお母さんが、嬉しそうに言った。
志貴くんは、背が高くて、知的な整った顔立ちで、社交的で頭も良い。
だから、かなり、モテる。
だから、仕事や友達関係の付き合いで合コンに参加し、よく、彼女が、できる……。
でも、いつも、2週間ぐらいで別れてたから、気にしてなかった。
志貴くんに彼女がいて、半年も付き合ってる事を知ったわたし……。
志貴くんのお母さんの前では、
「そうなんだ……」
と、平然に聞き流したけれど、うちに戻り、自分の部屋にこもって、泣き崩れてしまった。
ベッドに寝っ転がり、泣き崩れていたら、iPhoneが鳴る。
“芽生、安達拓馬(あだちたくま)副院長がご飯を奢ってくれるって?行かない?”
勤務してる歯科医院の同僚で親友の、仁村奈緒(にむらなお)ちゃんから、LINEメッセージが届いた。
いつもは、気づかないふりして、LINEを開かないようにしてるけど、つい、開いてしまった。
強制ではないけど、付き合いだから、気分が乗らないけれど、出席する事にした。
「堀田さんが参加してくれるなんて嬉しいな」
個人経営の歯科医院の跡取の、2枚目歯科医師32歳で、おば様達のHeartを掴んでる、拓馬副院長。
歯科医院から少し離れたお洒落な居酒屋の個室で、若い、歯科衛生士と医療事務のメンバーと6人で呑んでた。
「拓馬副院長、ご馳走になります」
丁寧に拓馬副院長に挨拶をし、ビール瓶を持ち、拓馬副院長のグラスに、注いだ。
そして、奈緒ちゃんのところに行く。
拓馬副院長は、わたしに、隣に座って欲しいそぶりをしているけれど、そそくさと逃げた。
わたしと奈緒ちゃん以外の先輩方は、拓馬副院長にLOVEだから、あまり長居をすると、先輩方に目をつけられてしまう……。
職場では円満な人間関係を築いて、平和に働きたい。
「芽生ちゃん、目が赤いけど、大丈夫?」
さっきまで、泣き崩れていたから、メイクは直しても、目とまぶたは、腫れたままだった。
「う……ん、ちょっとショックな事があって、泣き崩れてたの」
「隣の大好きな人と何かあった?」
「なんかね。わたし、知らなかったんだけど、志貴くん、職場の女性と交際していて、半年続いてるんだって。志貴くんのお母さんから聞いて、ショックで……」
奈緒ちゃんには、志貴くんへの報われない恋心について、よく相談していた……。
「たったの半年じゃん。気にしないって、無理か。とにかく、今日は、飲もう」
奈緒ちゃんが、わたしに、梅酒サワーを注文してくれた。
普段、好んでお酒を飲まないわたしだけど、無意識にサワーや酎ハイをグラスで5杯も飲んでしまってた。
人は、辛い事がお酒に溺れてしまう
完全にやらかしたけど、ショックが大きかったからか、意識はしっかりしていて、職場の食事会という飲み会がお開きになった後、普通に歩いて、家に向かう……。
「芽生、こんな時間に何、ぽっつり歩いてる!!」
わたしの背後から、愛おしい志貴くんの怒ってる声が聞こえた。
志貴くんは、わたしに、駆け寄ってきた。
「……職場の食事会の帰りだよ」
「もう、10時だよ。……おまえ、お酒を相当飲まされただろ。顔が赤いし、ふらふら歩いて危ない」
志貴くんが、ため息をついて、わたしの手を掴んだ。
いつもなら、嬉しいのに、わたしは、志貴くんの手を振り払った。
「他の女性を触った手で、わたしを触らないで。わたしは、大丈夫。もう、わたしの事を構わないで」
こんな事を言いたくないのに、相当アルコールが体内に入ってるからなのか、泣きたくないのに涙が溢れ出て、そして、志貴くんを拒絶する言葉を発してた。
「志貴くんなんて、大嫌い。わたしに優しくしないで!!」
わたし、ちょうど通りかかったタクシーを止め、乗り込んだ……。
そして、タクシーで行くのは割高だけど、遠くに行きたくて、夜の街の銀座に向かった。
志貴くんは、職場に恋人がいて、半年も交際が続いてる……。
奈緒ちゃんは、たったの半年って言ってたけど、志貴くんは彼女と2週間しか続いた事がなかった。
だから、今付き合ってる彼女とは、本気で付き合ってるのかもしれない。
銀座の街につき、目についたBARに入った。
わたし、志貴くんしか好きになれなくて、今まで、男性と付き合った事がなかった。
志貴くんが、わたし以外の女性のものになった今、誰でもいいから、男性に慰めて欲しいと、思ってしまった。
志貴くんのうちのドアベルを鳴らし、志貴くんのお母さんに、お取り寄せしたチーズケーキを、渡す。
「志貴くんは、今日は留守ですか!」
いつもは、お取り寄せグルメを持って来たら出てくるのに、今日は、出て来なくて、志貴くんのお母さんに聞いた。
「彼女とデートよ。珍しく、半年つづいてるかな。会社の総務の子でね、このままいけば、結婚かな」
わたしが志貴くんを兄と慕ってると思ってる志貴くんのお母さんが、嬉しそうに言った。
志貴くんは、背が高くて、知的な整った顔立ちで、社交的で頭も良い。
だから、かなり、モテる。
だから、仕事や友達関係の付き合いで合コンに参加し、よく、彼女が、できる……。
でも、いつも、2週間ぐらいで別れてたから、気にしてなかった。
志貴くんに彼女がいて、半年も付き合ってる事を知ったわたし……。
志貴くんのお母さんの前では、
「そうなんだ……」
と、平然に聞き流したけれど、うちに戻り、自分の部屋にこもって、泣き崩れてしまった。
ベッドに寝っ転がり、泣き崩れていたら、iPhoneが鳴る。
“芽生、安達拓馬(あだちたくま)副院長がご飯を奢ってくれるって?行かない?”
勤務してる歯科医院の同僚で親友の、仁村奈緒(にむらなお)ちゃんから、LINEメッセージが届いた。
いつもは、気づかないふりして、LINEを開かないようにしてるけど、つい、開いてしまった。
強制ではないけど、付き合いだから、気分が乗らないけれど、出席する事にした。
「堀田さんが参加してくれるなんて嬉しいな」
個人経営の歯科医院の跡取の、2枚目歯科医師32歳で、おば様達のHeartを掴んでる、拓馬副院長。
歯科医院から少し離れたお洒落な居酒屋の個室で、若い、歯科衛生士と医療事務のメンバーと6人で呑んでた。
「拓馬副院長、ご馳走になります」
丁寧に拓馬副院長に挨拶をし、ビール瓶を持ち、拓馬副院長のグラスに、注いだ。
そして、奈緒ちゃんのところに行く。
拓馬副院長は、わたしに、隣に座って欲しいそぶりをしているけれど、そそくさと逃げた。
わたしと奈緒ちゃん以外の先輩方は、拓馬副院長にLOVEだから、あまり長居をすると、先輩方に目をつけられてしまう……。
職場では円満な人間関係を築いて、平和に働きたい。
「芽生ちゃん、目が赤いけど、大丈夫?」
さっきまで、泣き崩れていたから、メイクは直しても、目とまぶたは、腫れたままだった。
「う……ん、ちょっとショックな事があって、泣き崩れてたの」
「隣の大好きな人と何かあった?」
「なんかね。わたし、知らなかったんだけど、志貴くん、職場の女性と交際していて、半年続いてるんだって。志貴くんのお母さんから聞いて、ショックで……」
奈緒ちゃんには、志貴くんへの報われない恋心について、よく相談していた……。
「たったの半年じゃん。気にしないって、無理か。とにかく、今日は、飲もう」
奈緒ちゃんが、わたしに、梅酒サワーを注文してくれた。
普段、好んでお酒を飲まないわたしだけど、無意識にサワーや酎ハイをグラスで5杯も飲んでしまってた。
人は、辛い事がお酒に溺れてしまう
完全にやらかしたけど、ショックが大きかったからか、意識はしっかりしていて、職場の食事会という飲み会がお開きになった後、普通に歩いて、家に向かう……。
「芽生、こんな時間に何、ぽっつり歩いてる!!」
わたしの背後から、愛おしい志貴くんの怒ってる声が聞こえた。
志貴くんは、わたしに、駆け寄ってきた。
「……職場の食事会の帰りだよ」
「もう、10時だよ。……おまえ、お酒を相当飲まされただろ。顔が赤いし、ふらふら歩いて危ない」
志貴くんが、ため息をついて、わたしの手を掴んだ。
いつもなら、嬉しいのに、わたしは、志貴くんの手を振り払った。
「他の女性を触った手で、わたしを触らないで。わたしは、大丈夫。もう、わたしの事を構わないで」
こんな事を言いたくないのに、相当アルコールが体内に入ってるからなのか、泣きたくないのに涙が溢れ出て、そして、志貴くんを拒絶する言葉を発してた。
「志貴くんなんて、大嫌い。わたしに優しくしないで!!」
わたし、ちょうど通りかかったタクシーを止め、乗り込んだ……。
そして、タクシーで行くのは割高だけど、遠くに行きたくて、夜の街の銀座に向かった。
志貴くんは、職場に恋人がいて、半年も交際が続いてる……。
奈緒ちゃんは、たったの半年って言ってたけど、志貴くんは彼女と2週間しか続いた事がなかった。
だから、今付き合ってる彼女とは、本気で付き合ってるのかもしれない。
銀座の街につき、目についたBARに入った。
わたし、志貴くんしか好きになれなくて、今まで、男性と付き合った事がなかった。
志貴くんが、わたし以外の女性のものになった今、誰でもいいから、男性に慰めて欲しいと、思ってしまった。
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