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拉致られ緊急帝王切開
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東京大学病院に転院して2週間が経った。
いまだに執刀医が決まらず、この病院でお産ができるのか不安になる。
昼下がりの時間帯。
看護師と医師が医局で雑務を行っている時間帯なのもあり、病棟内は静かで、うとうとしてた。
「澪、迎えにきた。宮坂から病状について聞いた。絨毛膜2羊膜双胎の前置胎盤で癒着胎盤を起こしてる疑いがあるんだろ。癒着が進む前に帝王切開で出した方がいい」
誠治が病室に入るなり、点滴を抜き、私を横抱きで抱き上げた。
「騒いだり暴れたりしないで。落としたら大出血して、母子共に命がないよ」
耳元でそう囁かれたら、抵抗なんてできない。
誠治にしがみつき、院内を出てタクシーに乗せられた。
「中央区晴海にある如月総合病院までお願いします」
私の隣に座った誠治がタクシーの運転手に行き先を伝えた。
慶天堂大学病院ではなく如月総合病院に私を連れていこうとしていて、意味がわからなかった。
「不本意だけど、澪と俺達の子供の命を救うために如月蓮とオペをする。両方で癒着胎盤起こしてる可能性が高いなら、悠長に1人ずつ出してる時間の余裕なんてない。子宮温存で10分以内でオペを終わらせる。俺も如月蓮も産婦人科は専門外だが、オペに関しては神の手と言われてる。最善の術式で執刀する」
如月総合病院につくと、すぐにストレッチャーに乗せられオペ室に運ばれた。
愛莉ちゃんがいて、手術衣に着替えるのを手伝ってくれて、着替えるとすぐに手術台に横になるよう言われた。
「真嶋くんに問い詰められて、全てを打ち明けた。撮りためたエコーの動画と血液検査のデータを見せて、1週間かけて澪を死なさず双子も無事に取り上げる術式を検討した。だから、安心して任せて」
人工呼吸器をつけられ、全身麻酔の点滴を入れられた。
5分もしない内に意識を手放した。
蓮と誠治と愛莉ちゃんがハイリスクなオペを執刀してくれるとは思わなかった。
目が覚めた時、生きていて、可愛い2人の息子達に会える事を願った。
いまだに執刀医が決まらず、この病院でお産ができるのか不安になる。
昼下がりの時間帯。
看護師と医師が医局で雑務を行っている時間帯なのもあり、病棟内は静かで、うとうとしてた。
「澪、迎えにきた。宮坂から病状について聞いた。絨毛膜2羊膜双胎の前置胎盤で癒着胎盤を起こしてる疑いがあるんだろ。癒着が進む前に帝王切開で出した方がいい」
誠治が病室に入るなり、点滴を抜き、私を横抱きで抱き上げた。
「騒いだり暴れたりしないで。落としたら大出血して、母子共に命がないよ」
耳元でそう囁かれたら、抵抗なんてできない。
誠治にしがみつき、院内を出てタクシーに乗せられた。
「中央区晴海にある如月総合病院までお願いします」
私の隣に座った誠治がタクシーの運転手に行き先を伝えた。
慶天堂大学病院ではなく如月総合病院に私を連れていこうとしていて、意味がわからなかった。
「不本意だけど、澪と俺達の子供の命を救うために如月蓮とオペをする。両方で癒着胎盤起こしてる可能性が高いなら、悠長に1人ずつ出してる時間の余裕なんてない。子宮温存で10分以内でオペを終わらせる。俺も如月蓮も産婦人科は専門外だが、オペに関しては神の手と言われてる。最善の術式で執刀する」
如月総合病院につくと、すぐにストレッチャーに乗せられオペ室に運ばれた。
愛莉ちゃんがいて、手術衣に着替えるのを手伝ってくれて、着替えるとすぐに手術台に横になるよう言われた。
「真嶋くんに問い詰められて、全てを打ち明けた。撮りためたエコーの動画と血液検査のデータを見せて、1週間かけて澪を死なさず双子も無事に取り上げる術式を検討した。だから、安心して任せて」
人工呼吸器をつけられ、全身麻酔の点滴を入れられた。
5分もしない内に意識を手放した。
蓮と誠治と愛莉ちゃんがハイリスクなオペを執刀してくれるとは思わなかった。
目が覚めた時、生きていて、可愛い2人の息子達に会える事を願った。
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