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第29章 禁断の杯
もう一回言って?
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目隠しをされていると、ぴちゃりと口内で性器を扱かれる小さな音すら、部屋中に響く音みたいに聞こえる。
巧みに動く寒月の舌は、優しく絡めるように舐めてきたかと思うと、急にチュウッと音を立てて吸ってきて、「ひゃうっ!」と変な声が飛び出した。
いちいち敏感に反応する性器がひくひく震えているのが、見えずともわかる。
水音が大きくなって、先走りが寒月の口にあふれているのだと思うと、恥ずかしくていたたまれない。
なのに見えないことが本当に、僕を大胆にさせてしまい……寒月の髪に手を差し入れ、臆面もなく腰を揺らしてしまった。
「はあっ、あっ、も、出ちゃ……っ」
「アーネスト……声まで可愛いな」
首筋を舐めながらそう言ったのは、青月だ。
そんなことはない、と反論しようとしたのに、寒月が僕のものの先端を舐めながら「それな」と同意したので、その微妙な触感にすら感じて、出てきたのは喘ぎ声だけだった。
「その調子、アーネスト……恥ずかしがらず感じていればいい」
そう囁いた青月が、唇になにかを当ててきた。
快楽に乱れる息を吐く口の端に、とろりと甘い桃の果汁……じゃなくて桃マルムの汁を垂らしてくれた。夢中で舐めると、火照った躰の隅々まで瑞々しく行き渡るよう。うっとりするような芳香にも癒された。
「美味しい……」
呟いた口元に残っていた汁を、ぺろりと舐められた。
「ん、ほんとだ。美味い」
青月は、きっと優しく微笑んでいるのだろうなとわかる声でそう言うと、唇を重ねてきた。彼も桃マルムを食べたのか、舌を絡め合うと、さらにじゅわっと桃の甘味が広がる。
あまりに美味しくて、もっと味わいたくて……夢中で舌を絡めていたら、寒月が「下のお口でも食っておこうな」と太腿の裏を押し上げてきた。
当然お尻も持ち上がって、寒月からは後庭が丸見えの状態。たまらず、青月との口づけを解いた。
「やだっ、それやだ寒月っ」
「アーネストは見えてないんだから、恥ずかしくない。……そうだろう?」
「そ、う……? 恥ず、かしく、ない……」
「そうだ。いい子だアーネスト」
頭の片隅に残った理性は、『そんなわけない』と思っているのだけど、後孔にとろとろと桃マルムの汁をかけられる感触に、なけなしの理性も吹き飛んだ。
いっそう濃厚に放たれた芳香と共に、すぼまりをなぞるように撫でられて、つぷつぷと指先で押される。入ってきそうで入らない。そのじれったさに、はしたなくお尻を揺らしてしまい、寒月が「たまんねえ」と小さく笑うのがわかった。
「黒いレースのあいだから、マルム汁で濡れたピンクのつぼみが覗いてる。鼻血吹きそうなほどエロ可愛い」
「い、言う、なっ、……ひゃっ」
つぷりと、おぼえのある感触が侵入してきて、嬌声がこぼれ出た。ようやく寒月の長い指が入ってきたのだ。
相変わらず優秀すぎる桃マルムのおかげで、クチュクチュと内部まで塗り込めるように指を増やされ動かされても痛みはなく、むしろ怖くなるほど気持ちいい。
「だめ、だめっ。それ、んんっ」
指で奥を探られて、下腹がびくびくと麻痺するように震えた。
意味を成さぬ制止の言葉は、再び青月の唇で塞がれて、同時に乳首も指で転がすように愛撫された。
荒々しさを増した青月の口づけに、求められているという痺れるような愉悦が沸き起こる。
そうしている間にも、秘所をさらに暴かれて――おそらく指を三本に増やされて――その刺激に上げた声は、青月のキスでくぐもった喘ぎとなった。
「は……っ、はあっ、はあ……」
ビクッビクッと震える躰を、そっと抱きしめられた。
「もうひと口、食べておくか?」
上半身を支えてくれた青月が、また桃マルムを口元に持ってきてくれた。
お尻をいじられて感じながら桃マルムに歯を立てている自分が、欲望の塊になってしまったみたいでちょっと怖い。
なのに躰は貪欲に快楽を追っていて、寒月の指がゆっくり引き抜かれると、自分のものとは思えないような声が漏れた。
「はあ、たまんねえ」
強い興奮を隠さぬ寒月の声に、ゾクゾクと官能を増幅される。
そして「今日は俺がくじ引きで勝ったんだ」と子供のように勝ち誇る彼に太腿を抱え直され、なんの話かと問う暇もなく、後孔を圧迫された。
「ひあっ! ……あ、あー……ッ」
指よりずっと大きく重量感のあるものが、桃マルムのぬめりを借りて、ズブズブと押し入ってくる。
ゆっくり、ゆっくり。
僕の躰を傷つけないよう、細心の注意を払ってくれているのが伝わってくる。
でも今の僕は視界が効かないぶん、挿入される感覚に全神経が集中してしまって……
寒月の怒張の張り出した部分にすぼまりを目いっぱい押しひらかれているのも、先端に内壁をこじ開けられているのも、泣きたくなるほどはっきりと感じられる。
その淫らさに目眩がしそうだが、寒月を受け入れているのだという愛おしさが、尽きない快感へと変換させた。
「大丈夫か? 痛くないか?」
「んっ、うんっ、はや……く、きて、寒月ぅ」
「えっ。……もう一回言って?」
「早く、おねが……」
「もう一回、アーネスト」
ググッとさらに強く押されて、でもそれ以上は進めてくれず、もどかしさのあまり浮かんだ涙はリボンに吸い取られた。
「ううっ、もうやだあ。早く、早くもっときて、寒月ぅ」
「うおお、喜んで!」
途端、張り出した部分が襞をくぐって挿ってきた。
その衝撃すら全身を貫く快感となって、さらにグッグッと寒月が腰を揺するたび、猛ったものが深く侵入してくる。
「もっと? アーネスト」
「うん、もっと……」
「あー可愛い! エロ可愛すぎてどうしてくれよう」
「ああっ! あんっ、あ、あ、ああー……ッ」
突き入れられる動きに合わせて、奔放に嬌声が飛び出すのを抑えられない。
しかしなぜだか、額に噴き出した汗を拭ってくれた青月が、低い声で「クソ寒月!」と呟いたのも、妙にはっきりと聞こえていた。
巧みに動く寒月の舌は、優しく絡めるように舐めてきたかと思うと、急にチュウッと音を立てて吸ってきて、「ひゃうっ!」と変な声が飛び出した。
いちいち敏感に反応する性器がひくひく震えているのが、見えずともわかる。
水音が大きくなって、先走りが寒月の口にあふれているのだと思うと、恥ずかしくていたたまれない。
なのに見えないことが本当に、僕を大胆にさせてしまい……寒月の髪に手を差し入れ、臆面もなく腰を揺らしてしまった。
「はあっ、あっ、も、出ちゃ……っ」
「アーネスト……声まで可愛いな」
首筋を舐めながらそう言ったのは、青月だ。
そんなことはない、と反論しようとしたのに、寒月が僕のものの先端を舐めながら「それな」と同意したので、その微妙な触感にすら感じて、出てきたのは喘ぎ声だけだった。
「その調子、アーネスト……恥ずかしがらず感じていればいい」
そう囁いた青月が、唇になにかを当ててきた。
快楽に乱れる息を吐く口の端に、とろりと甘い桃の果汁……じゃなくて桃マルムの汁を垂らしてくれた。夢中で舐めると、火照った躰の隅々まで瑞々しく行き渡るよう。うっとりするような芳香にも癒された。
「美味しい……」
呟いた口元に残っていた汁を、ぺろりと舐められた。
「ん、ほんとだ。美味い」
青月は、きっと優しく微笑んでいるのだろうなとわかる声でそう言うと、唇を重ねてきた。彼も桃マルムを食べたのか、舌を絡め合うと、さらにじゅわっと桃の甘味が広がる。
あまりに美味しくて、もっと味わいたくて……夢中で舌を絡めていたら、寒月が「下のお口でも食っておこうな」と太腿の裏を押し上げてきた。
当然お尻も持ち上がって、寒月からは後庭が丸見えの状態。たまらず、青月との口づけを解いた。
「やだっ、それやだ寒月っ」
「アーネストは見えてないんだから、恥ずかしくない。……そうだろう?」
「そ、う……? 恥ず、かしく、ない……」
「そうだ。いい子だアーネスト」
頭の片隅に残った理性は、『そんなわけない』と思っているのだけど、後孔にとろとろと桃マルムの汁をかけられる感触に、なけなしの理性も吹き飛んだ。
いっそう濃厚に放たれた芳香と共に、すぼまりをなぞるように撫でられて、つぷつぷと指先で押される。入ってきそうで入らない。そのじれったさに、はしたなくお尻を揺らしてしまい、寒月が「たまんねえ」と小さく笑うのがわかった。
「黒いレースのあいだから、マルム汁で濡れたピンクのつぼみが覗いてる。鼻血吹きそうなほどエロ可愛い」
「い、言う、なっ、……ひゃっ」
つぷりと、おぼえのある感触が侵入してきて、嬌声がこぼれ出た。ようやく寒月の長い指が入ってきたのだ。
相変わらず優秀すぎる桃マルムのおかげで、クチュクチュと内部まで塗り込めるように指を増やされ動かされても痛みはなく、むしろ怖くなるほど気持ちいい。
「だめ、だめっ。それ、んんっ」
指で奥を探られて、下腹がびくびくと麻痺するように震えた。
意味を成さぬ制止の言葉は、再び青月の唇で塞がれて、同時に乳首も指で転がすように愛撫された。
荒々しさを増した青月の口づけに、求められているという痺れるような愉悦が沸き起こる。
そうしている間にも、秘所をさらに暴かれて――おそらく指を三本に増やされて――その刺激に上げた声は、青月のキスでくぐもった喘ぎとなった。
「は……っ、はあっ、はあ……」
ビクッビクッと震える躰を、そっと抱きしめられた。
「もうひと口、食べておくか?」
上半身を支えてくれた青月が、また桃マルムを口元に持ってきてくれた。
お尻をいじられて感じながら桃マルムに歯を立てている自分が、欲望の塊になってしまったみたいでちょっと怖い。
なのに躰は貪欲に快楽を追っていて、寒月の指がゆっくり引き抜かれると、自分のものとは思えないような声が漏れた。
「はあ、たまんねえ」
強い興奮を隠さぬ寒月の声に、ゾクゾクと官能を増幅される。
そして「今日は俺がくじ引きで勝ったんだ」と子供のように勝ち誇る彼に太腿を抱え直され、なんの話かと問う暇もなく、後孔を圧迫された。
「ひあっ! ……あ、あー……ッ」
指よりずっと大きく重量感のあるものが、桃マルムのぬめりを借りて、ズブズブと押し入ってくる。
ゆっくり、ゆっくり。
僕の躰を傷つけないよう、細心の注意を払ってくれているのが伝わってくる。
でも今の僕は視界が効かないぶん、挿入される感覚に全神経が集中してしまって……
寒月の怒張の張り出した部分にすぼまりを目いっぱい押しひらかれているのも、先端に内壁をこじ開けられているのも、泣きたくなるほどはっきりと感じられる。
その淫らさに目眩がしそうだが、寒月を受け入れているのだという愛おしさが、尽きない快感へと変換させた。
「大丈夫か? 痛くないか?」
「んっ、うんっ、はや……く、きて、寒月ぅ」
「えっ。……もう一回言って?」
「早く、おねが……」
「もう一回、アーネスト」
ググッとさらに強く押されて、でもそれ以上は進めてくれず、もどかしさのあまり浮かんだ涙はリボンに吸い取られた。
「ううっ、もうやだあ。早く、早くもっときて、寒月ぅ」
「うおお、喜んで!」
途端、張り出した部分が襞をくぐって挿ってきた。
その衝撃すら全身を貫く快感となって、さらにグッグッと寒月が腰を揺するたび、猛ったものが深く侵入してくる。
「もっと? アーネスト」
「うん、もっと……」
「あー可愛い! エロ可愛すぎてどうしてくれよう」
「ああっ! あんっ、あ、あ、ああー……ッ」
突き入れられる動きに合わせて、奔放に嬌声が飛び出すのを抑えられない。
しかしなぜだか、額に噴き出した汗を拭ってくれた青月が、低い声で「クソ寒月!」と呟いたのも、妙にはっきりと聞こえていた。
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