召し使い様の分際で

月齢

文字の大きさ
上 下
84 / 259
第12章 マルム茸とは

こうしてこうして、

しおりを挟む
「ひゃうっ! あっ、あっ、あっ」

 ググッと窄まりをこじ開けられて、張り出した部分を迎え入れようと、自然、襞がうねった。その生々しい感覚が脳を直撃する。無意識に侵入を阻止すべく締め付けてしまい、寒月が呻いた。

「せっま……痛いか? アーネスト」

 ドッと汗が噴き出してきたが、首を横に振った。
 マルムが優秀すぎて、これほど大きいものを受け入れようとしているのに、不思議なほど痛みはない。けれどそのぶん、後孔がじわじわ広がる圧迫感や、下腹に寒月が入ってくる実感が生々しくて、頬がカアッと火照った。
 
「い、痛くない、けど……」
「うん? 痛かったら言えよ。すぐやめる、からっ」

 優しく髪を撫でてくれた寒月。
 なのに言った直後にグッと腰を突き入れてきて、ずぶりと雁の部分が完全に中に収まってしまった。やめると言いつつ挿れるって!
 しかも、あらかじめ中まで施されていたマルムのぬめりが挿入を促し、いきなり感じる箇所をグリッと押される。
 強烈な刺激に背筋が仰け反った。

「ひあっ! ああぁっ」

 びくびくっと全身に震えが走って、僕のものから白濁した液が飛び出す。

「アーネスト……挿れただけでイったのか?」

 金の髪をかき上げた寒月が、嬉しそうに笑う。
 
「うー。だって……」

 恥ずかしくて涙ぐむと、支えていた僕の上体をそっと床に横たえた青月が、精液を絞り出すように性器を扱いてきた。イったばかりで敏感になっているから、快感を持続させられて太腿がプルプル震える。

「だめぇ、それ、ダメ……やああ」
「泣かなくていい。お前が感じてくれたほうが、俺たちも感じる」
「マジそれ。可愛すぎてタマ破裂すっかと思った」
「は、破裂!?」
「マジで心配すんなよ。どんだけ可愛いん、だ」

 またも語尾に合わせてズンと突き入れられ、太く長いものがズブズブと奥へ侵入してくる。

「あっ、あっ、あー……」

 グッ、グッ、と腰を突き入れられる動きに合わせて、耳をふさぎたくなるような声が自分の口から漏れた。
 確実に深くなる侵入に心はおののいているのに、青月に扱かれている性器は、またも淫らに頭をもたげている。
 揺さぶられながら、恥ずかしい声が次々溢れた。

「ああ、あ……気持ち、い……」

 もうダメだ。何も考えられない。

「気持ちいいか。最高だなアーネスト」
「よかった」

 双子は優しい笑みを浮かべているけど、二人が抑えていたであろう欲望が、このとき一気に燃え上がったのがわかった。
 緑と青の二対の瞳に、野性味が宿っている。

 ぼんやりと見つめ返していたら、寒月に両脚を持ち上げられた。さらに大きく脚をひらかれ、恥ずかしい部分が二人の視線に晒される。

「やっ、見ないで……」

 額に落ちる髪をうるさそうにかき上げなから、寒月が、口の端をぺろりと舐める。

「すっげえエロい眺め。お前のココがめいっぱい広がって、俺のを咥え込んでる」
「やっ、見るなぁ」
「見るさ。お前は俺たちの嫁なんだから」

 欲望を剥き出した瞳に射抜かれて、寒月を受け入れている箇所が、欲望に煽られてひくついた。

「うわ締まる……やべえ、超きもちいい」
「はあっ、はあっ、あっ、んっ」

 二人から犯されることを、全身が欲している。
 とうに屹立した僕のものは、少しずつ挿入を深くする動きに合わせて揺れながら先走りをこぼしている。
 喘ぎ続ける唇を青月の口づけに封じられて、夢中で舌を絡ませると、まとわりつくような快楽に躰を支配された。
 全身、どこもかしこも性感帯になったみたいだ。
 気持ち良すぎてわけがわからない。

「ふ、んっ……はあっ、んんーっ!」

 寒月が緩やかに動き出し、口づけの合間に、こらえきれず声を上げた。
 唇を離した青月が、繋がっている部分に目を向ける。

「さすがに全部は無理か」
「ああ……もう少し我慢だ、我慢」

 ずるずると引き抜かれ、浅く深く挿入され。そのたび結合部から、クチュクチュと卑猥な音がする。
 でも僕はもっと淫らだ。

「あっ、ああ……っあ、あ、あ」

 二人に見られているのに自分から腰を振って、もっと深いところで感じたくて、寒月のものにお尻を押しつけてしまう。

「エロすぎる。たまんねえ」

 情欲に満ちたため息をついて、寒月が荒々しく腰を動かした。
 いっぱいに入っていたものを急に引き抜かれて、嬌声を上げた次の瞬間、グプッと音を立てて一気に突き入れられた。
 続けざまに、激情をぶつけるように揺さぶられ、激しくなる律動が、僕を欲しくて欲しくてたまらないと訴えている。取り繕うことのない剥き出しの欲望が、僕を喰らい尽くそうとしている。
 求められる喜びがさらなる快感を呼び、寒月のものを締めつけた。

「く……ッ!」
「ひゃうっ! あんっ、あんっ、いっ、イく、ああー……ッ!」

 ガツガツとすごい速さで突き上げられて、揺さぶれながら射精した。
 ポタポタとお腹に飛び散らせ、快感に麻痺する動きが、後孔に含んだものをビクビクと断続的に締めつける。

「はあっ、――搾り取られる」

 動きを止めた寒月が腰を引こうとしたので、あわてて引きとめた。

「抜かないで! な、中で……お願い」

 達した余韻に潤む目でそう言ったら、寒月が「うっ」と赤くなった。

「お前の執事は正しい。鼻血噴くかと思った。――本当に良いのか?」
「ん、んっ」
 
 コクコクうなずくと、寒月はどこかつらそうな表情になり、伸びあがって口づけてきた。
 そのぶん挿入が深くなり、深いところでズプズプと抜き挿しされて、またも嬌声が溢れ出る。射精したばかりなのに、一向に淫らな熱が去ってくれない。

「愛してるアーネスト。お前だけだ」

 口づけをほどいて囁かれ、ググッと腰を押し込まれた。

「……あ、あ……」

 内壁に熱い迸りを感じる。
 ひどく切ないような満ち足りたような気持ちに襲われ、寒月の首に腕を回してすがりついた。
しおりを挟む
感想 834

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話

深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

弟が生まれて両親に売られたけど、売られた先で溺愛されました

にがり
BL
貴族の家に生まれたが、弟が生まれたことによって両親に売られた少年が、自分を溺愛している人と出会う話です

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。